劇情版Zinnia's Side Story 「The Something Just Like This」C part
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
銀嶺の少女を手に入れるため
美術館に潜入した怪盗Z達。
そこに現れたのはなんと
ジニアと共に奴隷として過ごした
当時の三刃花隊隊長ポルターだった。
見事、ポルターから逃げて
銀嶺の少女を手に入れた3人だったが
ラミオラス帝国軍のパシェリハとタンジーに
呆気なく奪われてしまった。
2人を追いかけ
亜空間にあるアルゲントュームに来た4人だったが
想像を絶する闘いが待ち受けていた。
グレーべの空間転移能力により
ジニアはポルターとパシェリハの元へ
ふみ子とモンティはタンジーの元へと飛ばされてしまった。
死闘の末ふみ子とモンティは何とかタンジーを退けたが
パシェリハと相対するポルターとジニアは
パシェリハの対鞘花特殊魔装兵器
"エキドーナコルダーダ"が放つ
命懸けのラフレシアンヒュドランテの前に
為すすべが無かった。
果たしてポルターとジニアはパシェリハを倒せるのか。
そして、ジニア達の命運はいかに。
ここに最期の闘いが今、始まる。
ジニア
((何度も呼びかける
世界のその涯に。
何度も呼びかける
踵を返せずにいる自分自身に。
幾度も呼びかける
白いキャンバスに消えた
砂の虚像に。))
N 1▶︎▶︎▶︎N
N
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作者 REN’sJackson
劇情版
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
2nd Anniversary Special Edition
Zinnia's Side Story
【 The Something Just Like This 】 Cパート
※音楽がある場合鳴り止むまで待つ
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パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ジニア
「まだ生きとるんかい!!」
パシェリハ
「クソ...が...」
ポルター
「放っといたらええ。」
パシェリハ
「この世界は...クソだ...何の価値もねぇ...」
アナ
「もう...死にそうだね。」
パシェリハ
「ゴホッ...ゴホッ...
ぁーあ...やりたく無かったのによ!!!
テメェ...が...あんまし...調子こくから...よ...
どうせなら...鞘花も...道連れに...
いや!! 銀ノ箱庭ごと
道連れにしてやるよ!!!!!!」
ポルター
「なんやと!?
何するつもりやーーー」
パシェリハ
『 解キ放ツ者 花ニ散ル者 !!!!!』
N
パシェリハの身体が白い花弁に包まれると
一気に花開いた。
すると身体中から灰が天を衝く様に巻き上がり
巨大な雲が形成された。
ジニア
「な、なんやねん...これ。
銀ノ箱庭の空に...雲...いや...灰...やと?」
ポルター
「どない...なっとんねん」
アナ
「ポルター!!一体どんな成分で
構成されてるかこの状態のままじゃ
スキャンしても分からないよ!!
一旦、ソーサリーJに分析してもらって
情報をインストールしなきゃ!!」
ポルター
「そんな時間ないやろ!!」
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ...
オシベが...メシベと...
惹かれ合う...様に...質の高い...刃汽と惹かれ合う...。
ポルター...これで...テメェも!!!
私も!!!!!終わりだ!!!!」
ジニア
「どう...いうこと...やねん!!
パシェリハ!!」
パシェリハ
「言ったよな...
テメェの死に顔に!!
花を咲かせてやるってよ!!!!」
アナ
「ポルター!!
灰が落ちてくる前に行こう!!」
ポルター
((刃汽は残りわずか...
ここで温存しながら闘うんは条件ワルすぎやなぁ...
一体どんな能力や...))
ジニア
「逃げんかい!!ポルター!!」
N
遠く離れた所にいるジニアの声が
正義ノ 障壁 から聞こえると
ポルターは我に返ったように身構えた。
アナ
「ポルター!!早く正義ノ 障壁 に乗って!!!」
ポルター
「チッ!!」
『剋刃 三十六・空乗波濤!!!』
N
鉄板に変形した通称正義ノ 障壁 に乗ったポルターは
砂塵を巻き上げながらサーフィンの様に再び移動した。
パシェリハ
「逃げられると!!!思ってんじゃねぇ...よ!!!」
N
迫り来る 餐窮吸沈 のツタが
恐るべき速度でポルターの背中を叩き付けると
地面に落下させた。
ポルター
「ガハッ!!!!」
アナ
「ポルター!!!!」
ジニア
「どう言う事やねん...
その場から動けんのとちゃうんか!!」
パシェリハ
「オラオラオラオラ!!!!!」
ポルター
「ガッハッ!!ウグッ!!グフッ」
パシェリハ
「生意気な事ばっか好き放題言いやがって!!!
テメェは偽善者!!!嘘吐き!!カスだ!!!
私に!!跪け!!!」
アナ
「そんな事ないよ!!ポルターは立派な戦士だ!!」
パシェリハ
「あん?何だこの板。うっざ。」
ジニア
「逃げなあかん!!ポルター!!!
走って逃げな!!!」
パシェリハ
「テメェらに!!初めから!!
勝機なんてねーんだよ!!!!!
サルバドルにいる時点で詰んでんだ!!」
ポルター
「ガッハッッッ」
パシェリハ
「ハァ...ハァ...なんもかんも...壊れりゃいい...
壊れろ...壊れろ...壊れろぉおおーー」
ジニア
「させるかい!!!」
N
するとジニアが光り輝く盾でツタを受け止めて
ポルターの目の前に現れた。
ジニア
「グッ」
パシェリハ
「ん?鉄板の次は皿かよ。雑魚」
アナ
「怪盗Z!!!」
ジニア
「皿ちゃうわ。
キラッキラの盾やっちゅーねんハゲ。」
ポルター
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ
何しに...きてん...」
ジニア
「助けに来たでポルター」
パシェリハ
「バカが。
もう...逃げられ...ねーんだよ。」
N
すると上空に浮かぶ灰色の雲からシンシンと雪の様に
灰が降り注いだ。
ジニア
「何や...雪?」
アナ
「雪なんかじゃないよ!!」
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ
雪?...随分 と...綺麗に言って
...くれるじゃねぇかよ...」
N
パシェリハとポルターにその灰が触れると
溶けていく様に消えていった。
ジニア
「なんや...ねん」
ポルター
「なんや...これ...刃汽が...」
N
そしてポルターはゆっくりと目を閉じていく
ジニア
「ポルター!!!ポルター!!!!
寝たらあかん!!!寝たらあかんぞ!!」
パシェリハ
「バカ...が...コイツは...体内に浸透して
徐々に...汽枢を破壊...する...」
ジニア
「汽枢?なんやそれ...
アナ!!どういう事や!!」
アナ
「汽枢は
上大静脈と 大動脈弓の隙間数ミリの中にあって
刃汽を練り上げて溜めておく大切な器官らしいよ!
刃汽を扱える人だけが成長する器官で
君たち一般人には存在しない器官なんだ!」
パシェリハ
「強大で純度の高い刃汽量を...
誇る鞘花には効果抜群...だろうねぇ」
ジニア
「なん...で...お前は...目ぇ閉じてへんねん!!」
アナ
「それはおそらくポルターの方が
刃汽量が多いからだよ。
さっきも言ってたろ?
質の高い刃汽に惹かれ合うって!!
だから見て!!ポルターの周りに灰が多く集まってるだろ!?」
ジニア
「ほんまや...」
パシェリハ
「死ね...千刃花...
最期に嗤 うのは!!!私さ!!!
クックックッアーッハッハッッハッハッハッ」
ポルター
「逃げ...ろ」
パシェリハ
「いつまで!!格好つけーーー」
ジニア
「うぉおりゃあ!!」
パシェリハ
「ガッ!!」
N
ジニアはキラッキラの盾で
パシェリハの顔を殴った。
アナ
「怪盗Z!!」
パシェリハ
「ペッ...刃術の盾かよ...」
ポルター
「あれは...剋刃の八...盾
なんや...剋刃使えるんやなぁ」
ジニア
「とめんかい。」
パシェリハ
「あん?...なんだって?」
ジニア
「とめんかい!!!!!!!
術者のお前なら!!とめられるやろ!!」
パシェリハ
「とめる義理なんて...ねーよバカが!!」
ジニア
「グアッ!!!」
アナ
「怪盗Z!!!」
ジニア
「グァッ!!ガハッ!!ゴブッ」
パシェリハ
「仮に!!とめられたとしても!!
言う事聞く!!義理なんて!!ねーから!!
ポルターは!!ここで!!死ぬ!!!
そして!!!! 銀ノ箱庭は!!
ラミオラス帝国の!!もんだ!!!」
ポルター
「やめ...ろ...パシェリハ...コイツらを...
巻き込む...な」
パシェリハ
「巻き込んで来たのは!!
コイツら!!自身だ!!
宝に目がくらんで!!テメェの足を引っ張った!!
自業自得!!なんだよ!!」
ジニア
「グァァァッ!!!」
N
キラッキラの盾は破壊され
ジニアは地面に叩きつけられた。
アナ
「怪盗Z!!!」
パシェリハ
「テメェの...無力さを...知れポルター
テメェのせいで...今ここで怪盗Zは...死ぬ」
N
パシェリハはツタでジニアを絡め取ると
キツく縛り上げた。
ジニア
「アガッ...アガッ...グッ...グッ」
アナ
「怪盗Zを離せ!!!」
ポルター
「やめろ...パシェリハ...!!」
ジニア
「この...ハゲが」
N
するとジニアは変態仮面 のフチをグッと押すと
ツタからすり抜けた。
パシェリハ
「何!?すり抜けた!?刃術か!?」
N
説明しよう!!
