君の流星
零れる哀しみも 愉快なお面で隠してしまった
泣き叫ぶ声すら 賑やかな笑い声や太鼓の音では届かず
零した涙さえ 金魚すくいの水面を揺らすだけなら
しょっぱさも苦さも 綿菓子で誤魔化せるのであろう
踊れ 踊る 踊り疲れて 踊り続けて
何もかも忘れるまで 踊り続けて
打ち上げ花火 僕の夢
派手に上がって 儚く消え去って行く
大きな花を見たくなくて 目を逸らしてしまう
打ち上げ花火 君の夢
華麗な形 描いて消え去って行く
大きな音を聞きたくなくて 耳を塞いでしまう
溢れる想い出は 落書きせんべいを幸せに染め
残した温もりは かき氷を染めつつ溶かしてしまっているようで
広げた翼さえ 射的で撃ち抜かれて落ちてしまうなら
切なさも痛みも チョコを掛け誤魔化せるのであろう
笑え 笑え 笑い疲れて 笑い続けて
何もかも失うまで 笑い続けて
打ち上げ花火 僕の夢
派手に上がって 期待させるだけなのか
小さな花は見たくなくて 目を瞑ってしまう
打ち上げ花火 君の夢
華麗な形 映して川に溶けるのか
散り行く様を知りたくなくて 僕は逃げ出してしまったんだ
飴細工のように 美しく作られたものじゃない
型抜きのように 慎重に扱わないと割れてしまう
そんなところも君の魅力だから
打ち上げ花火 僕の夢
派手に上がって 儚く消え去って行く
水あめのように甘い気持ち 身を亡ぼしていく
打ち上げ花火 君の夢
綺麗な言葉 僕を惑わすだけなんだ
お好み焼きの上で踊る鰹節のようなもの
結局 神の掌の上で僕らは踊らされていた
打ち上げ花火 二人のとき
打ち上げ花火 大切なとき
窓越し見上げた 打ち上げ花火
窓越し見上げた 君の横顔
打ち上げ花火 明るさと音で隠す
君の流星