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僕の魔法学校が女子高に突っ込みました。  作者: 真北哲也
火山活動休止作戦 ~said-B 救助班チーム編~
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39 文部科学大臣の暗躍


「以上です。 大臣! 」


うむと、文部科学大臣は頷いたが、机に両肘を立てて寄りかかり、両手を口元に保って姿勢をしているので、表情は読めなかった。 唯一、眉間がピクッと動いたのが確認できた。


ここは、文部科学省の大臣室である。


大臣に報告を行ったのは、濃緑色の4つボタンの背広でスラックスも同じ色で合わせている自衛隊の岩間陸曹であった。岩間は少し緊張しながら、大臣の前に立っていた。 それにも気にせずに大臣は言葉をかけた。




「岩間陸曹と言ったかな? 君は? 」




「はい!」




「報告と言うのは例の噴火での支援活動の報告であるな? 」




「…… はい」




【今、話しましたよね? 】と、心の中で疑問視しながら、 岩間は返事を返した。




「まぁ、その報告も大切だが …… 私が君をここに呼んだのはその報告を知りたい訳じゃないんだ」




「 …… と、言われますと? 」




「君は自衛隊員だろ? なんで、防衛庁の持ち物である君が、 この文部科学省に呼ばれたと思うんだね? 」




「っ!……わ……わかりません」




物扱いされた岩間は(はらわた)が煮えくり返る押さえながら、応答をした。それを知ってか知らずか、 大臣はトーンを少し上げて口を開いた。



「例の子供達が居ただろ? 魔法学校の生徒が…… 」



「魔法学校生徒ですか? 凄かったですよ! 我々自衛隊が驚くような事ばかりしてました」



「関心をしてどうする? 貴様たちは何をやっていたのだ! ただ、ぼーっと、していただけか?」



「いえ、決して …… 」



「 1つ良いことを教えてやろう。 君の下部部隊E中隊の連絡が急に切れた事があったはずだ。 あれをやったのは魔法学校の子供達…… 四人の自衛官がやられたらしいな」



「っ!! それは本当ですか! 」



岩間は驚いた。 部下である石田はレンジャー資格を持っている、格闘技やサバイバルのプロが何故に連絡を切ったのか? 疑問に思っていた事が大臣の一言によって解決された。




「ほう。 その驚きようはまだ知らなかった様だな……」




「…… 」



石田は返す言葉がなかった。 ただ、黙って大臣の前で突っ立っているしかなかった。




「なぁ? 魔法学校の存在は危険だと思わないか? このままあの子供達に好き勝手されたら…… 世論は自衛隊に対してのバッシングは避けられないぞ。 国を守る奴等が子供に劣っているとな 」



「ええ……そう思います」



「だから、君を呼んだのだよ。 救援活動していた子供達の情報を聴きたかったのだ」



「そうだったんですか…… 私の知っている限りお話しようと思います」



「解ればよろしい。 では、奴等の魔法とか兵器なども知りたいのだが……」



岩間は知っている限りの情報を淡々と話し出した。



大臣室の明かりはその晩は消えることなく揚々と照らしていた。 時よりちらつく明かりは不気味に照らし出され、これから動く暗躍を予感していた様に不気味であった……


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