season19 The camellia turn blood
コロナウィルスが猛威を振るってますな。
スペイン風と変わらないと言われてるほどです。
千刃花でストレスを発散して
コロナウィルスに負けるな!!
では、楽しんで!!!
N▶︎▶︎▶︎ツバキ
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
第三監獄にて
ジュダスの魔装兵器である不倒不苦痛を
金色木乃伊の能力で封じたジニアは
ラナンキュラスに殺された
妹であるサフィニアを憂いた。
そしてジュダスは
やり場のない気持ちや葛藤をジニアにぶつけていた。
ジュダス
「でも...でも...俺は...ラナンキュラスを
ラナンキュラスを!!!
俺はこの感情を!!どうしたらいんだ!!!」
ジニア
「無理にとは言わへん。
ゆっくりでええ。
ゆっくり答えを見つければええ。
今まで1人でよう頑張ったなぁ。」
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N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season19
The camellia turn blood
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ジニア
「ほんで...落ち着いたか?」
N
砂に囚われたジュダスは
グッタリと うつむいていた。
ジニア
「おーい。ジュダスくーん。
泣き止みまちたかぁー??」
ジュダス
「うるせぇ」
ジニア
「ジュダスくーん?
ナデナデしたってもえぇんやで?
ほら、ナデ!!ナデ!!ナデナデナデナデ!!」
ジュダス
「うるせぇ!!!
つーか、やめろ!!!触んな!!!」
ジニア
「何やと!?
お前がギャンギャン仔犬みたいに
泣き喚めいてしゃーないから
ナデたってんねんぞ!!!!」
ジュダス
「別に頼んでねーよ!!!」
N
すると、ゴゴゴゴゴと第三監獄が
大きく揺れ始めた。
ジニア
「な、なんや!?」
ジュダス
「ここは天地左右が入れ替わる地天地獄
今まで入れ替わらなかった分
短いスパンでこれから入れ替わる。
ここにいるとタダじゃ済まないぜ」
ジニア
「なんや...邪魔くさいシステムやなぁ。
ほな、行こか!!!!」
ジュダス
「なっ!!!?」
N
ジニアはニッと笑い
ジュダスの砂を解くと
金色木乃伊を胸の中へと
そっと閉まった。
ジニア
「戻りぃ金色木乃伊」
ジュダス
「なんの...つもりだ...」
ジニア
「なんのって」
N
ジュダスは困惑した顔でジニアを見ていた。
ジニア
「ソープワイトをぶっ殺しに決まっとるやろ」
N
ーーソープワイトサイドーー
煉獄 冥府大監獄の最下層終園看守室にて
ソープワイト
「このバカッ!!共ッ!!ガァ!!!!!」
N
息を荒げ部下を蹴り嬲る男がいた。
ソープワイト
「よりによって!!看守長が!!
千刃花のバカ共に!!!ヤられるとは!!
何の為の!!!魔装兵器だと!!
思って!!いるんだっ!!ね!!!
はぁ...はぁ...はぁ...」
N
ソープワイトは最後に部下を蹴り殺すと
モニターへと叩きつけた。
ズルズルとモニターに
血をつけながら落ちていく死体を横目に
ふと、第三監獄の映像が目に入った。
ソープワイト
「ジュダス...ギギ...アルマーニ...
監視カメラというのは
目に見えない所に置くのが基本だよ。
壊して安堵しているようだが
見られていないとでも思ってるのかね...
貴様を殺しに値する危険分子だということが
はっきりと分かった。
わざわざ天空山で修行してくるとは
あの面倒な男がよく下山を許したものだよ...。
しかも、加護まで付けているとは...
どういうもりか全く理解がし難い
まぁ、いずれ天空山も落とす事には変わりないがね。
だが...その前に...パチン」
N
ソープワイトは指をパチンと鳴らし
部下達は大きな黒い箱を持って来ると
ドスンと床に置いた。
怪訝な顔つきで部下達は
ソープワイトの顔を見ていた。
ソープワイト
「なんだね?その顔は?
