じゅうよん
「貴族は生まれつき、魔力が高くなりますわね。結婚は貴族同士の場合が多いですから、その子どもは必然的に魔力が高くなるのですわ」
本当に一年生か、とツッコミたくなるような説明をしてくれたテアー。しかし、物知らずの私の方が可笑しい……かもしれない。ライが心配したのか、様子をうかがうように問いかける。
「この国で一番、魔力をもってる人わかる?」
「うーん……王様?」
私が自信なく答えると、ライは微笑んで言った。
「なんだ。知らないのかと思った」
「え? 知らなかったよ。勘だよ」
「どこのお嬢様ですの? あなたも貴族でしょう。何も知らないのね」
年下に常識を疑われ、箱入りだと自覚してしまった私はうなだれる一方である。
でも、テアーもライも優しく色々教えてくれるし、まともになる日も近いと信じている。
「じゃあ、決まりですわね!」
テアーの声に振り向くと「放課後に測定器を貸してもらいましょ」と解散の流れになっていた。どうらや、色々頭の中で思考している間に話が進んでいたらしい。
私は自体も気になっていたことなので、結局は行くことに決めた。
その放課後――――――どんな手を使ったのかは、知らないがテアーの家で働いている家人があらわれ「測定器をお持ちしました」と、のたまわった。おいおい、常識はどこへ行ったんだ。
「青なら水、赤なら火、風なら緑、光なら白、闇なら黒ですわ」
測定器という名の棒きれを持ったテアーがいう。
「……」
ただの木にしか見えない。
私の疑心暗鬼な目が口ほどにモノを言ったのか、テアーの家人が「正真正銘、セカイジュの木でございます」と付け加えた。
おもわずポカーンである。
セカイジュって、思いっきりイントネーションが日本語だった。………………だとすると、測定器を作ったのは日本人だろう。
「なんでセカイジュって名付たのかな? ……これを作った人とか……誰か知らない?」
さりげなく聞いてみて、二人を見てみるが手応えはない。
期待した答えがわからずガッカリしていると、家人がまたもや「発明されたのは、伊坂五郎という方で、作られたのは百年ほど前です。セカイジュという名の由来は知りません。彼のおかげで千年は文明が発達したでしょう。発明された品は数百はくだらないです。説明が足りず申し訳ございません」と、説明してくれた。本物のメイドとは、こんなにも凄いのか、それともこの家人だけなのかは知らないが物知りレベルではない。
とりあえず、伊坂五郎が魔法のみならず、向こうの知識で好き放題したことだけはわかった。