怪盗Zの変態仮面には
透VEMという機能が付いており
2秒間だけ肉体と触れた物を
透過する事ができる!
厳重に守られた箱の中の物や
どんなセキュリティでも透過すれば
突破する事ができる代物だ!!
ジニア
「ポルター!!!」
ポルター
『滅刃 三十一・砂豹狽土!!!』
パシェリハ
「しまった!!グァァァッ!!!!!」
N
ポルターの手から
ヒョウを模した砂の 塊 が
パシェリハに襲いかかると吹き飛ばした。
ジニア
「逃げるで!!ポルター!!!」
パシェリハ
「逃す...かよ...絶対に...」
N
ジニアはポルターの手を取ったが
ポルターは立ち上がらなかった。
ジニア
「何してんねん!!!早よ!行かな!!」
アナ
「ポルター!!!今なら逃げられるよ!!」
ポルター
「ゴホッゴホッゴホッ...立てへん」
ジニア
「何 言ーてんねん!!
ほら!!目ぇ開けな!!!
ほんで肩に捕まっーー」
パシェリハ
「死ねぇえええ!!!!!」
N
するとツタが勢いよくポルターに向かって襲いかかった。
ジニア・アナ
「ッッッ!!!!!!!」
ふみ子
「チェストォオ!!!!!」
モンティ
「トォリャァア!!!!!!」
パシェリハ
「な、何だ!?お前ら!!!」
N
ふみ子とモンティはそのツタを掴んでワキに挟むと
勢いを殺した。
ふみ子・モンティ
「アガガガ!!!」
ジニア
「Fレディガール!!ソーサリーJ!!」
パシェリハ
「テメェら...まさか...昼間の...」
N
変態仮面 の壊れた2人を見て
パシェリハは眉を顰めた。
ふみ子
「急に空が曇ったから来てみれば」
モンティ
「とんでもねぇ所に来ちまったぜ」
ふみ子
「行きな!!ここはあたい達に任せて!!」
モンティ
「よし!!分かった!!行くぞ!!怪盗Z!!」
ふみ子
「アンタも残んのよ!!」
モンティ
「えぇ!?あんなバケモンとか無理無理無理!!」
ふみ子
「じゃぁ、なんか秘密道具出しなさいよ!!」
モンティ
「秘密道具ってなんだ!!!
俺も欲しいよ!!!」
ふみ子
「何か持ってないの!?」
モンティ
「今あるのは...ヘラが2枚だ!!」
ふみ子
「ヘラ!?!?何でそんなもんあんのよ!」
モンティ
「それは...その...」
ふみ子
「え!?なんて!?」
N
するとふみ子は目の端で
ポルターの近くにある正義ノ 障壁 を見ると
一瞬固まった。
間
アナ
「ヤッホー!」
ふみ子
「なんで鉄板が喋ってんのよ!!」
モンティ
「イデッ!!!野球終わった後
みんなで、お好み焼き食べようと思ったんだよ!」
ふみ子
「食べるかぁ!!!」
モンティ
「仕方ねーだろ!!戦闘用なんて作ってねーんだよ!」
ふみ子
「バットといい、グローブといい!!
野球しか興味ないの!?!?
んもう!!役立たず!!!
アンタ!!魔術師でしょ!!!
それっぽいのなんかないの!?」
パシェリハ
「何!?魔術師だと!?まさか...聖十字か!!」
モンティ
「初歩的な攻撃魔術なら...多分」
パシェリハ
「テメェら何もんだ!!!」
モンティ
「パチン」
『イグニス!!!燃えよ!!!!』
パシェリハ
「火だと!?クソ!!!!」
間
N
しかし何もおこらなかった。
モンティ
「あれ?」
ふみ子
「もう2度と魔術師って名乗らないで!」
パシェリハ
「ふざけ...やがって」
ポルター
「なんや...騒がしなぁ...ゴホッゴホッゴホッ」
ジニア
「アイツらが気ぃ引いてくれとる。
どや?立てるか?」
ポルター
「無理やっちゅーてんねん」
アナ
「心拍数がかなり落ちてる。
危険な状態だよ。」
ジニア
「しゃーないなぁ。」
ポルター
「何してんねん」
ジニア
「おんぶすんで」
ポルター
「ゴホッゴホッ...アホか。」
ジニア
「あいつらが何とかしてくれるはずや。行くで。」
パシェリハ
「どいつも!!コイツも!!!
邪魔ばっか!!しやがって!!!!!」
モンティ
「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!
ブチギレた!!!!!!!」
ふみ子
「とめるよ!!!!」
モンティ
「どうやって!!」
ふみ子
「拳に決まってんでしょ!!」
モンティ
「ぇえ!!!!?!?」
N
しかしパシェリハはふみ子とモンティを狙わずに
一直線にポルターを狙った。
ふみ子
「まずい!!!!」
モンティ
「そっちに行った!!
避 けろぉおおお!!!!」
ジニア
「あかん!!!」
N
ジニアは 咄嗟に正義ノ 障壁 で
パシェリハの攻撃を防いだ。が。
正義ノ 障壁 を貫いた。
ジニア・ふみ子・モンティ
「アナ!!!!!!!!」
アナ
「怪盗...Z...みんな...ごめんね」
N
アナはそう言い残して砕け散った。
パシェリハ
「バカだねぇ」
ポルター
「ゴッフッ」
ジニア
「嘘...やろ...」
パシェリハ
「何もかもが手遅れ...なんだよ」
ジニア
「ポルタァァァア!!!!」
ふみ子
「そんな!!!ポルターきゅん!!」
モンティ
「ポルター!!」
N
ポルターの汽枢を貫いたツタは
シュルシュルとパシェリハの元へ戻っていった。
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ...
次は私の番かよ...うぜぇ能力」
N
すると灰はパシェリハの周りに降り注ぎ
次々と体内に溶け込んでいった。
ポルター
「ガハッ」
パシェリハ
「本当...バカな...奴...護る護るってうざいんだよ」
ジニア
「ポ...ポルター...しっかりしぃや!!
ポルター...ポルター!!!
今胸の穴 塞いだる!!」
ふみ子
「そんな事しても...その傷は...」
ジニア
「黙っとれ!!!」
N
ジニアは自身のコートを破くと
穴を押さえつけた。
パシェリハ
「やっぱイカれてんな...胸に穴が空いても...
即死しねーのかよ。ベロニカ様の言ってた...通りだ」
ポルター
「ゴホッゴホッゴホッ
鞘花は...簡単に...死なへん
神の鞘...やぞ」
ジニア
「そや!!神の技でなんとか...
ならへんのか!?鞘花なんやろ!?」
ポルター
「せめて...刃汽が...あれば...良かったんやけど...
刃汽が練れへん...ねん...
ゴホッゴホッ」
ふみ子
「ぉおおおお!!!!!」
モンティ
「ふみ子!!!」
N
ふみ子が走り出しパシェリハへ殴りかかった。
ふみ子
「弱りきった今ならイケる!!!」
パシェリハ
「なめん...なよ...雑魚がぁぁーー」
ふみ子
「チェスチェスチェスチェスチェスチェス
チェスチェスチェス!!!」
パシェリハ
「アガッグッハッアグッ!!」
ふみ子
「チェストォオオ!!!」
パシェリハ
「ガハッ!!!!」
モンティ
「ったく...しょうがねーな!!」
N
モンティは近くに落ちていた銀の枝を拾うと
パシェリハに殴りかかった。
一方、ジニアはポルターのキズを見て立ち尽くしていた。
ポルター
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ジニア
「嘘...やん」
モンティ
「怪盗Z!!!行け!!!!」
ジニア
「どないしたらええ...」
ふみ子
「怪盗Z!!!!」
ジニア
「ポルター...」
ふみ子
「早く!!!」
ジニア
「ポルター...」
モンティ
「行けって!!!」
ジニア
「ポルター...」
ふみ子・モンティ
「ジニアァァァ!!!!!!!」
ポルター
「ジニア?...おま...」
ジニア
「行くで」
N
そう言うと
ジニアはポルターを背負い
力の限り走った。
パシェリハ
「まさか...昼間のタコ抜き焼き屋が...いるとはね...
オラッッッッ!!!!!!」
ふみ子・モンティ
「ガハッ」
パシェリハ
「タンジーは...どうした...」
ふみ子
「振って...やったのさ」
モンティ
「盛大に...な」
パシェリハ
「男ってのはいつも...バカだね...
油断...するから...さ」
ふみ子
「今のアンタなら...あたい達は...負けない」
モンティ
「行かせ...ねーぞ」
パシェリハ
「行かせねぇ...か。どうせ私は...死ぬ」
ふみ子・モンティ
「何!?」
パシェリハ
「見てみな...この灰を...」
N
するとパシェリハは上空を見上げた。
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ...
解ツ放ツ者 花ニ散ル者 は...
今まで吸い上げた刃汽を...解き放ち
死の灰を降らせる。
強い刃汽を持つ者に反応してね...
一度発動すれば...とめられやしない。
例外なんてもんはねぇ。」
ふみ子
「じゃあ...」
パシェリハ
「ポルターの次は...私だ。
私が...死ねば...降りやむ。」
モンティ
「なんで...そうまでして...闘うんだ。」
パシェリハ
「闘う...理由?
クックックッ...何でだろうな...」
ふみ子
「死んだら元も子も無いじゃない」
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ
元も子もねーだろーよ。分かってんだよ。
ただ...虫唾が走る。
私はテメェらみてぇな...連中を見ると
虫唾が走るんだよ...