気になるのかね?これをどうするのか。
まさか、こんなに重い物を自分達が
上まで運ぶのかと
不安にでもなったのかね?
はぁ。慈愛と博愛が筋組織に張り付いた私が
貴様ら無能の為に説明してやろう。」
N
ソープワイトは靴にこびりついた血を
ピッと足で空を切り
綺麗に吹き飛ばすと
ビチャっと部下の顔に飛ばした。
ソープワイト
「トギリや他の者達が
御し切れなかった神滅兵器
影凱饗深を知っているかね?
三世界、三空間を生み出す強力な武器だ。
そして、その空間を自由に行き来する事ができる。
強力過ぎて適合者が現れなかったんだよ。
だが、対鞘花特殊魔装兵器を
生み出した私の手にかかれば
誰もが空間移動できる様に
あの短期間で改造してみせ
配備させた私はやはり天才
一度記録させれば500m圏内なら
触れたものを自由に瞬間移動させられる代物が
この影遠機器だよ。」
N
ソープワイトは小さな機器を取り出して
部下達に見せた。
するとソープワイトに対して
部下達は尊敬の念を込めて拍手をした。
ソープワイト
「黙れ!!!!この低能共が!!!
私からすれば 取るに足らない事だ!!
いちいち拍手するんじゃあないよ!!」
N
部下達はすぐさま拍手をやめて
跪いた。
ソープワイト
「まぁ、まだ改良の余地がある。
充電は1時間
回数にして10回程度しかまだ使えないがね。
さぁ、始めようじゃあないか。千刃花
グランドフィナーレはすぐそこだよ。
ヌフッヌフフフフフッ!!!!!」
N▶︎▶︎▶︎ジュダス
N
ーーツバキサイドーー
右処刑場にて
エリカ
「ウフフ!!ツーバーキお兄ちゃーん!!
驚いた!?驚いた!?
助けられたって思わせて
踏みにじる希望って
どんな感じなのかなぁ?
残念だったねぇ!!"我が国"の隊士達
死んじゃったよ?
エリカの深緋兎の余波で!」
N
破裂した部下達の血を無表情で拭いながら
ツバキは嵯峨鼠鼠を構えた。
エリカ
「ふーん。流石は千刃花の隊長さんだね!!
全く動じてる様に見えない!!
でも...それって本当かなぁ?
ねぇ、ツバキお兄ちゃん。」
ツバキ
「問答は無用だ。
我が錆と亡れ」
『神立鬼洗』
N
エリカの背後に空間が生まれると渦を巻き始めた。
エリカ
「あっぶなーい!!!」
N
エリカはとっさに真横にジャンプし距離を取った。
ツバキ
「逃さぬ」
N
渦巻いた空間は更に速度を上げた。
エリカ
「え!?まだ大きくなるの!?
ここが全部なくなっちゃうよ!?」
ツバキ
「構わぬ」
エリカ
「困るよぉ!!エリカのおうちだよ!?」
ツバキ
「地獄に行くがいい」
エリカ
「もう!!ツバキお兄ちゃんのバカ!!!」
N
神立鬼洗は更に大きくなった。
エリカ
「本当に飲み込まれちゃーーーー」
N
グニュンッと音を立てて
エリカは吸い込まれてしまった。
ツバキ
「...他愛もない。」
エリカ
『血霞ノ鏡』
ツバキ
「なん...だと...」
エリカ
「騙されたぁ!?驚いたぁ!?
やっぱり阿保のツバキって本当なんだね!!」
N
エリカは血の池溜まりからノプッと突然現れた。
ツバキ
「私が刃汽を読み間違える事などない」
エリカ
「鮮血の鞘花が刃汽を
読み間違えさせないわけないでしょ?
