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よん

学校へ入るための準備です。

現在、停戦状態である。


情報源は、パパだ。


なんでも「当分は大丈夫だろう。油断はできないが」と言っていたし、ママは何も言わずとも嬉しそうな顔をしていた。子供の前では、詳しく語ってくれそうにないので、詳細はわからないけど、まあ、いいや。私には、今のところ関与もできないし、したくないし。


それより、バパが帰ってきてくれたことで家の中が明るくなっていて嬉しい。温かい雰囲気につつまれている。


ママの情熱的な歓迎はとどまることを知らない。……子供前でチュッチュと。あー、今日は熱いなぁ。


私は、その場をソッと抜けた。


玄関から裏庭へ行き、林のようになっている場所に入り込む。


そのままズンズン進むと、少しだけ広い空き地のような場所に出るのだ。そこは、私の訓練場になっている。


持ってきた紙を広げて、さっそく魔力を込めていく。失敗すると発動しない。


初めて成功したときは、思ったより簡単だな、と思ったものだ。だって、陣が正確ならば使えるのだから。


紙から、白い光が広がる。これは、灯りをつけるための魔法で魔法石がなければ持続してくれない。だから、すぐに空気に馴染んで消えてしまった。魔力だけで、維持するのは大変だ。


「どうしようかな……。魔力増やす方法とかないかな」


まだ子供だからか、五、六回が灯りを灯すのが限度である。


魔力を増幅する効果のある宝石もあるらしいけど、だからといって「宝石を買ってくれ」とは言いづらい。しかも、五歳児のねだるものじゃない。いくら貴族の女の子でも、子供らしくないと感じてしまう。


なんか、いい方法がないか……。


うーん、こればかりは本でも読んで自分で考えるしかない。とはいえ、魔法に関するものは我が家の図書室で読みはたした。図書館……とか、一応ママにでも聞いてみるかな。


今のところ、使える魔法は無属性とよばれるものだけである。火、水、風、光、闇。どれも使えなかった。


もしかして、才能がないのでは? と冷や汗ものだけど、無難なライトや物を浮遊させるフライは成功しているので、ギリギリよしとしよう。でも、これらしか使えなかったときのために対策を考えとこう。


せめて、自分の身を守れるように学校に通うまでには。


あー、まだ時間あるからって勉強サボりすぎたかな。語学力をもっと早く鍛えればよかった。ううう。

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