正義かなんか...知らねぇけどよぉ
力づくで奪う奴に...ロクな奴はいねぇ」
ふみ子
「アンタだってそうじゃないの!!」
パシェリハ
「だから言ったろ?...ロクな奴はいねぇってよ」
モンティ
「パシェリハ...お前の目的はなんなんだ。
命を賭けてまでやる理由はなんだ。」
パシェリハ
「野盗風情が...
説教こいてんじゃねぇよ。
ゴホッゴホッゴホッ」
N
パシェリハは血反吐を吐き
フラフラと立ったままモンティ達を 睨 んだ。
モンティ
「説教なんかじゃねぇ。
俺の祖先はスペリオールから
亡命して来た末裔だ。
しかも、どっかから奪った禁忌真呪文書 と一緒にな。
重大な過ちを犯したそうだ。
2度と取り返しのつかねぇ過ちを。
俺の祖先は間違った。だからやり直した。
ナーベルク帝国で過ちを正そうとした。
どんな過ちかは禁忌真呪文書 と一緒に
俺の祖先がどっかに封印したみてぇだから
知ることは出来なかったが
世界を揺るがすほどだったらしい。」
ふみ子
「モンティ...」
モンティ
「俺は祖先の過ちを知りてぇ。
ガキん頃からずっと気になってた。
怪盗やってるのだって禁忌真呪文書 を探すためだ。
きっとすげーお宝だからな。
そんで本当にそれが納得いくもんだったら
子孫である俺が正す。
それは俺にしか出来ねぇ。俺がやるしかねぇ。」
ふみ子
「どう言うこと?」
モンティ
「一つだけ死んだバァさんが教えてくれた事があった。
強大な魔術にはその魔術に耐えるだけの土地が
必要なんだ。ってな。」
ふみ子
「強大な魔術にはその魔術に耐えるだけの土地?」
モンティ
「そうだ。」
間
モンティ
「その名も...汽点霊地」
パシェリハ
「汽点霊地?
ゴホッゴホッゴホッ...胸糞悪い名だな」
モンティ
「知ってんのか?」
パシェリハ
「知らねえ...よ」
モンティ
「俺は禁忌真呪文書 を探す為だけに怪盗をやってる。
コイツらといれば、いつか辿り着くってな。」
パシェリハ
「フンッ...それが人の...金品を奪う理由かよ。
くだらねぇ。」
ふみ子
「待ちな!!
あたいらはねぇ!悪さしてる金持ちからしか
奪ってない!!
それを戦争孤児や奴隷を救う為に使ってる!!」
パシェリハ
「フフッ...御託並べてんなよ。
結局...奪い合うんだろーよ。
頭イカれてんのか?
夢見んのは...いい加減やめろ!!!
反吐が出んだよ!!ゴホッゴホッゴホッ」
ふみ子
「夢見たって良いじゃない。
それで救われるのはアンタ自身よ。パシェリハ。
今ならやり直せるんじゃないの?
アンタも人の子でしょ?」
パシェリハ
「くだらねぇ...くだらねぇ...くだらねぇ!!!
何度やり直しても...過去には戻らねぇだろうが!!
失ったものは返らない!!!!!
何をしても...埋めることが出来ねぇ!!
先に奪ったのは...そっちだろうが!!!!!」
N
するとモンティは哀れみを込めた目で
パシェリハを見た。
モンティ
「パシェリハ。お前はさっきから
誰と闘ってんだ?」
パシェリハ
「何...ほざいてん...だ」
ふみ子
「一体...何があったの?」
パシェリハ
「テメェらには...関係ねええ!!
関係ねぇええんだよ!!!!!!」
ふみ子
「来るよモンティ!!」
モンティ
「...パシェリハ」
N
ーージニアサイドーー
ポルターを背負うジニア。
その足取りは重く 俯 いていた。
そしてポルターの声は弱々しかった。
ジニア
「もうちょっと...離れなあかんな。
心配せんでぇえ。俺が助けたる。」
ポルター
「怪盗Z...かぁ。変な名前やなぁ
まぁ...似てるな...思ててん。
しっかし...怪盗Zは無いわぁ」
ジニア
「カッコええやろ?」
ポルター
「どこが...やねん
ゴホッゴホッゴホッ」
ジニア
「もう喋らんでええって」
ポルター
「フフッ...ええやろ
久しぶりに...話したいねん」
ジニア
「今はええって」
ポルター
「覚えとるか?こっから...出る時
荷台のトラックで...叫んだ...やろ?
サルバドルに...2度と来ーへんて」
ジニア
「せやな。 言ーたな」
ポルター
「何の因果やろか。ここで...出会って
ここで...別れるんやから」
ジニア
「何 言ーてんねん。笑えへんからやめとけ」
ポルター
「ジニア...労働セクター第10地区の
工業セクターラインで
あん時...俺がなんで庇ったんか分かるか?」
ジニア
「何やねん急に。」
ポルター
「あん時のお前は...親に捨てられ...人に騙されて
剥き出しのナイフみたいやった。
誰かれ...構わず...傷つけて...自分も傷ついて...
見てられへんかった。
せやから...俺が護らなあかん。って思たんやで」
ジニア
「しょーもな。何もかんも背負ってからに。
昔も今もそうや。ポルターは何も変われへん。
他人の事なんて放っといたらええのに。」
ポルター
「フフッ...そやな。
それが出来るんやったら...良かったかもな。」
ジニア
「俺は凄いと思うで。」
ポルター
「何やねん...気色悪いなぁ」
ジニア
「ほんまに千刃花入って
ほんまに鞘花になった。
誰でも出来ることちゃう。
せやけど、無茶しすぎや。
今回だって周りに気ぃ使うて
解放もせんと闘ってからに。ほんま難儀なやっちゃなぁ」
ポルター
「目の前に...居る人ぐらい...
護らな...あかんやろ?」
ジニア
「死んだら意味無い 言ーてたやろが」
ポルター
「フフッ...俺...死ぬんか?
まぁ...死ぬやろなぁ...」
ジニア
「何 言ーてんねん。死なせへん。
せやから時間稼いでんねん」
ポルター
「アホか...なんぼ稼いどったって
助けなんて来ーへんぞ」
ジニア
「何やと?」
ポルター
「ここを...探知...出来るわけないやろ?
千刃花は...誰も把握してへんねん」
ジニア
「じゃ、じゃあどないすんねん!!!」
ポルター
「フフッ...終わりやなぁ」
ジニア
「そんなアホな事あるかい!!!
任務で来とるんやったら
隊士の居場所くらい把握しとかな!
部隊に何かあったらどないすんねん!!
追跡装置も発信機もないんか!!」
ポルター
「居場所...居場所て
亜空間やぞ?」
ジニア
「帝国が誇る千刃花やろ!!
そんなもん!!どうにでも出来へんのかい!!」
ポルター
「そやなぁ...そんなん作れる奴...居らへんからなぁ。
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
N
ジニアはここで全てを悟った。
それと同時に自分の無力さを痛感すると
涙を堪えきれなかった。
ジニア
「じゃぁ...じゃあ...ほんまに」
ポルター
「泣かんでええジニア。
これでええ。これでええねんて」
ジニア
「泣いて...へんし...
これでええ訳ないやろ!!」
N
ジニアは肩を震わせて
ポルターを背負ったまま一歩ずつ歩いていく。
徐々に弱まる呼吸
そして背中から伝わる熱が冷めていくのを感じながら。
ポルター
「ジニア...なんちゅー顔してんねん」
ジニア
「何... 言ーてんねん
そっちから顔見えへんやろ」
ポルター
「フフッ。見んくても分かるわ。」
N
更に、か細くなっていくポルターの声は優しかった。
その優しさが更にジニアの胸を締め付けていく。
ポルター
「なぁ...ジニア...俺...ヒーローになれたんかなぁ」
ジニア
「まだなってへん!!1ミリもなってへんわ!!」
ポルター
「そうか...まだなってへんか」
ジニア
「死んだら叶わへんぞ!!!!」
N
ジニアは分かっていた。
ポルターは誰もが認めるヒーローになったと。
しかし、それを伝えることは出来なかった。
生きて欲しい。
そんな想いが込み上げて来ようとも
伝えることが出来なかった。
それはただ、ただ、
ポルターに生きて欲しかったからこそだった。
ポルター
「ジニア...ゴホッゴホッゴホッ
降ろしてくれへんか?」
ジニア
「あかん」
ポルター
「ジニア...頼む。」
ジニア
「あかん!!進まな!!!」
ポルター
「最期に...お前の顔が見たい」
ジニア
「何... 言ーてん...ねん」
ポルター
「頼む」
N
ジニアはポルターをそっと降ろし寝かせると
ヒザの上に頭を乗せた。
ポルター
「せや...あの黄金の大樹を...目指しぃ。
そっからなら...出られるで...」
ジニア
「何... 言ーてんねん!!
一緒に帰るに決まっとるやろ!!!!」
ポルター
「往生際悪いやっちゃなぁ...」
ジニア
「当たり前やろ!!!何で諦めんねん!!」
ポルター
「フフッ...なんぼ 言ーても
その変な...マスクで 言われとったら
説得力も...なんも無いやん」
ジニア
「そやろ?...センス...無いねんこれ」
ポルター
「そやな...」
N
そしてポルターは手を伸ばして変態仮面 を取った。
ポルター
「良い目になった。
大きくなったなぁジニア」
ジニア
「何やそれ...意味わからへんて...」
ポルター
「...懐かしなぁ
ガキん頃の夢...互いに叶えて今ここに居る。
フローラも...ユズリハも...
