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僕の魔法学校が女子高に突っ込みました。  作者: 真北哲也
入学準備と百合子
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それからあっという間に時間が経った。夏は終わりを告げていき、秋の気配が始まりを告げた。あれから、魔法学校の入学手続きや塾を退塾したりなどの身辺整理などをしたり、目が回る日常を繰り返していた。だが、本日は制服が届く日だったので、朝から僕はテンションがマックスであった。話は数日前に遡る。


……


突然、僕の家に時貞さんが来た。いつものダークスーツを着て、玄関先に仁王立ちで登場。


「こんにちは、ごめんね急に来ちゃってさ」


「いえ、大丈夫ですよ はは」


正直、怖かった。夏は終わりかけていたが、まだまだ、暑さは残っているのに時貞さんは汗一つかかずに、ダークスーツの出で立ちであったので、【この人はサイボーグなのでは?】と一瞬、思ってしまった。どうにか、落ち着いて、家に招き入れた。今回の用事はなんですか?と尋ねたら、時貞さんは話をし出した。


「今日は君の制服についての説明をしに来たんだよ」


「制服ですか?」


「そう、制服なんだけど、総理が生徒の意見とか聞いとけって言われて、今日は達哉君に意見を聞きに来たんだ」


そう言いながら、時貞さんは黒い鞄から一枚の紙をテーブルに置いた。そこにかかれていたのは、軍服の様なデザインで、腰脇には刀の様な物をぶら下げており、足元はブーツである。めちゃくちゃにカッコいい!どこかの国の軍人の正装の様に見えた。 そのデザイン画を見ていた僕と時貞さんは目があった。



「どうやら、気に入ってもらえたようだね」


「はい!カッコいいです。まさかこんなキッチリしたような物になるとは考えていませんでしたよ」


学校の制服と言うのだから、学ランとかブレザータイプだろうと冒頭に僕は考えていたが、その予想は裏切られた。なんでも、国立なのだから魔法学校がなのだからという(?)理由でこんな軍服のようになったらしい。


「それで気になる所とかここは駄目だなと思う所はあるかな? 」と尋ねてきたので、僕は腰脇の刀ついて指を差しながら尋ねた。


「……この腰の長いやつって…刀ですよね」


「ちがうよ。長い千歳飴だよ」


!!!


その発言にビックリしてしまった。千歳飴…七五三のお祝い事での必需品!あれを持って写真を取るのがベターである。何故千歳飴なのかと尋ねた。


「……うそだよ」


「うそなのかい!」


僕は鋭くつっこみをした。【時貞さんが冗談を言うなんて…考えられない】


「そうだね、それは刀だよ。でも、これはあくまでもデザインだから刀とかは付属しないと思うよ」


「そうなんですか……


刀とか携帯していたら物騒だ。警察とから拳銃の使用所持が認められているが、僕の様な未成年者いや学生が持っているのはおかしい。



「あくまでもイメージだから気にしないでね」



と、時貞さんが僕をなだめた。


すると、時貞さんの後ろから一人の女の人が入ってきた。見るからに若い。ビックリしていると時貞さんが(君の体の寸法図る人だよ)と説明をしてくれた。


僕は女の人に言われるがままに身長や肩幅などを計りを取られた、「それでは」と言う言葉と共に女の人が出ていった。時貞さんが左手を少し上げて、挨拶をしていた。


「もう、制服を作るんですか? 」


「ああそうだね。達哉くんは制服に特に不服とかもないと言ったから、直ぐに寸法を図らせてもらったよ。とにかく時間がないんだよね。後、完成品は三日後に送るから」



……



【もし、僕が制服に不服があったらどうなっていたんだろう?…そして数日で制服を作る速さって…】


その後に時貞さんは帰っていった。忙しいらしい。



……




ピンポーンとチャイムが鳴った。僕は急いで、玄関に印鑑をもって飛び出ていった。薄でかい段ボールに【制服】と書かれた荷札が貼っていた。直ぐに段ボールの梱包を破っていると、母親が僕の脇に並んだ。


「あら、届いたの? 」


「うん。ちょっと着てみるわ」


段ボールを開くとそこには、あのデザインそのままの制服が折り畳まれていた。広げると黒色であり、本当に軍服のようであった。


「なんか軍人さんみたいな制服ね」


母親は困ったような顔を浮かべた。


「いいじゃん。カッコいいよこれ」


直ぐに制服を着た。サイズもピッタリであった。そして、気になっていた、刀をぶら下げる所に手を伸ばした、そこには、少し穴が空いていた。


「なんだろう?ここ?ま、刀ぶら下げるよりはマシか」


などと考えながら、僕は鏡の前で制服姿に見惚れていた。




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