見てよお!!!!」
N
エリカは両手を広げて
血の池地獄と化した右処刑場を見渡した。
エリカ
「こんなに血が溢れてれば
血液に含まれる刃汽をエリカの血と混ぜて
エリカの可愛い分身を作るなんて
おままごとより簡単なんだよ?」
ツバキ
「ならばーー」
エリカ
「エリカのターンだよ」
『血戦ノ聖母!!』
『血塊杭!!』
ツバキ
「ガッ」
N
ツバキは一瞬で赤い聖母に包まれ
動きを封じられると両肩に杭を打たれた。
エリカ
「へぇ...叫ばないんだ。すごく痛いのに。
しかもしっかり鞘を握り締めてるんだね!
ほら、放しなよ。」
『血壊 ノ 奇術師』
N
深緋兎の剣先をクルクル回すと
ツバキの両手が徐々に開いていく。
エリカ
「花纏捧君の比じゃないでしょ?
ほらぁ!!抵抗しないで!!!ねぇ!!
放しなよ!!!ツバキお兄ちゃん!!!」
ツバキ
「命よりも...重い...鞘を...
離すことなど...有り得ぬ」
エリカ
「ふーん。流石に鞘花を操るには
時間がかかりそう!!」
ツバキ
『断絶月時雨』
エリカ
「ぁあ!!!!」
N
ツバキの足元から空間の歪みが
円錐状に勢いよく立ち昇ると
血戦ノ聖母と血塊杭が
次々と壊れていった。
エリカ
「この!!この!!この!!!」
N
エリカは血壊 ノ 奇術師を
何度も放つが全て弾かれてしまった。
ツバキ
「断絶月時雨は空間を隔離する。
故に血壊 ノ 奇術師も通用し得ぬ。」
エリカ
「へぇ。ってことはツバキお兄ちゃんも
そこから動けないって事でしょ?」
ツバキ
「なんだと」
エリカ
「ウフフッ見せてあげるね!!
エリカのとっておき!!!」
ツバキ
「何をする気だ。」
N
エリカは深緋兎を
地面に刺すとオドロオドロしく呟いた。
エリカ
「我が血を糧とし、傀儡と廻れ...」
ツバキ
「これは...」
N
血液が形を成しナーベルク帝国兵の姿形へと
変貌していった。
エリカ
「髪も、皮膚も、骨も全ては血
深緋兎で殺した全ての人は
こうやって一緒に遊べるんだよー?」
N
すると、エリカは自身の手首をシュッと切った。
滴る血は勢いを増し
ナーベルク帝国兵に降り注ぐ
エリカ
『血塗ノ亡霊!!!』
ツバキ
「なん...だと...」
N▶︎▶︎▶︎エリカ
N
ーージニアサイドーー
ジニア達は火ノ炉決闘場へと向かっていた。
ジニア
「おーい!何でそっちに行かなあかんねん!!」
ジュダス
「黙ってついてこい!!」
ジニア
「逆やん?普通行くならあっちやろ!!」
ジュダス
「お前らの手にした地図に
どう書いてあるか知らねーけど
ソープワイトは恐らく最下層終園にいる。
こっちの方が速い」
ジニア
「あれぇ?」
N
ジニアはMangoroid を取り出し
地図を見ていた。
ジュダス
「その地図は大まかな事しか書いてねーんだよ。」
ジニア
「キキを助けに行った時は
アホみたいにこの地図通りに抜けて来たんやけど
近道もあんねんな!!!」
ジュダス
「キキ?キキって誰だ」
ジニア
「俺の副隊長やで!!」
ジュダス
「キキョウ=ジュリエット
ジォヴァーナ=ジレンホール...
ソープワイトが捕まえた鞘花か...」
ジニア
「せやで、そして俺がヒーローの如く助けたんやで?」
ジュダス
「そいつの出身地は...」
ジニア
「出身地!?