向こうで元気にやっとるんやろか。」
ジニア
「何で今...そんな事 言ーねん」
ポルター
「せや...一つ叶わへん事があったわ。
覚えとるか?...荷台で話したやろ?」
ジニア
「覚えとるで」
ポルター
「あの日...」
N
2人は走馬灯の様に
過去の出来事を思い出していた。
奴隷だった2人が逃げ
夢を語り合ったあの日を
----------------------------
ポルター
「ヒーローになったら
変えられる気せぇへんか?」
ジニア
「何がやねん。」
ポルター
「この世界を」
ジニア
「世界??アホか
簡単に変わらへんやろ。」
ポルター
「変えられへん思たら
一生変えられへん。
それに、護りたいもんを護れる力が欲しい。」
ジニア
「お前はヒーローで
俺は大泥棒にでもなるか!!
楽に稼げそうやし!!!」
ポルター
「フフッ。ほんなら
そん時俺がジニアを捕まえたるわ。」
ジニア
「何 言ーてんねん。今日も見たやろ?
俺は捕まらへん。天才やからな!!」
ポルター
「好きにゆーとけアホ。」
----------------------------
N
ーーそして現在ーー
ポルター
「あの日から...よう頑張ったなぁ
お前も俺も...せやけど...この世界は変えられへんかった。
護りたいもんも...護れんかった。」
ジニア
「そんな事...無いやん
大勢、護って来たやろ」
ポルター
「どうなんやろ...。
ほんで...結局、捕まえられへんかったなぁ怪盗Z。」
ジニア
「捕まらへん... 言ーたやろ?」
ポルター
「ほんまやなぁ。ゴホッゴホッゴホッ。そや」
ジニア
「どないしたん」
ポルター
「今...分かったわぁ...
俺は...この日の為に...ここでお前に...」
ジニア
「どう言う意味...やねん」
ポルター
「そうか...そうか...」
ジニア
「ポルター...ポルター!!
しっかりしや!!ポルター!!!!
目ぇ開かな!!!ポルター!!!」
ポルター
「フフッ...耳元で...騒がし奴やなぁ...
鞘花は...死ぬ間際
生命維持が働く...なんでか分かるか?」
ジニア
「そんなんどうでもええて!!!」
ポルター
「想いを...託す...為や」
ジニア
「いらん!!いらん!!いらん!
そんなんいらん!!
自分でやったらええ!!!!
俺はいらん...て」
N
ポルターは見下ろすジニアの顔にそっと手を当てた。
ポルター
「そろそろ 金色木乃伊も...
限界...みたい...や...ジニア...あとは...任せた...で。」
ジニア
「ポルター!!ポルタァァーーーー」
ポルター
「偉大なる砂の神よ。 金色木乃伊よ。
この者に須く、恩恵を与え給え。
刃 悉く能力を与え給え。
その躰 盾と成りて御魂を差し出し給え。
天に賜りし輪廻の花を
今、心に引き継がん」
ジニア
「...何し...てんーー」
ポルター
「天...輪...」
N
ポルターはそう囁くと
ジニアの唇に
そっとキスをした。
ジニア
「...ポル...ター」
ポルター
「ジニア...おおきにな」
N
呆然と佇むジニアの周りで
刃汽が逆巻き砂塵が渦を作り出す。
すると突然、上空から巨大な光がポルターを照らし
その衝撃でポルターの手から滑り落ちた変態仮面 が
壊れてしまった。
ジニア
「ッッ!!何や...これ!!光!?何したんや!!
おい!!ポルター!!身体が!!ポルター!!」
N
ポルターはジニアを突き飛ばした。
ジニア
「グッッ!!」
ポルター
「次は...お前が...ヒーローになる番やで」
N
するとポルターの身体がパキパキっと音を立て
その光はそのままクリスタルの柱と化した。
ジニア
「ポルター!!何してんねん!!
なんや!この結晶!!!!クソ!!
砂が邪魔して近づけられへん!!グッ!!
ポルターを出さんかい!!!!出さんかい!
金色木乃伊!! 金色木乃伊!!!
クソ!!!おい!!ポルター!!
まだヒーローになっとらん 言ーたやろ!!
叶わへんままでええんか!!!
護りたいもん護るんとちゃうんか!!!
世界を変える 言ーてたやんけ!!!
ポルター!!!返事せぇ!!!!
おい!!!おい!!!!!」
N
そしてポルターは
眠る様に微笑むと
クリスタルの柱の中で
上空へ吸い込まれる様に
消えていった。
ジニア
「どこ行くねん!!
ポルター!!!!ポルター!!!!!!!
行ったら...あかん...行ったらあかんて!!
まだ...話したい事あんねん!!まだあんねんて!!」
N
その瞬間パリンっと音を立ててクリスタルの柱が
砕けるとジニアは光に包まれた。
ジニア
「行かんでくれ...ポルタァァァア!!!!」
※音楽がある場合鳴り止むまで待つ
アナ▶︎▶︎▶︎N
N
ーーパシェリハサイドーー
ポルターが消える数分前
ふみ子・モンティ
「グハッ!!!!」
パシェリハ
「テメェら...なんか...いつもの私なら...
どうって事ねーのに!!」
ふみ子
「こっちの...セリフよ!!」
モンティ
「もう無理だ...充分...稼いだろ...戦略的...」
ふみ子
「撤退!!!!!」
N
ふみ子とモンティは走り出した。
パシェリハ
「待ちやがれ...お前ら!!!!!」
モンティ
「あ!!そっちジニアの行った方だっつーの!」
ふみ子
「え!?そうなの!?
じゃぁ引き返す!?!?」
モンティ
「そうだな引き返すか...
って引き返すか!!!!!
何で逃げてんのに立ち向かいに行くんだよ!」
ふみ子
「文句ばっか言わないでよ!!
さっきだって殆ど!!あたいしか!!
闘って無いじゃないのよ!!!」
モンティ
「あの灰を調べてたんだよ!!!!!!」
パシェリハ
「逃すか...よ!!!」
ふみ子・モンティ
「あぶな!!」
モンティ
「そんで分かった事がある!!」
ふみ子
「何が分かったのよ!!」
モンティ
「パシェリハは俺が炎魔術を出そうとした時
一瞬、驚いてた!!!」
ふみ子
「だから!?」
モンティ
「火に弱いんだよ!!!
だから調べたらあれは灰じゃねぇ!!
胞子だ!!!!
だからよく燃えるんだよ!!!」
ふみ子
「あれを燃やしてどうすんの!!」
モンティ
「言ってたろ?次は私の番だって!!
その通りあの胞子はパシェリハに向かって
降り注いでる!!!俺達にはほぼ来てねぇ!!」
ふみ子
「じゃぁ一気に燃やすってことね!!
オッケー!!火を出して!!!
あっ!!火出せなかったのよね!!モンティ君!!
じゃぁ...意味無いじゃない!!!
ぶっ殺されたいの!?」
パシェリハ
「オラッ!!!!
逃げ足だけは!!早ぇな!!クソが!!」
モンティ
「おっと!!!
ふみ子!!俺はさっきミスったんじゃねぇ!!
出せなかったんだ!!!!」
ふみ子
「そ、そうなの!?どう言う事!!?」
モンティ
「魔術を扱うには 魔礎 と呼ばれる汽の力を
コントロールする必要がある!!
それにはな...この指輪をする必要があったんだ!!
魔術師が魔術を扱う際に
必要な魔光指輪をな!!!
俺はそれをして無かった!!!!」
ふみ子
「そう。して無かったのね...ふーん。
ってそれミスってんじゃない!!!」
モンティ
「イデッ!!!
し、仕方ねーだろーよ!!これ付けてたら
魔礎 で居場所把握されちまうだろ!!」
ふみ子
「 魔礎 とか刃汽とかなんなのよ!」
モンティ
「意味は同じだよ!扱う術によって名称が異なるだけだ!!
それに魔術師は基本的には指輪を介して術を行使する!
付けてなきゃ刃汽と 魔礎 を
感じ取れねーんだよ!!
指輪に依存する分
これ失くしたら魔術師としては終わりだがな!」
ふみ子
「じゃぁさっさとやってきな!!
出来るんでしょうね!!?」
モンティ
「オッケー!!!」
N
そう言ってモンティは第四白石の魔光指輪をハメると
2人は方向転換しパシェリハを見た。
パシェリハ
「やっと諦めたのかよ...遅せぇんだよ!!!」
ふみ子
「やっちゃいな!!!」
パシェリハ
「ん?刃汽が跳ね上がった!?
テメェ!!隠してたのか!!」
モンティ
「きっちり!!火葬してやるよ!!!」
「パチン」
『イグニス・燃えよ!!!!』
N
モンティが指を鳴らすと
指先からヒョロヒョロっと火の玉が飛び出した。
ふみ子
「弱っ!!!!」
パシェリハ
「舐めてんのかよ!!!」
モンティ
「全力だっつーの!!!」
「パチン」
N
そして、火の玉が胞子に触れた瞬間
パシェリハ
「グァァァッ!!!!!!!!」
N
次々と胞子が燃え上がり
パシェリハは一気に火炎に包まれた。
モンティ
「燃えろぉお!!パチン」
N
モンティは休まず火の玉を打ち込んでいく
パシェリハ
「テメェら...!!!調子にーー」
ふみ子
「ポルターきゅんの空いた胸の穴は!!
あたいの拳で埋める!!!!!!!
ハァーーーーーー!!!!!」
パシェリハ
「な、に!?」
モンティ
「バカ!!お前も燃えるだろ!!!」
ふみ子
「唸る拳!!!
燃えよふみ子!!!!!
