転生しても君に逢える確率
恋愛モノです。
恋をしたのはアニメキャラが初めてという私がかけたのか?!
答えは後書きに?!
「慧君が好き。その…付き合ってくれない?」
そう言われたときの俺の気持ちを代弁してくれる人がいるのなら、是非、代弁して欲しい。なんてったってあの堀越晴香に言われたのだ。堀越晴香とは、学校のアイドルになる程可愛くて、成績はいつもトップ、運動も出来て、性格はとてもいい、女子からも、男子からも好かれる女の子なのだ!俺が心の中で晴香について熱弁してるときに、アイツがきた。そして答えようとした瞬間、
「俺も…「慧!何やってんの?今日は買い物の荷物持ちやってくれるっていったじゃん!あっ晴香ちゃん?どうしたの?まさか、慧になんかされた?大丈夫?…こら!さ」
「あの!慧君は何もやってないよ!」
「…ソーナンダゴメンネハルカチャン。じゃあ慧、行くよ!」と嵐のように俺を連れ去っていった。一人残された晴香ちゃんがとても悲しそうな目をしていたのは覚えている。
幼なじみの夏菜がセールでキャベツや人参やらを籠に入れてる間、夏菜の話に受け答えはしながらも頭の中は専ら晴香ちゃんの事しか考えていなかった。それがいけなかったのだと思う。路地裏に入って歩いていたら真っ赤な血が走った。
「慧?また、転生したら逢えるといいね…じゃあ、慧バイバイ。」夏菜の声が聞こえた。
…転生って何だ?
目がさめると立派なホールだった。俺の婚約者を発表する為の夜会をやっていると知った。婚約者は晴香ちゃんに似ていた。にやけそうな顔をありったけの理性で抑え、至極普通の表情…興味がありませんという顔を保っていた。気持ち悪がられたら嫌だしな。いかん、話がそれた。父…これは執事が教えてくれたのだが、婚約者の名前を紹介してくれた。
「サニーナ・ウィンガウズ侯爵令嬢だ。仲良くするように。」晴香…いや、サニーナは頬を染めて言った。
「ノーズヴィット公爵家、第2継承者のトーマス・ノーズヴィット様の妃になることが出来て嬉しいです。これからは…うんたらかんたら…」
俺の詳細教えてくれてありがとう。でも…
「無理だ。堀越はる…オホン…サニーナとは結婚できない!」
俺は言葉をぶったぎっていた。何故だか自分でも分からない。只、誰か他にどうしようもなく逢いたい人がいることしか…。「な、何故!?」
堀越…いやサニーナが叫ぶ。俺だって分かんねえのに理由なんてないだろ。しかし此処で真っ当な答えを出さないと俺がヤバい。「好きな人がいるから。お前とは比較できない程に…。」
そう言った時、俺は自分の気持ちに気づいた。俺は夏菜の事が好きなのだと。しかし、此処は異世界っぽい…いや、異世界だから夏菜と逢える可能性はないに等しい。物語のように上手くいかないと思い込んでいた。が!
「慧!さぁとぉるぅ!どーこー?おーい!」
夏菜の姿が見えた。
「夏菜っ!」
俺は抱きついていた。夏菜は戸惑っていたものの、「慧…」と腕を回してきた。そんなラブシーンを見て赤くなっている野次馬と母、違う意味で赤くなっているサニーナと父。
「何やっているんだ!お前だけで決めていいことではない!大体だなぁ、ヴィンガウズ侯爵家とも決めたことなんだ!いい加減に目を覚ませ!」
「グズッ…ソウデスヨォ…ワァァァァァァァァン!!!!!」
周りの目が冷たく、白くなっていくなか追い詰められていく俺達を救ったのは異世界での母だった。
「お黙りなさい、サニーナ、ヴィンセント様。元々この結婚はサニーナが無理を言ったものでしょう。ヴィンセント様がいくらサニーナの母親に恋をしていてサニーナが母親に似ているからサニーナにメロメロだといっても、トーマスが全く望んでいない婚約をし、挙げ句の果てに隣国の王族であるサマーリーラ王女との婚約を蹴るだなんて、ヴィンセント様は馬鹿です御座いますか?サマーリーラ王女との婚約をしたほうがこちらにとってもいいことですし、何よりもトーマスがサマーリーラ王女にメロメロですもの。残念ですがサニーナとの婚約は母親の権限で破棄させていただきます。」
ここまで追い詰められた父は心筋梗塞で倒れてしまった。そのままポックリいってしまった。そして、サニーナは辺境泊の所に嫁に行かされた。
俺は…サマーリーラ王女こと夏菜と(あの母親とも)幸せな結婚生活を送っている。異世界で。
あの真っ赤な血は通り魔に刺された俺達の血らしい。今となってはあの通り魔に感謝すらしている。
俺が夏菜に異世界でも逢える確率は結構高かった。
どうでしたか?甘め…となっております。ハイ。
え?違う…。そうですか。まぁいいですよ!
ふふふふふ。