んーーーイリスとか言うてたようなぁー
あっ!!!!!!」
ジュダス
「何!?それ本当かよ!!」
ジニア
「まさか...知り合いなん?」
ジュダス
「よく昔遊んでた。
向かいの家に住んでたんだ。」
ジニア
「なんやと!?
じゃぁなんでペチュニアとサフィニアの事
覚えとらんのや!!!」
ジュダス
「何年越しの再会だったか分からねぇだろ。
キキョウも俺たちも色々あったはずだ。
分からねぇさ。人は変わるからな。」
ジニア
「なるほどなぁ
ってことはキキの推薦も
もらえるっちゅうこっちゃ!!」
ジュダス
「推薦!?なんの話だ!!」
ジニア
「千刃花の副隊長になるんには条件があんねん。
副隊長の任命権は隊長にあるんやけど
他の隊長たち5人以上の承認か
任命した隊長と3人以上の推薦が必要なんやで?
あと...2人か...」
ジュダス
「お、おい待て!!副隊長!?
外部の人間がいきなり副隊長って
有り得ねーだろ!」
ジニア
「そんな事ないで?例外はおる。
キスツスって女隊長がおったんやけど
いきなし副隊長に任命されとったからな!!」
ジュダス
「...ってことは今は...」
ジニア
「ぁあ。死んだ。」
ジュダス
「そうか...。」
ジニア
「気にせんでええ!!
お前は俺の後ろで副隊長がなんたるかを
今日学ばせたるわ!!!!!」
ジュダス
「ふざけんな。俺は俺の好きにする。」
ジニア
「自由か!!!!
ペチュニアの奪還に協力する言うたけど
しっかり副隊長の任務もこなすに
決まっとるやろが!!」
ジュダス
「好きにしろ」
ジニア
「どっちやねん!!!!」
N
そうこうしているうちに
2人は火ノ炉決闘場へと到着した。
ジュダス
「ついたぜ...火ノ炉決闘場だ。」
N
観客席に外側を覆われている
マグマと火柱に囲まれた巨大なリングが
ジニア達の目の前に現れた。
ジニア
「しっかし、めっさ熱いな!!!
こっちまで火吹いてまうわ!!」
ジュダス
「こっちだ!!」
ジニア
「へいへい」
ソープワイト
「また会ったじゃあないか
侵入者 諸君」
ジニア
「なっ!!ソープワイト!!!」
ジュダス
「ソープワイトォォオ!!!!!!」
N▶︎▶︎▶︎ジニア
N
ーーツバキサイドーー
エリカの血塗ノ亡霊により
姿形を模った赤黒いナーベルク兵士達に
囲まれたツバキ
それを見て笑うエリカの声が反響していた。
エリカ
「どう!?どう!?どう!?
自国の兵士さんに襲われる感覚は!!」
ツバキ
「魂の無い見かけだけの傀儡...
外道とは貴公のような事を言うのだな。」
N
断絶月時雨による結界で
触れられる事はなかったが
ツバキは冷静を保っていた。
エリカ
「痛みってさぁ...身体だけじゃないよねぇ!
身体の痛みならさぁ!!治るもんね!!
エリカも、ほら見て!さっきの切り口なんて
一瞬で治ったよぉ!!
でもさぁ...恐怖に切り刻まれた傷って
いつ治るか分からないよね!!!
エリカはその傷を
グチョグチョするのが好きなの!!
ねぇ...今...怖い?」
ツバキ
「怖さなど無い。
戦線をくぐり、恐怖を跳ね除けたからこそ
私はここに立っている。」
エリカ
「見てよお兄ちゃん。
ナーベルク帝国兵の嘆きをさ!!」
N
低い声で唸るナーベルク帝国兵は
ツバキの断絶月時雨に
弾かれて腕が飛んでも次々と向かって来ていた。
ツバキ
「これは嘆きではない。ただの音だ。
そこには気高い兵士の魂など無い。」
エリカ
「違うよ?後悔と自責の念に駆られた
哀れな嘆きだよ?
