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僕の魔法学校が女子高に突っ込みました。  作者: 真北哲也
僕の魔法学校が女子高に突っ込みました!
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聖女学園の全校生徒達がざわざわしながら、式典会場である大聖堂に集まりだした。生徒達は生徒同士でおしゃべりをしたり、はたまた近くの人とふざけあったりして席に座っていく。職員のシスターや教員達はお静かに!お静かに!などと注意をしながら生徒達を席に着くように促す。それを聞いた者達は徐々に落ち着きを取り戻しながら着席をしていった。魔法学校との姉妹校協定を結ぶ記念式典が本日ここで開催される。



その騒がしい様子をステージの舞台袖からこっそりと僕は見ていた。魔法学校の全生徒よりも多く、しかも全員が女生徒。規則揃った制服の大群がぞろぞろと(うごめ)いているのが圧巻であった。こちらの全生徒は30人しかいない、聖女側に例えると、多分、1クラス分の人数しかいないと思う。象と蟻…そんな感じだ。早朝の出来事も気になるが、これから始まる式典も上手く行くか気になる。



「なにしてるの?達哉?」



僕の後ろから声をかけてきたの飛鳥会長であった。彼女は腕を組ながら偉そうな態度で立っていた。いつ間に?!



「もう、後戻りはできないわよ。まさか緊張とかしてるの?」



「こんなに大勢の人の前じゃ誰だって緊張するよ! こっちの魔法学園の生徒よりも多いんだよ」



発破をかけてきた飛鳥会長に言い返す。だけど、僕は気づいてしまった。会長がすこし体が震えていることに…… あんなに気が強い会長さえも緊張しているのだと思い、少し微笑してしまった。



「なに?! あんた…… 私の事を笑ってるの? ん? 」



ドキッとした。会長の真剣の目が僕を突き刺す。少し恐怖を感じて、話題を変えることに。



「か か会長!! 今日の朝に会場を壊そうとした人達がまた来るかもしれないよ! 大丈夫なの?!」



その一言を聞くと、飛鳥会長は答える。確実に来ると。


「あの娘達…百合十字団(リリィクロイツ)は必ずここに現れるわ。こちらも十分に対策はしてるわよ」


ニヤリ、と飛鳥会長は最後に笑った。その笑顔は何かを企んでるゲスな顔…… 悪魔の微笑み …… まだ夏には早いが、自分の右上額からうっすら流れる一滴の汗を感じた。「……ははは…」と、僕も飛鳥会長に釣られて愛想笑いをしたのであった。その後に会長から何かをつき出された、とっさに受けとる。


「あんたにもこれ渡しとくわ。 何かあったらここから指示するから」


渡されたのは前回の火山鎮圧策戦にも使われたインカム。僕は片耳にはめ、舞台袖に待機した。まぁ、なにも指示されてないからここで良いと思った。


その後に大聖堂の照明がだんだんと暗くなっていく、いよいよ式典が始まる。 会場が暗くなると、演台があるステージにだけにスポットライトが当たり、アナウンスが流れる。


只今(ただいま)より、魔法学校と聖女学園の姉妹校調停式典を開始いたします】


アナウンスが終わると同時に飛鳥会長がステージに登壇。演台につくと同時にマイクのスイッチを入れて開口一番に話した。



「諸君 私は魔法が好きだ

諸君 私は人助けが好きだ

諸君 私は人から頼られるのが好きだ


~【中略】~


よろしい!ならば、姉妹校協定は歓迎だっっ! 」


………


あれれ? どっかで見た事ある光景だなぁ?! 魔法学校入学式でも同じ様なこと言ってなかったっけ?! この人!



パチ… パチ… パチパチ


まばらの拍手が生徒側から起こる。やがて、その拍手は大きな音になって行き、数名がスタンディングオベーションしていた!! なんて言うことでしょう!! 飛鳥会長のカリスマ性を確認した。


「皆様!拍手ありがとうございます! あと御静粛にお願いします! ありがとうございます! 」


飛鳥会長がそう言うと、会場全体は静かになった。そして、落ち着いた口調で話しを再開した。


「我が魔法学校が貴校の聖女学園との姉妹校になる事は大変喜ばしい事と思います。それと同時に私達魔法学校は謝罪をしたいと思います」


聖女学園にこちらの不手際で突っ込んでしまった事を丁寧に飛鳥会長は謝罪をし、深々とお辞儀。その後に次の目的を話し出した。


「それと私めがこちらの聖女学園では目が当てられないくらいの残虐な事件が発生してると聞きました。それも聖女学園生徒様全員に危害が加えられるような事態…… 私は心を痛めています」


そこまで話すと聖女学園側や僕たち魔法学校側に静けさが漂った。あの被害者の女の子達をみたら、誰だって不安や恐怖に陥ってしまうだろう。その後に飛鳥会長は魔法学校が聖女学園の警護担当をすると宣言。


「では、姉妹校協定を聖女学園の……」



会長がそう言いかけた途中で、会場内の照明が一斉に消えた!! 周りは悲鳴と騒乱が一気に沸き立った。だが、その停電は一瞬にして復帰。みんなが安心してるのもつかの間、「あ!」と、生徒の数名が声を上げてホール後部の大聖堂バルコニーに指さす僕たちもその先に目線を配ると、そこには黒いフードを被った数名の人達が立っていた。間隔を開け、8人ほどである。


「誇り高き聖女学園の皆様方…… 魔法学校が企んでいる計画に、皆様方!騙されないでください!」


中央の1人が壇上の飛鳥会長をに指差しながら、そう叫んだ!周りの黒フード達も同調するように頷く。指を刺された飛鳥会長は動揺もせずに聞き返した。


「あなた達は何者ですか?! 大事な式典を邪魔をするのは失礼ですよ!名を名乗りなさい!」


わざとらしい剣幕で煽るようにして会長は言った。その質問に黒フードのリーダーらしきものは答える。


「私達は……この聖女学園の秘密結社!百合十字団(リリィクロイツ)ですのよ!」


この人達が飛鳥会長が言ってたヤツらの事なのだろうか? 会長の予想通りにこの式典に乱入をしてきた。僕は舞台袖から会長と百合十字団(リリィクロイツ)と名乗る人達の行動を見入る事しかできなかった。


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