あたいのハートは 1000 度!!!
うら若き乙女!!!参ります!!!
バーニング!!!チェストォオオオオオオオ!!」
パシェリハ
「ふざけてんじゃ...ガッハッッ」
N
ふみ子の拳が顔面にめり込むと
パシェリハは地面に沈んだ。
ふみ子
「ふぅーーーーー」
モンティ
「だ、大丈夫か?ふみ子?」
ふみ子
「アッツ!!!
ふぅー!ふぅー!ふぅー!!」
モンティ
「...だよな。
ってかよぉ...ふみ子お前さぁ...人間じゃなくね?」
ふみ子
「え?今更?」
モンティ
「え!?」
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ...
ふざけてんなぁ...こんな雑魚に...私が...」
ふみ子・モンティ
「ッッ!?」
モンティ
「元々死にそうだったのに
これでもまだ生きてんのかよ!!」
ふみ子
「バケモン...ね。しつこすぎる!!
生きたいの!?死にたいの!?どっちなのよ!」
パシェリハ
「対鞘花特殊魔装兵士は
身体能力と表皮に纏った刃汽が...
他の奴らとは違うんだよ...雑魚が!!」
ふみ子・モンティ
「何!?」
N
ふみ子とモンティの足元からツタが飛び出した。
しかし、2人はギリギリ 避 けた。
ふみ子
「覇気がない!!
本当に弱ってるのね!!」
モンティ
「後は時間の問題だ!!」
パシェリハ
「...ハァ...ハァ...テメェら!!
殺してやる!!!!!!!!
ォオオオオオオオ!!!!!」
ふみ子・モンティ
「アガッ!!ウグッ!!ガッハッッツ!!」
パシェリハ
「ただの一般人が...調子に乗んな」
N
ふみ子とモンティはツタに打ち付けられ
吹き飛ばされた。
ふみ子
「グハッ」
モンティ
「ゴハッ」
N
すると突然、ドーーーンっと轟音が
辺りに響き渡り砂塵が吹き荒れた。
パシェリハ
「何だ...この刃汽!!!!
デカイ!!!なんなんだ!!!」
ふみ子
「見てよ...あれ...結晶?」
モンティ
「にしても...空を貫いて...やがる」
パシェリハ
「まさか...ポルターの奴...
あの男に鞘を継承したのか!!!!!!」
ふみ子
「...ジニア」
N
ーージニアサイドーー
タイマツが揺めき、ジャリついた砂が顔に当たる。
ジニアが目覚めたのは薄暗い石畳の部屋だった。
ジニア
「グッ...どこやねんココ」
N
ジニアはゆっくりと立ち上がり周りを見渡した。
ジニア
「...砂?
ッッ!!!ポルター!!!ポルター!!!!
早よ行かな!!!」
N
すると深く低い声が部屋に響いた。
配役変更
----------------------------
N1▶︎▶︎▶︎ 金色木乃伊
----------------------------
金色木乃伊
((...よく来た。))
ジニア
「誰や!!!ここから出さんかい!!!」
金色木乃伊
((お前が...継承者か))
ジニア
「何やねん...
お前の相手しとる場合じゃ無いねんて!
早よ出さんかい!!!」
金色木乃伊
((パチン 楽にしろ))
ジニア
「ウワッ」
N
金色木乃伊は指を鳴らすと
突然、砂が渦を巻き椅子が現れた。
そして更に指を鳴らすと眼前の景色が砂漠に変わり
ジニアは緑が生い茂るオアシスにいた。
ジニア
「なんやここ!!!!」
金色木乃伊
「モッホッホッホ!!ようこそ!!!
我は!! 金色木乃伊!!」
ジニア
「近っ!!!デカッ!!テンション高っ!!!」
ジニア
「え!? 金色木乃伊?」
N
そこに立っていたのは
恰幅の良い包帯だらけのミイラだった。
ジニア
「どこがミイラやねん!!
腹ポヨッポヨやないかい!!
もっとカラッカラやろミイラは!!
ん?? 金色木乃伊って事は...
おい!!ポルターを助けたってくれ!!!」
金色木乃伊
「ポルターは良い奴だったね!!
だけど、役目は果たした。
さて、次はそこの君の番さ!!」
ジニア
「良い奴だった...やと?
それだけかい...一緒に闘ってきたんやろが!!」
金色木乃伊
「"破れぬ誓い"
君は破れぬ誓いを受けた!!
しかも最も誓約の重い方法でね!!
モッホッホッホッ!!!」
ジニア
「破れぬ誓いやと!?」
金色木乃伊
「刃汽を直接!!口から流し込まれたんだ!!
一般的には手の甲なのに!!
だけど!!手っ取り早く確実な方法!!
よほど、信頼されていたのかな??
抜け目ない男だね!ポルターは!!モッホッホッホッ!!」
ジニア
「何やと!?俺はーー」
金色木乃伊
「だけどキスを受け入れたろ??
全く!!誰かが見ていると思ったら
ゾワゾワしちゃうよねぇ!!」
ジニア
「な!!そんな趣味ないわ!!
あれは不意やろ!!!!」
金色木乃伊
「だけど!!
拒む事だって出来たのに!!しなかった!!
どうする?拒否するかい??
我は構わないけどポルターの意思はどうなるのかな?」
ジニア
「それは...」
金色木乃伊
「ようやく会えて我はウキウキしてるよ!!」
ジニア
「そんなんどうでもええねんて!!
神かなんか知らんけど
ポルターを助けんかい!!!
神なんやろ!!!!!」
金色木乃伊
「モッホッホッホッ!!
威勢がいい人間!!!イキがいい!!
神にものを頼む態度じゃない!!
モッホッホッホッ!!!
まぁ、それは置いといて本題に入ろうか!!
どうせポルターは戻らない」
ジニア
「何やと!?」
N
金色木乃伊は
ジニアを無視して話し始めた。
金色木乃伊
「さぁさぁ!!これから見せるのは!!
想像力をふんだんに駆使した!!
金色木乃伊のぉ!!
金色木乃伊ショー!!」
ジニア
「まんまやないかい」
金色木乃伊
「ツッコミ良し。」
N
金色木乃伊は砂のノートに
サラサラと何かを書いていた。
金色木乃伊
「音楽は好きかい?」
ジニア
「音楽!?!?」
金色木乃伊
「楽しんでってくれい!!
視聴者参加型だよ!!」
N
すると 金色木乃伊は
砂の人形をサラサラと作り出して一人芝居を始めた。
金色木乃伊
「ようこそ!此処は砂漠の世界!!
昔、昔何もなかった砂地に
それはそれは美しい少女が一人
途方もなく歩いていました!!!
そこに現れたのは一人の盗賊!!」
ジニア
「な、なんや?」
金色木乃伊盗賊
「グッハッハッハ!!金目の物をだしな!」
金色木乃伊お姫様
「きゃー!!盗賊よぉ!たすけてぇー!」
金色木乃伊盗賊
「グッハッハ!!ここは砂漠のど真ん中
誰一人として助けに来やしない!!」
ジニア
「大根役者すぎるやろ」
金色木乃伊盗賊
「遊んでやってもいいんだぜ?
お姫様よぉ!!グッハッハッハッ!!」
金色木乃伊お姫様
「やめてーー!
私の初めては黄金に輝くベッドの上で
ワインをたしなみながら
ほろ酔いになって奴隷をいたぶるのを
楽しみつつ美しい月明かりを眺める夜って
決めてるのよー!!!!」
ジニア
「クズやなぁその女」
金色木乃伊
「しかし、盗賊はナイフを突き付けて
女を押し倒しました。」
金色木乃伊盗賊
「グッハッハッハ!!
なかなかの趣味じゃねぇか!!
だから追放されたんだろ?お姫様よぉ!!
知ってるぜ?奴隷を拷問してたんだろ?」
金色木乃伊お姫様
「きゃー!!そんな事してないわぁー!!
お金なら家に帰れば沢山あるから許してぇー!」
金色木乃伊盗賊
「グッハッハッハ!!
お姫様って事は認めるんだなぁ!!!
だがこれは偶然じゃねーぜ!?
俺の家族もお前らに殺された!!金なんか!!
初めからいらねーんだよ!!!」
金色木乃伊
「モッホッホッホッ!!なんと!!!
盗賊の家族はお姫様に殺されていたのです!!!
さて!!ココで問題です!!」
ジニア
「え!?」
金色木乃伊
「ここで殺すのはどっちが相応しいでしょうか!!
制限時間は1分!!ハイッ」
ジニア
「イデッ!!何すんねん!!!」
N
金色木乃伊は砂時計を
ジニアの胸に突き刺した。
金色木乃伊
「モッホッホッホッ!!!
その砂が全て満ちる時!!
心も身体もカラッカラなのさ!!!
モッホッホッホッ!!!!」
ジニア
「なんやと!?」
N
するとつま先からジニアの身体が干からびていった。
ジニア
「足が!」
金色木乃伊
「ここは♪我の♪支配する世界♪
望みさえ在れば♪なんだって作れるのさ♪
だけど全部が砂!!パンだってアメだって♪
カラッカラの砂さ♪返答次第でみんなミイラ♪
モッホッホッホッのホーーーーー♪」
ジニア
「拷問好きのイカれたお姫様...
そんで...復讐に燃える盗賊...」
金色木乃伊
「このままだっとミイラにされちゃうよ?