それに...恐怖なんて無いとか言いながらさ
その結界の中にいるんじゃ
全然、説得力ないよねぇ!」
ツバキ
「挑発に乗せて
解除させようとしても無駄だ。」
エリカ
「ちぇ...この状況でそんなに
冷静でいられる人、初めてだよ。
でも正解!!!この子達に触れたら
ツバキお兄ちゃんでも
お仲間入りしちゃうからね!
堂々としたその態度!!
皇帝の息子って感じだね!」
N
エリカのその言葉にツバキの眉がピクっと動いた。
エリカ
「ぁあれぇ???
養子に出された事...まだ根に持ってるんだぁ!!
気高い兵士の魂はあっても
やっぱり幼い頃のトラウマには勝てないねぇ!
エリカ知ってるよ?というかラミオラス帝国民
全員が知ってるよ!?
皇帝にもなれない不出来な息子が
鞘花になったって!!ツバキお兄ちゃん♪」
ツバキ
「私の前で皇帝を侮辱するとは」
エリカ
「ねぇ?気付いてないと思うけど
トラウマって恐怖だよ?
親に捨てられるってどんな気分?
エリカ殺しちゃったから
捨てられ損ねちゃったんだぁー
ねぇ!!教えてよ。」
N
すると大地が大きく揺れ始めた。
ツバキ
「なんだ」
エリカ
『血染ノ串刺蝙蝠』
ツバキ
「何!?」
エリカ
「良い声で鳴いてよねぇ!!
ツバキお兄ちゃん!」
N
円錐状に広がる断絶月時雨の中を
無数の緋色のコウモリが地面から羽ばたくと
ツバキの身体に噛み付いていった。
ツバキ
「グッグァァアァアァア!!!!!!!」
エリカ
「籠の中の鳥??
ううん!!籠の中のコウモリだね!!」
N▶︎▶︎▶︎ツバキ
N
ーージニアサイドーー
突然目の前に現れたソープワイトは
黒い箱と共にいた。
ジニア
「ジュダス下がれ!!!」
ジュダス
「ソープワイトォォオ!!」
ジニア
「下がれ言うとるやろ!!!
このハゲ!!」
ソープワイト
「ヌフフフフフッ
賢明な判断だよ。しかし、下がるも下がらないも
私にとっては些細な事。
満に一つも勝機などないのだから。パチン」
ジニア
「な!!」
ジュダス
「なっ!!!」
N
するとソープワイトはジニアとジュダスの肩を抱き
一瞬で火ノ炉決闘場の真ん中へ移動した。
ジニア
「ジュダス!!!!!」
N
ジニアはジュダスを抱えすぐに距離を取った。
ジニア
「一瞬で...移動したやと?」
ソープワイト
「三刃花隊隊長
ジニア=サラザール=ロペス
全く、一本取られたよ。
刃汽をも誤魔化す見事な変装
誰にも見破られる事はないだろう。
隠れた剋刃の天才という奴か。」
ジニア
「アホ!!隠密部隊の隊長が実力を隠して当然やろ」
ジュダス
「ソープワイト...許さねぇ!!!許さねぇ!!」
ジニア
「行くな言うとるやろ!!!」
ジュダス
「離せ!!!」
ソープワイト
「ジュダス=ギギ=アルマーニ
厄介な男だよ。加護まで付けられたんじゃあ
見抜く事も出来ない訳だ。
まずは...
その厄介な加護から消そうじゃあないか。」
ジュダス
「加護だと!?
