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僕の魔法学校が女子高に突っ込みました。  作者: 真北哲也
入学準備と百合子
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9

「ほらほら、百合子ちゃんが来てるのよ! 挨拶しなさい! 」




「……こんにちは」




百合子は僕の挨拶を聞くとペコリと頭を下げた。【なんて他人行儀な! 】



すると、廊下の奥から誰かが、歩いてくるのがわかった。それは、母と仲が良い、百合子の母親であった。僕と目が合うと同時に話をかけてきた。




「あらあら!達哉君じゃないの!こんなに大きくなっちゃって!もう、オバさんビックリしちゃったわー! 」




「……こんにちわ。お久しぶりです」




このやたら、テンションの高い人が百合子の母である。とても親切でいい人であり、百合子にも見習ってほしい位の社交性を持っている。テーブルには僕と隣に僕の母親、向かい側に百合子とおばさんが座った。早速、僕は今日の学校で話をされたことを皆に発表した。




「今日、学校に呼び出された理由は、僕に魔法学校に入学しないか?と言われたんだ」




その発言で、僕以外の人達の動作がピクッと止まった。



母が、早口で切り返してきた。




「まっ まほ 魔法学校!?な何なのそれ!あんた、入学する気なの?」




「うん。入学手続きのサインもしちゃった…不味かったかな? 」




「不味いもなんの…保護者の同意もなしなの? 」




「あ! そうだよね…僕だけ学校に呼び出されたんだけど……」




母は、くくっと笑いながら僕の顔に微笑みかけた。




「大丈夫よ。私は同意したから」




「同意したとは? 」




「実は、あんたが学校に行ったあと直ぐに、政府各関係の人が来たのよ!ビックリしたわよ!名刺貰ったから疑いはなかったけど…時田時貞さんとか言う人だったわ」




時貞さん、仕事はや!! 【つーか時貞さんの苗字は時田って…おいおい】




「そんで、丁寧に説明してくれて、私はサインをしたの。大切な息子を御願いしますってね……」




そう言うとウインクをした。【歳考えろー】




「そ…… そうなんだ」




政府の仕事には目を見張る。いろいろな隠密や国家機密情報などを扱っているのだろうか?もし何かしたら…怖いなぁー




「……本当にいいの?入学しても? 」




「いいのよ。どうせ反対したって、あんたは入学したいって言うもんね」




「ありがと」




その何気ない会話に絆を感じながら、僕は話をした。




「そーいえば、なんで家に二人揃って来てるの? 」




と、百合子とおばさんに尋ねた。そしたら、こう答えを返してきた。時貞さんが、帰ったあと、家の母は、百合子のおばさんに電話をした。「うちの息子が魔法学校に行くの」って、そしたら、電話口を聴いていた百合子が「是非、達哉君に会いたい」って言われたので、家に来たと言うことだ。 ん? 何故、百合子が興味持ってるの?もしかしてだけど……もしかして……



隣の百合子に、視線を向けた。髪はストレートの黒髪、目鼻立ちはすっと、

添える様に小さな顔に描いていた。あれ?こんなに綺麗なってたっけ?百合子?



じっと見つめられたせいなのか?百合子は頬を赤く染めて、顔を下に落としてしまった。




「ほらほら、達哉君と話をしたいでしょ?その為に来たんだから、話をしなさい」




百合子のおばさんは葉っぱを百合子に、かけていた。もじもじしながら百合子は話を僕にかけた。


「久しぶりだよね。達哉」




「……ほんとに久しぶりだね。こうやって僕の家に来るのってさ」




それ以上に会話が続かなかった……




見かねた二人の母達は気を使わして




「私達出掛けて来るから、あんた達留守番よろしく」




と、言って出ていってしまった……




年頃の男女二人がリビングに残された。




すると、百合子は僕に話をかけてきた。




「あのね、達哉…前から話をしたかったんだけど…… 」




「なに? 」




その後に続く百合子の発言は、僕にはどうすることもできない事柄であった……



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