さぁ!!どちらを殺す?」
N
ジニアの下半身はすでに干からびてしまっていた。
金色木乃伊
「良いのかな?せっかくポルターから
継承を受けたんだろ?モッホッホッホッ!!」
ジニア
「俺は......」
金色木乃伊
「俺は!?」
N
沈黙が流れる。
金色木乃伊
「干からびるよ?」
ジニア
「これが答えや!!」
金色木乃伊
「え!?どれ?」
ジニア
「せやからこれや!!」
金色木乃伊
「どれ!?」
ジニア
「せやからこれが答え 言ーとるやろ!!」
金色木乃伊
「何もしないって事なのかな?」
ジニア
「どちらでも無いっちゅー事や。」
金色木乃伊
「モッホッホッホッ...なるほど。パチン」
ジニア
「グァァ!!」
N
金色木乃伊は指を鳴らすと
ジニアに突き刺さっていた砂時計を引き抜いた。
金色木乃伊
「理由次第で殺す。
我が納得いく理由があるんだろうね?」
ジニア
「どっちもクズやろ。
殺す価値もあらへん。
それにお姫様は追放されたんやろ?
もう罰は受けとる。
盗賊も家族を殺されたからといって
殺して良い理由にはならへん。」
金色木乃伊
「じゃぁ野放しにするのかい?」
ジニア
「せぇへん。俺がその国ぶっ壊したる。
二度とそんな事が起こらん世界に。
盗賊せんでもええ世界に作り変えたる!!」
金色木乃伊
「モッホッホッホッ!!!
面白いねぇ!!!!そんな事言う奴はいなかった!!
素晴らしい!!!想像力が豊かだ!!!
この状況でも屈しない精神も良い!!
だけど...パチン。
そんなに世界は甘くない」
ジニア
「何やねん!!これ!!!」
N
金色木乃伊が指を鳴らすと
ジニアの身体がゆっくりと砂に還っていく。
金色木乃伊
「覚えておくといい。
この世界の人間は渇いてる。
広大な砂漠よりもずっと深く深く。
我の能力は渇きの能力。
一度振るえば、たちまち全てを砂に帰す。
常に死と隣合わせなのさ。
生に執着しなければ簡単にイノチを奪えるほどにね。
皮肉だろ?何よりも護れる能力は
何をも奪える能力なのさ。
その業の中、もがき、苦しむしか道は無い」
N
そう言って 金色木乃伊は
砂時計を振るとその中にはドクドクと脈打つ
ジニアの心臓が入っていた。
ジニア
「んの野郎!!!!」
金色木乃伊
「答えは面白かったけど
口だけだったら仕様がないよね!!
だから試してみよう!!」
N
金色木乃伊はその心臓を取り出すと
砂で作り出した天秤をジニアの前に置いた。
金色木乃伊
「鞘花になるって事は
それ相応の覚悟が必要なんだ。
ポルターが託した未来を
君はどう受け止めるのかな?
だからこの真理と虚偽の砂天秤で測ろうと思ってね!」
ジニア
「何する気ぃや」
N
すると 金色木乃伊は
砂時計に入っていた砂をサラサラと
光り輝く小瓶に入れフタを閉じた。
ジニア
「なんやそれ...」
金色木乃伊
「この小瓶の中には君の覚悟が詰まっている。
君の心臓と覚悟のどちらが重いかで
継承を受けようか決めようと思ってね!
覚悟が心臓より重いのか
覚悟よりも心臓の方が重いのか
さぁ、どちらかな?モッホッホッホッ!!」
N
小瓶と心臓を両脇にそれぞれ乗せると
ギシギシと音を鳴らしながら
真理と虚偽の砂天秤が揺れ動く。
ドクン
ドクン
ドクン
ドクンッ
脈打つ心臓が静寂な空間に響き渡る
金色木乃伊
「なるほど」
N
すると、ピタリと一瞬止まり
小瓶がわずかに下がった。
ジニア
「当たり前や」
金色木乃伊
「おめでとう。君の心臓よりも
覚悟の方が重かったみたいだね!!
はい、じゃあ軽い心臓は返す!!」
ジニア
「ゥッ!!」
N
金色木乃伊は心臓を投げると
ジニアの身体に吸い込まれていった。
金色木乃伊
「モッホッホッホッ!!
ポルターの推薦でもあるし
破れぬ誓いをかまされたらねぇ。
我も情状酌量の余地があるってもんだ。
良かったねぇ。あの答えだけだったら
君を殺してたよ。とりあえず...まぁ、
誓約は成立したって事にしとこうか。パチン」
N
すると 金色木乃伊は
長い羊皮紙を砂で作り出し何かを
スラスラと書き殴っていた。
ジニア
「...じゃぁ...俺は...鞘花に...。」
金色木乃伊
「さて、パチン」
ジニア
「なっ!?」
金色木乃伊
「手始めに...パシェリハの過去を見せてあげようか」
ジニア
「なんやと?」
N
金色木乃伊は
砂でパシェリハの過去の映像を作り出した。
ジニア
「これは...」
N
次々と場面が変わり
最後は膝を抱えて泣くパシェリハの姿が映し出された。
金色木乃伊
「パチン。
さて、これを見てどう思う?」
ジニア
「同情しろとでも 言うんかい」
金色木乃伊
「砂塵の鞘花としてどう考える?
盗賊とお姫様をよく思い出す事だねモッホッホッホッ!!」
ジニア
「...俺は」
金色木乃伊
「パチン」
N
金色木乃伊は指を鳴らすと
映像が砂に還った。
金色木乃伊
「これから...なが〜いなが〜い旅が幕を開ける。
砂城の業に何度も踊るがいいさ。
楽しみにしてるよ。ジニア。
これからどんな世界を我に見せてくれるかをね。
まずは...」
ジニア
「ま、待たんかい!!!」
N
するとジニアの身体は全て砂に変わり
目の前が真っ暗になると
ジニアは 銀ノ箱庭の地に伏せていた。
ジニア
「...グッ。」
ポルター▶︎▶︎▶︎N
N
ーーふみ子サイドーー
砕け散ったクリスタルの柱の破片が
砂塵に乗って吹き抜けていた。
モンティ
「なんだこれ!!!」
ふみ子
「何が起こってるの!!」
パシェリハ
「嘘...だろ...ふざけんな...」
N
すると砂嵐が巻き起こった。
ふみ子・モンティ・パシェリハ
「ッッッ!!!」
N
砂嵐が縦に割れるとその中から現れたのはジニアだった。
モンティ
「ジニア!!!」
ふみ子
「ポルターきゅん...は」
ジニア
「...死んだ。」
パシェリハ
「ざまぁ...ねぇな。
アイツは...お人好しのバカだからな!!
あそこまでの...バカは見たことねぇ!!」
ジニア
「ポルターは...最期まで笑っとった」
ふみ子
「ジニア...」
ジニア
「ふみ子、モンティ。下がっとき。」
ふみ子・モンティ
「グッ!!」
ふみ子
「砂!?」
モンティ
「うぉっ!!」
N
ジニアは手をかざすと
砂がふみ子とモンティを包み込んだ。
パシェリハ
「テメェも...この灰で死ぬんだよ!!
あのバカみたいにね!!!!」
ジニア
「ポルターは確かに難儀な奴やった。
何もかんも背負って...
俺たちを最期まで見捨てへんかった!!
せやけど...アイツは!!!
誰よりも優しい奴やった!!!!
ポルターの意思は...俺が継ぐ!!!!」
N
ジニアはそう言うと
刃汽を迸らせ
辺り一帯の銀や大地が
次々と砂に還っていった。
そしてジニアは
自身の胸にそっと手を当て
口上を唱えた。
ジニア
『『天輪・邪絶 骸の産声
渇き飢えしは舌無き呼声
反魂せよ•執着せよ
砂城の業に再び踊れ!!!
『『金剛砕刃 金色木乃伊!!!』』
パシェリハ
「い、いいのかい!?こ、ここで解放すれば!!
銀ノ箱庭はどうなる!!
ポルターが、最期まで護ったんだろう!?
やめろ...やめろぉ!!!
テメェらは!!!!私とここで!!
死ぬんだよ!!!!!!!死ぬんだ!!
死ぬんだ!!!死ぬんだよぉお!!」
ふみ子
「金色の刃...これが」
モンティ
「 金色木乃伊...かよ」
パシェリハ
「ウォオオオオオ!!!!!!!」
N
パシェリハはジニアに向かって襲いかかった。
ジニア
「お前の業も!!俺が背負ったる!!」
パシェリハ
「うるせぇ!!!!
虫唾が走る!!虫唾が走る!!
楽しそうな奴らも!!!幸せそうな奴らも!!
みんな!!死ねばいい!!!!!」
ジニア
「だから...もう。許したれ。お前自身を」
パシェリハ
「...え?」
ジニア
「行くで!! 金色木乃伊!!
これが俺の!!!答えやぁぁあ!!!!」
『大砂海!!』
N
上空に何万トンもの砂が現れると
パシェリハはその砂を見上げ立ち止まった。
すると目を閉じたパシェリハは両手を広げた。
モンティ
「何してんだ...アイツ」
ジニア
「ウォオオオオオ!!!」
パシェリハ
誰もが皆、死という病に侵されている。
それは、決して逃れられない絶対的な存在。
誰もが皆、そう信じてやまなかった。
しかし、ソープワイト様は言った。
"死は病などではない。
運命なのだ"と。
でもそれが本当に運命だとしたなら
それを受け入れる事は
私にとって
容易い事だった。
ふみ子
「なんで...」
モンティ
「...さぁな。」
ジニア
「...パシェリハ」
パシェリハ
「やっと...やっと...楽になれる...
