第84話 睨みあい
体調不良により投稿が遅れたことをお詫びいたします。
リボルバー……日本語訳だと回転式拳銃。
弾倉振出式、中折れ式、最古のもので固定式というものもある。日本の警察がニューナンブという拳銃を使っているところから、とても耐久性や信頼性に長けている――と勘違いされやすい。
実際は現在のオートマチックのほうが遥かに耐久性や信頼性に長けている。そもそも弾倉が銃の中核にある時点で、固定式でないかぎりはとてもじゃないけれどもオートマチックには敵わない。
そして信頼性。
弾倉を内蔵できるオートマチックと比べれば一目瞭然、古い時代にあったような質の悪い弾丸を使えば、はっきり言って中の火薬がシケることがある。
まぁ、現代のような精巧な弾丸を使えばほぼ無視できるデメリットだし、構造が単純だからこその信頼性、という意味では逆転するけれど……そのせいで同サイズの場合は弾数がリボルバーより少ないという制限が大きい。
ただし、使用できる弾丸の種類がひたすら多い。マグナム弾以上の破壊力をもった弾丸をも装填できる悪食な銃さえ存在する。それの装填数はなんと二発。
――逆に言えば、威力を犠牲にして装填数を増やす、という手段もとれなくはない。
例えば競技用のカスタマイズモデルや小口径弾を使う場合だ。私が知っている中での最大装填数を持つリボルバーは、十二発。一般的に知られるトカレフの装填数がだいたい八発、よくフィクションで登場する、弾丸をリロードした状態で弾倉を装填している場合は九発である、と考えるなら拳銃としては破格だろう。
(六発がウソ)
正確な人数を割り出しているのならともかく、いや、割り出していたとしてもだ、ここに乗り込んでくるつもりなら絶対に装填数の多い拳銃のほうがいい。
リボルバー自体、装填速度が遅いのも欠点なのだから。
(十二発……?)
一発撃ったから、残りは十一発。もう片方も同じ仕様であるなら、優に二十三発。
(……でも、それにしては威力が大きすぎるような気がする)
リボルバーの最大の欠点とも言える。弾倉と銃身が若干離れているせいで、そこから火薬のエネルギーが放射状に飛散するロスが発生する。つまりは弾丸の威力が若干ながら落ちてしまうし、発砲音も高いから消音機なんて使えない。
(まぁ発砲音で弾丸の口径を判断できる人間じゃないし、頭に命中したらさすがにゲームでも死ぬよね)
頭に命中しても死なないことがあるとか、さすがにそこまでこのゲームがゲーム的ではない、と信じたい。
(奥の手のさらに奥がありそうで怖いし、さっさと負けてしまうのが一番だろうねぇ……)
軍師、というものは「勝つため」の策も考えるけれども、「負けたとき」の策も考えなければいけない。
要するに、上手に負けなきゃいけない。
――さて、そうなるといかにしてリスクを軽減するか、に話が移る。
古今東西、上手に負ける、というのは非常に難しい。
いかにして敗戦国から搾り取れるだけ搾り取るか、というのが戦勝国の考えだからね。
でも、これはあくまでゲームだ。
戦争ごっこを楽しむ、という意味では搾り取る意味なんてない。やたら搾り取れば、相手が居なくなるからね。もしくは自分以上の相手に搾り取られてしまうか。
だから、上手に負ける、というのは決して不可能じゃない。
「……さすがにそろそろ手が疲れてきたんですが? 考えるのが長いですね」
「負け方を考えてたんだよ」
「レンちゃん! 負け方を考えるとはそれでも軍師かっ!」
「大局を見据える、ということができなければそうは呼べないじゃないか。次に繋がる負け方、というのもあるんだよ? 次に繋がらない勝ち方よりも、よっぽど有意義さ」
「ねーちゃん、それ負け惜しみ……?」
「勝てない相手に挑まない、用兵の基本じゃないか」
「実にその通りですね。そのせいでこんな手を使わなければならなくなりましたが」
「だからどうやったら上手に負けられるか、ってね」
ブリュンヒルデさんが来ればどうにかなる、という淡い期待がなかったといえばウソになる。
ただ、プロでも完全に守りに入った素人を倒すのは時間がかかるように、クロウがずっと逃げ続ける、それだけで彼女は封殺されると思う。
クロウを見つけたとたんに飛び出していったんだものね。まぁ実力伯仲でなければ封殺というよりは足止めという意味になってしまうのだけれど……この場面で李儒さんから目を背けることはつまり、撃ち殺されるのと同義だ。確認している暇はない。
そもそも音なんて、さっきから私の仕掛けた地雷の爆発音とか、こちらに攻め込もうとする敵軍の声しか響いてこない。そのせいでほとんどの音が聞き取り辛い。