何訳分かんねー事言ってんだ!!!!!」
ソープワイト
「やはり、知らなかったかパチン」
N
指を鳴らすとソープワイトは
ジュダスの胸をドンッと叩いた。
ジニア
「ジュダス!!!!!!」
ソープワイト
『唵...解脱薩婆訶』
ジュダス
「ガハッッ!!!」
N
ジュダスの胸から光が飛び出すと
そのままはじけて消えてしまった。
ジニア
「その技...」
ソープワイト
「ぁあ、こんな技ぐらい
長く生きてれば誰にだって使えるんだよ。
いちいち驚くのはやめたまえ。
他人の無知を晒されるほど
不快な事はないよ。」
ジュダス
「ウグッ...」
ソープワイト
「サフィニアの仇だったか
ペチュニアを救うだったか
どちらにせよ。貴様らはここで死ぬんだ
せいぜい足掻いてみるんだね。」
ジュダス
「ふざけん...な!!!!」
ジニア
「何言うとんねんハゲ
お前が死ぬんじゃこのボケ!!!
ジュダス!!!いくで!!!!」
N
ジニアはそう叫ぶと自身の胸に手を当て
口上を唱えた。
すると、あたりの岩やマグマが砂へと還っていく。
ジニア
『『天輪•邪絶 骸の産声
渇き飢えしは舌無き呼声
反魂せよ•執着せよ
砂城の業に再び踊れ!!!』』
ジュダス
『『咲け•肉芽 !!』』
機械音
ーー声紋認証 完了ーー
ーーー対鞘花特殊魔装兵器ーーー
ーーー起動しますーーー
ジニア
『『金剛砕刃 金色木乃伊』』
ジュダス
『『抗え!!不倒不苦痛!!』』
ソープワイト
「ヌフフフフフッ!!
ヌフフフフフッ!!!!!
地獄を見せてやろうじゃあないか!!」
N
ソープワイトは黒い箱に目をやると
不適に笑った。
ソープワイト
「やれ」
N
すると、黒い箱がギイィィとゆっくり開いた。
ジュダス
「ウソ...だろ...」
ジニア
「なんやねん...なんのつもりやねん!!!」
ジュダス
「サフィニアァァァア!!!!!!!」
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ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season19
The camellia turn blood (完)
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----------------------------
配役変更一覧
ツバキ▶︎▶︎▶︎菩提
エリカ▶︎▶︎▶︎沙双
ジニア▶︎▶︎▶︎無憂児
ソープワイト▶︎▶︎▶︎N
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N
おまけ
N
ここは鞘と刃術が誕生したと言われる
伝説の霊峰 天空山
その頂の更に上空に浮かぶのは
天空寺総本山 原初の都
そこに最も神に近いと呼ばれる男がいた。
沙双
「今日は晴天。それに風が涼しいわね。
拳闘僧侶の修行が捗りそう」
無憂児
「そりゃぁ捗るだろうよ。
ここが天気良けりゃ下は大荒れだ。
菩提様が雷を降らせてるからな。」
沙双
「また、お戯れを...」
無憂児
「いつものことだろ」
N
桜が吹雪く庭園を歩く2人は
互いの顔も見ずに話していた。
沙双
「あの機関坊も然り
悪戯に拳闘僧侶共を
屠るのはやめて欲しいの」
無憂児
「あれは菩提様の趣味だ。
好きな気持ちは誰にも止められねーよ。」
沙双
「あら?どこかで聞いた台詞ね」
無憂児
「うるせーよ。」
N
すると黄金であしらわれた
荘厳な扉の前で止まると
ヴォンっと2人は消えてしまった。
そして、蓮の間と呼ばれる
聖水が揺蕩う池に
ハスの花が浮かぶ美しい部屋へと
一瞬で移動していた。
無憂児
「どうかされましたか」
沙双
「お呼びでしょうか」
N
2人は跪き目を伏せた。
菩提
「クックックッ
世界が滅びを迎えるようだぜ
な?俺の予言通りだろ?」
(完)
遂に出ましたね。
天空山。
さて、菩提が言ってた真意とは!?
次回もまた、見てくれよな!!
ヌフフフフフッ