ねぇ...アスター...私も...そっちに」
N
ドーーーンッと砂の落ちる轟音と共に
パシェリハは砂の海に呑み込まれた。
※音楽がある場合鳴り止むまで待つ
モンティ
「...空が...晴れた。」
ふみ子
「って事は...もう」
ジニア
「帰るで。」
N
ジニアは砂漠をしばらく眺めると
モンティとふみ子を砂で巻き上げた。
ふみ子・モンティ
「ちょっ!!!」
ふみ子
「どこ行くのよ!!」
モンティ
「ってか!どうやって帰るつもりだよ!」
ジニア
「あの黄金の大樹に行く」
ふみ子
「え!?!?女王妖精蜂がいるわよ!?」
モンティ
「やめとけって!!妖精蜂でもヤベェのに!!
女王妖精蜂まで相手できねーよ!」
ジニア
「ポルターが 言ーてたんやて
黄金の大樹に向かえってな。
そもそも妖精蜂は凶暴な 魔獣生物 ちゃうやろ?」
モンティ
「ま、まぁな。仲間さえ襲わなきゃな。」
ふみ子
「よくよく考えたら...あたい達
別に襲ってないしね!」
ジニア
「女王妖精蜂はA級 魔獣生物
知能指数はもっと高いはずや。
きっと分かってくれると思うで。」
N
そう言ってジニアは
砂の 塊 を作って黄金の大樹まで一気に移動した。
ジニア
「ここか...」
ふみ子
「うわぁ...大きいわねぇ」
モンティ
「樹齢何年だよコレ!!」
N
目の前に聳え立つ大樹は
黄金に光り輝き月明かりを反射していた。
ジニア
「行くで」
N
ジニアはそう言って砂の 塊 を上昇させ
頂上まで一気に移動した。
ジニア
「よっと!!!」
N
ジニア達は砂の 塊 から降りると
辺りを見渡した。
黄金の大樹の頂上はマユの様な綿毛が敷き詰められており
その真ん中には黄金の球体がぶら下がっていた。
ふみ子
「見てよ!!
これ女王妖精蜂の星屑じゃない!?」
モンティ
「すげー!!」
ジニア
「ついでや!!貰って帰るで!!」
N
ーー数分後ーー
夢中になって集めていた3人
ふみ子
「これでおしまい!!もう持ちきれない!!」
モンティ
「これで色んな研究材料集められるぜ!!」
ジニア
「女王妖精蜂の星屑は加工しやすいんやろ?」
モンティ
「そうだな!色んなもんに使えるし
少量混ぜるだけでも頑丈になるらしいな!」
ジニア
「そうか。ペンダントでも作ったろかな。」
ふみ子
「え。そんなのより金塊にして渡して欲しいんだけど。」
ジニア
「なんで!!お前に!!金塊渡さなあかんねん!!!」
ふみ子
「じゃぁなんでペンダントなんて作るのよ!!
女だっていないくせに!!!」
ジニア
「やかましいわ!!
お前にそんなん関係ないやろ!!」
ふみ子
「ははーん?さては...ふみ子の魅力に
ようやく気付いたのね!!!!
でもあたい!!アンタに興味ないから!!
生まれ変わって出直して来な!!」
ジニア
「はぁん!?何で振られたみたいになっとんねん!!
こっちこそお前に興味なんてないわ!このハゲ!!」
ふみ子
「ハゲ!?あたいのどこが!!ハゲてんのよ!
このプリティおさげが目に入らんのかい!!」
ジニア
「ハゲにおさげは痛い奴やなぁ!!」
ふみ子
「ハゲにおさげは痛すぎるでしょ!!
あたいそんなんじゃないから!!
全然、ハゲてませんから!!!」
ジニア
「このハゲハゲハゲハゲハゲハゲ!!」
ふみ子
「ハゲって言う人がハゲてるんですぅー!!」
モンティ
「お、おーい。」
ジニア
「やーい!やーい!!ハゲふみ子ロドリゲスゥッ!!」
ふみ子
「どんなヤジよそれ!!!」
モンティ
「あ、あのぉ...」
ふみ子
「ちょっとモンティ!!!
黙っててよ!!!!」
モンティ
「俺たち...囲まれてるぜ?」
ジニア・ふみ子
「え!?!?!?」
N
周りを見渡すとジニア達は
大勢の妖精蜂に囲まれていた。
モンティ
「ど、どうする???」
ジニア
「知らん!!」
ふみ子
「全部倒す?」
モンティ
「バカバカバカバカ!!
やられちまうよ!!」
ふみ子
「そうよ!モンティ!!
靴脱ぎなさいよ!!!」
モンティ
「なんでだよ!!」
ふみ子
「臭くて逃げるかもよ!?」
ジニア
「ふみ子!!それだけはやめろ!!
俺ら...死んでまうぞ!!!」
モンティ
「やかましいわ!!」
N
翅切り音が辺りに響き
妖精蜂は明らかに警戒していた。
すると、黄金の球体から光り輝く妖精蜂が
舞い降りた。
その姿は体長50センチほどの少女の様で
気品に溢れ、神々 しかった。
配役変更一覧
----------------------------
アナ▶︎▶︎▶︎女王妖精蜂
----------------------------
女王妖精蜂
((聞こえますか?))
ジニア・ふみ子・モンティ
「ッッッ!?」
ふみ子
「ちょっと...これって」
モンティ
「女王妖精蜂か?」
ジニア
「人語...喋っとる」
モンティ
「まさか...S級 魔獣生物 だったのか」
N
魔獣生物 とは
刃汽を体内に宿す希少生物の総称である。
様々な生物の姿をしており巨人や鬼
龍なども分類される。
童話や神話に登場するような 魔獣生物 もいれば
神秘的な能力を持つ 魔獣生物 もいる。
中には獰猛かつ凶暴で
莫大な刃汽を秘めている種もおり
一般的には近付かない事が吉とされている。
魔獣生物 にはランクがあり
C級、B級、A級、S級の4クラスがある。
中でもS級の見分け方は
人語を話せるか話せないかが鍵となる。
女王妖精蜂
((聞こえますか?人間))
N
女王妖精蜂が
現れると妖精蜂達は
地に降りて頭を垂れた。
ジニア
「女王妖精蜂...」
女王妖精蜂
((私は 銀ノ箱庭を統べる長
女王妖精蜂。
この者達に代わってお礼を申し上げます))
ふみ子
「お礼なら...沢山もらっーー」
モンティ
「バカ野郎!!!」
ふみ子
「何よ!!」
モンティ
「す、すみませんねぇ。
ちょっとここいらを掃除してまして...ぇえ。」
女王妖精蜂
((構いません。
どうぞお持ちになってください。))
ふみ子・モンティ
「ぇえ!?」
ジニア
「いいんか?」
女王妖精蜂
((この子達を護ってくださったのですから
当然の報奨でございます。))
ふみ子
「遠慮なく!!」
モンティ
「遠慮しろ!!」
女王妖精蜂
((近年、人間界では争いが絶えず
こちらの世界まで危険が及ばないかと危惧していたところ
ナーベルクの皆様に護って頂いておりました。))
ジニア
「そうなんや...すまんなぁ
そうとも知らずに迷惑かけてもうたわ。」
女王妖精蜂
((よいのです。命を賭して護ってくれた事に
変わりはありません。
貴方の方こそ...
沢山のものを失ったのではないのですか?))
ジニア
「...そうでもないで」
モンティ
「ジニア。」
女王妖精蜂
((ポルターはよく、貴方の話を聞かせてくれました。
とても好かれていたんですね。))
ジニア
「...そうか」
ふみ子
「...大丈夫?」
女王妖精蜂
((さぁ...満月が欠ける前に
貴方達を元の場所へ送り届けましょう。))
N
女王妖精蜂はそう言って
その場で踊る様にクルクルと回り始めた。
モンティ
「おい、見てみろよ...」
ふみ子
「嘘...」
ジニア
「あれは...」
女王妖精蜂
((さようなら...人間))
N
すると、上空に亜空間の入り口が作り出され
ジニア達はゆっくりと上昇していった。
ジニア・ふみ子・モンティ
「ぬぉっ!」
モンティ
「うひょー!!高ケェな!!」
ふみ子
「見てよ!! 銀ノ箱庭って
こんな美しかったのね!!!」
ジニア
「...せやな。」
N
上空から見る 銀ノ箱庭は
銀嶺 の様に広がる白銀世界と
月明かりの乱反射で光り輝いていた。
ふみ子
「ん?どうしたの?ジニア」
モンティ
「ジニア?」
ジニア
「気にせんでええ。
ちょっと疲れただけやて」
モンティ
「...そうか。」
ジニア
((見てるか?ポルター
コレが...最期までお前が護った...
銀ノ箱庭やで))
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
2nd Anniversary Special Edition
Zinnia's Side Story
【 The Something Just Like This 】 Cパート (完)
※音楽がある場合鳴り止むまで待つ
----------------------------
アナ▶︎▶︎▶︎N
N
おまけ
N
ジニアが去ってから数分後
砂漠の大地に何者かが現れた。
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ!!誰だ...テメェ。」
N
その者はパシェリハを砂から引き上げた。
N1▶︎▶︎▶︎タンジー
タンジー
「ネェさん。死ねなかったんすね。」
パシェリハ
「うるせぇ。
それよりもタンジーお前、生きてたの...かよ」
タンジー
「ネェさんこそ。何で...アレ使って生きてんすか?」
パシェリハ
「...おそらく... 金色木乃伊の能力だ」
タンジー
「え?ポルターすか??」
パシェリハ
「ちげぇよ。ジニアだよ。怪盗Zだ。」
タンジー
「え?ポルターの奴...怪盗Zに継承したんすか!?」
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ...そうだ。」
タンジー
「他の奴らは!?」
パシェリハ
「しらねぇ...よ。
私は...疲れた。もう戦争とかどうでもいい。
故郷に帰って...アスターの墓参りでも...行こうかな
私は...どうやっても...