「こちらとしては、皆殺しにされるのは論外だ。次に繋がらない。私の首だけでいいのならそれでも構わないけれども、それじゃぁまるで、そっちが暗殺したみたいですわりが悪いんじゃないかな? いくら奇襲を仕掛けたとはいえ、本陣が居ないうちに死んでいたらさ」
「ふむ……そうですね。コレしか方法はなかったとはいえ、確かに風聞は悪いでしょう。ですから今すぐに全面降伏の宣言を――」
「だから、今から私が自殺するから、そのために剣を拾っていいかな?」
「――……さっきの説明からだいぶ行動がズレているというか、そうしたら状況的に私が暗殺したようにも見えるのでやめていただけませんか?」
「だよね」
そうやって無実の罪を被せてしまえば、私としては試合に負けて勝負に勝った戦いになるいい案だったのにな。
そうすると李儒さんが軍師とは呼ばれず、暗殺者と呼ばれるようになりそうだから、ちょっとした意趣返しになるんだけれども。
「あと、気軽に自殺するとか言うの、やめていただけません?」
「ゲームだよ?」
「ゲームでも、です。頭おかしいんですか?」
「年下に言われる筋合いはないなぁ……」
「まぁ、レンちゃんが、頭おかしい気がする、というのは、同意せざるを、えんな……」
「閣下に言われる筋合いもないね」
そういえば、私がゲームを始めてから、どうしてか周りが口を揃えて「頭がおかしい」みたいなニュアンスの言葉を使ってくることが多くなった気がする。
私は自分が考えうる最善の方法を考えた上での発言なのにね。
不条理な。
「まぁそもそもからして、私は≪PK≫スキルがないから自殺すらできないんだけれども」
「じゃぁ何で言ったんですか!?」
「自殺できないから代わりに閣下にでも介錯してもおうかな、って……」
「儂ゃぁ嫌じゃぞ!? 仲間を斬れとかどれだけ鬼畜なんじゃ!!」
「ここはまぁ、泣いて馬蜀を斬る、ということで……閣下が無理ならキリヤちゃ――」
「子供にトラウマになりそうなの植え付けよーとか考えるからねーちゃんは頭おかしいって言われるんだぜ?」
おかしいな。
私は最善じゃないにしろ次善の策を言ったまでなのに。
「――……まぁともかく、閣下に剣を持たせれば私の介錯よりもまず君を攻撃するだろうな、と思ってね?」
「まぁ儂に剣を持たせたらまずそうしようとするじゃろうなぁ……仲間殺しなんて死んでもゴメンじゃし……」
「最悪ですね!?」
「最善だよ? 私にとっては」
上手くすれば閣下が彼女を倒して終わり。
上手くしなくても閣下が隙を作った瞬間に一斉攻撃して終わり。
まぁ、他人がどういう状況でどう動くか、を正確に理解しないと使えないものだけれど。それでも仮に私が本当に斬首されたとしても李儒さんから暗殺された、というふうに風聞さえ立てばいい。
なにせ彼女を倒したという証拠を残すには、≪テレポート≫されない、という前提が必要だからね。
つまり、最善がダメなら次善の策に自動的に移れる柔軟な策なんだけどな。
「もうしばらくしたら敵から蹂躙される可能性を考えるなら、この策は閣下が上手く立ち回ってくれれば僅差で私達の勝ち、という形にも持って行ける可能性があったんだけど……」
「ねーちゃんってやっぱオニチクだ」
「……単なるリスクマネジメントだよ? あと、それをいうなら鬼畜だよ?」
「それにしたってやり方というものがじゃな……?」
「閣下の大好きなカミカゼが吹く、神風特攻ってヤツなんだけどな?」
「仲間が死んでいくことに誰が喜びを見出せよう! レンちゃんは儂のトラなんとかを刺激する気か!?」
「ねーちゃん……やっぱ頭おかしいわ」
解せぬ、という言葉が頭によぎった。
「というか、それってつまり反撃の糸口を渡してしまうことになって、私が危ないわけですよね? そもそも本当に自殺する気あります? さっきからさっぱり≪ウソ発見≫スキルが反応しないんですが?」
「そりゃぁ、ウソは言っていないからさ。私自身は自殺する気があるけれども方法がない、李儒さんに頼むと暗殺されてしまったように見えてしまうから、李儒さんは断る。仕方ないから味方に頼む……ほら、ウソをつかない、という理屈は崩れない」
「えっげつねー!?」
「しかも介錯を頼んだ時点で私は味方の情に、倫理観に訴えることができてしまうわけで……うん、この時点でも私自身は自殺をしようとしていること自体にはウソはついていない、それが人の手に委ねるか、自分の手で行うかという程度の差なだけさ。ただ、本当に死ねるのか、までは明言していない……ね? やっぱりウソは言っていない」
どうせウソはつけない、だから堂々とプランを提示した。
さすがにこの作戦は穴だらけではあるものの、軍師を目指したという李儒さんの同意を得られると思うんだけど……、
「……女狐って言われません?」
なんでかなぁ? なんで誰も同意してくれないんだろう?