死なせてくれないみたいだしな。」
タンジー
「そうすか。」
パシェリハ
「ところで...それ何だ?」
N
タンジーの鉄頭鉄尾は
元々5メートルほどあったが更に巨大化していた。
タンジー
「ぁあ、コレすか?喰ったんすよ。任務なんで」
パシェリハ
「任務...だと?」
タンジー
「そうっす。陽動お疲れさんした。」
パシェリハ
「なん...だと?」
タンジー
「だから陽動っすよ。
ぴったりな任務だったでしょ?」
パシェリハ
「テメェ...」
タンジー
「その 餐窮吸沈 は
鞘花を無力化する能力がある。
ただ、それは
"自滅型"対鞘花特殊魔装兵器。
自分の命を犠牲にして闘うのが基本。
死にたがりのバカ向けでしょ?」
パシェリハ
「テメェ...あんま調子乗ってんじゃ...ねぇよ」
タンジー
「カッチーン。
お前こそ...誰に向かって口聞いてんだよ。パチン」
N
すると
タンジーの姿はみるみる変わっていった。
パシェリハ
「...なんだよ...それ」
タンジー▶︎▶︎▶︎サギスケ
サギスケ
「ぁあ!!しんどかったぜ!!!!
刃汽抑えんのも慣れねーとな!!」
パシェリハ
「サ、サギスケ...」
サギスケ
「で?誰に向かって口聞いてんだ?あん?
やっちゃうよ!?やっちゃうよ!?
サギスケやっちゃうよ!?」
パシェリハ
「ガハッ」
N
なんと、目の前に現れたのは
天王空軍特殊飛行部隊 五大星所属
第三星のサギスケだった。
パシェリハ
「な、なんで...」
サギスケ
「えーっと設定は
マリガルドに憧れて入隊した新人兵士!!
オェッ!!何だその設定!!
コレ考えた奴の悪意はハンパねぇ!!
マリガルドってまだド新人の兵隊だろうが!ペッ!!
それによく考えてみろよ!
新人がこんな強い魔装兵器持ってるわけねーだろ!!」
パシェリハ
「二重任務かよ...」
サギスケ
「妖精蜂の星屑なんて
興味ねーんだよ!!!
目的は亜空間を作り出せて反重力の能力を持ってる
妖精蜂の翅なんだよ!
それを集める為にこの俺様が選ばれた訳!!
鉄頭鉄尾は自立型じゃねぇ。
捕食型対鞘花特殊魔装兵器。
喰ったもんを取り込み能力を得る。
おまけにそれとは別に溜め込むことが出来んだよ。」
パシェリハ
「じゃあ...私は...」
サギスケ
「イキがってんじゃねぇよ!ダボが!!」
パシェリハ
「ガハッ!!アガッ!!グフッ」
サギスケ
「お前は!!任務に失敗した!!
鞘も奪えず!!敗北しやがって!!
継承までされちまってよ!!!
しかも!!敵に!!助けられてんじゃねぇか!!
それとなんだ?故郷に帰るってか!?」
パシェリハ
「グハッ!!
お前だって...負けただろーが!!」
サギスケ
「カッチーン。
あれは作戦だバカが!!!!
あそこで勝ってたら!!どうなるかも!!
想像つかねーから!!テメェは雑魚なんだよ!!」
パシェリハ
「ゴホッゴホッゴホッ」
サギスケ
「ハァ。死にたがりのバカが
生きたくなったのか?」
パシェリハ
「私は...もう」
サギスケ
「そんなに甘くねーんだよ。」
パシェリハ
「ガハッ」
サギスケ
「お前の最後の任務だ。俺の生贄となれ。
パシェリハ=マジョルテ。
いや... 餐窮吸沈 」
パシェリハ
「ヒィッ」
サギスケ
「鉄頭鉄尾!!!強奪!!」
N
鉄頭鉄尾は
パシェリハの上半身を
一気に
呑み込んだ。
サギスケ
「ったく人の頭バシバシ叩きやがって。
さぁて...次は女王妖精蜂の番だぜ」
N
ーージニアサイドーーー
あれから1週間が過ぎ
ナーベルク帝国"蔦"
華四百花 クリシャンテの執務室にて
ポルター▶︎▶︎▶︎クリシャンテ
クリシャンテ
「ジニア=サラザール=ロペス
ふみ子=姫詩苑
モンティ=ブランゴ=ダンゴ
なるほど...曲者ばかりだ。」
モンティ
「あの...急に呼び出されて...何のことだか...」
ふみ子
「あと、20歳若かったら合格ね。」
ジニア
「誰やねんおっさん」
N
クリシャンテはキッとジニア達を 睨 んだ。
クリシャンテ
『剋刃の四・絞縄』
ジニア
「縄!?」
モンティ
「イデッ!!」
ふみ子
「いやん!!」
クリシャンテ
「口の利き方から教えた方が良いらしい」
N
クリシャンテは刃汽で編まれた縄で
ジニア達を縛り上げると床に叩きつけた。
ジニア・ふみ子・モンティ
「ガハッ」
クリシャンテ
「コレは刃汽を練り、作り出したもの。
今のは剋刃という。他にもあるぞ?」
『滅刃の三・波雷』
ジニア・ふみ子・モンティ
「イデデデデデデデデ!!!」
クリシャンテ
「心配するでない。しっかりと威力は抑えておる」
ジニア
「こんのジジィ!!!!」
クリシャンテ
「今なんと?」
モンティ
「や、やめろジニア」
クリシャンテ
「仕置きが足りんようじゃな」
ふみ子
「んもう!!!私だけでも解放して!!」
モンティ
「クズかお前!!」
クリシャンテ
「元気そうで何より。
今のは滅刃と呼ばれるものだ。
そしてコレが...」
『照刃 十一・ 合谷天 』
N
ジニア達は淡い光に包まれ
ゆっくりと傷が癒えていった。
ふみ子
「あ、痛くない」
ジニア
「ほんまやぁ」
モンティ
「良かったぁ」
クリシャンテ
「コレを照刃という。
そして、滅刃、剋刃、照刃
コレらを総じて刃術という。」
ジニア
「刃術。」
モンティ
「鞘花の技を真似て作られた古の術だろ?」
クリシャンテ
「その通り。
我ら〜帝国特務戦闘部隊〜千刃花は
刃術に長けた特殊部隊。
そして、ナーベルク帝国が誇る最強戦力である。
して、ジニアと言ったな?
お前をポルターの後任に任命しようと思っておる。
どうやらポルターとも旧知の仲だったそうだな。
ただし、不相応なら貴様を殺して
相応しい者にすげ替える。
ダンジョンをクリアする事になるがな」
ジニア
「何 言ーてんねん。
ポルターの意思は俺が継ぐ!!
継がなあかん!!!」
クリシャンテ
「ほう。では、まずは刃術を学ぶ必要があるな。
お前達もだ。ふみ子、モンティ。」
モンティ
「え!?俺入隊するなんて一言も...」
クリシャンテ
「経歴は全て知っておる。
禁忌真呪文書 の在処を知りたいんだろ?」
モンティ
「な、なんでそれを!!!」
クリシャンテ
「禁忌真呪文書 を探しとるのはモンティ
お前だけではないぞ。
幾つか汽点霊地に目星がある。
その一つがラミオラス帝国シンシャドゥール。」
モンティ
「何!?ラミオラスのど真ん中か!?」
クリシャンテ
「他にもあるが...入隊するなら
全て教えてやってもいいぞ。
もちろん、研究費も出してやる」
モンティ
「な、なんだってぇええええ!!」
ふみ子
「あ、あたいはその...ぇえっと...」
クリシャンテ
「どうやら、かなり腕が立つ武人だと聞いておる。
さすが元・上位 十士族 姫詩苑家。
今はだいぶ困窮してるようだが
入隊を条件に多方面に声をかけてやっても良い。
門下生も増え、活気付くだろう。」
ふみ子
「え?そんなん興味ないけど!!」
クリシャンテ
「そうだろうな。
しかし、これならどうだ?
千刃花にはイケメンがよりどりみどりーー」
ふみ子
「隊服をください!!!」
ジニア・モンティ
「ぇえーーー」
クリシャンテ
「という事だ。
これから戦争はますます苛烈を極めるだろう。
千刃花は才能豊かな者を常に求めておる。
ジニア=サラザール=ロペス!!
ふみ子=姫詩苑!!
モンティ=ブランゴ=ダンゴ!!!
ナーベルクの礎となれ!!!」
ジニア・ふみ子・モンティ
「ハッ!!!」
クリシャンテ
「千刃花へ!!ようこそ!!!!!」
2周年記念の3部作もようやく終わりました。
今回は鞘花の継承について
どうしても描きたかったのと
金色木乃伊をどうしても出したかった。
それに三刃花隊ペンダントについてもね。
ポルターとジニアの友情
そして、死にたくても死ねない
パシェリハの業
タンジーの正体。
色々こみこみのド熱い展開ばかり。
1周年記念のパニックルームもそうだけど
書いてても泣けてくるお話しばかり
読んでくれてるみんなも
同じ気持ちだと嬉しいな。
これからも千刃花を
そして俺が組織するREN'sProductionを
よろしくお願いします。
ファンクラブや特典など
ホームページに記載してあるので
よかったら見てね!!
コピーしてね!
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