本当に謎だ。
私の考えはそんなにおかしいのかな?
「不本意ながら、軍師と呼ばれているね」
返上できるなら今すぐにでも返上したいところだよ。この称号。
「というか、普通に降伏勧告を受け入れてくれません? なんだかあなたは人をハメるためにしか行動しなさそうで、大人しくそうしてもらいたいからこそ、こうして武力を背景にした交渉に来たんですけど?」
「人をハメる、だなんて失礼な……周りが勝手に勘違いするよう誘導するだけじゃないか」
「ねーちゃん、それあんま変わってねぇ!」
「軍師は人の心が分からんと勤まらんものじゃないはずなんじゃがの……?」
「人の心を分かった上でどう利用するか、その上でさらに損得勘定で動くのが軍師という生き物だよ? だから嫌なんだよ、軍師って呼ばれるのは……」
本音ではあるけれど、こう言っておけば私の称号を剥奪してもらえる可能性がある……これでようやく私についた迷惑な称号を外せると思うと清々するね。
我ながら名案だ。
「だから、そんな私を軍師って呼ぶのに抵抗があるよね? どうだろう閣下、ここで私の称号や爵位うんぬんを一気に剥奪してしまう、というのは――」
「あ、それはない」
なぜだ。
「まぁ優秀なのには違いないしの……頭が回る、という意味で」
「ねーちゃんの性格はおいとく、って枕詞つかね? それ」
「酷い言いようだね!?」
なんてひどいことをいう人たちだ。
――いや、だけど諦めてはいけない。
ちょうど目の前に、軍師を目指した偉大な人物がいるじゃないか!
「じゃぁ李儒さんにこの称号を譲ろうじゃないか。そして私は軍師を自ら降りる! そうすれば李儒さんが新たな軍師さ! じつに魅力的かつ、そして降伏条件に見合うんじゃ――」
「え……っ? あの、それちょっと考えさせていただけません?」
「――目指してた本人が! なんで! 手に入りそうな状況で! そんないきなり嫌そうな顔をするんだい!? 君はアレかい? ヘタレかい!?」
「ねーちゃんって、なんだかんだ言って他人を落としいれよう、自分は得をしよう、みたいな腹積もりなんだろ? それ分かってたら普通引き受けねーって……」
「訳が分からないよ!」
銃で狙われてなければ頭を抱えてしまいたいくらいだ。
「日ごろの行いって……重要じゃよ?」
解せぬ、という言葉が再び私の頭をよぎる。
「私はこんなにも公正明大に生きているのに!?」
『それはない』
その場にいたメンバー全員からの――しかも出会って数日もない初心者プレイヤーからにも――私は言葉による一斉砲火に晒された。
解せぬ、と言う言葉が再三私の頭をよぎった。
[to be next scene Side Galantine...]
「目が……鼻が……口が……肌が……!」
「だから、無理せず切断して仕切りなおせ……」
アスールがうっかり一回だけ地雷に引っかかってしまったが……なんつーもんを作ったんだ、レンのヤツは。
「ガリャンさん置いていけないし……」
「……辛くなったら引き返して一旦接続切れ、マジで」
「うん……」
「しっかし……唐辛子の地雷か……マジやばいな」
アスールは口や鼻が侵されて上手く≪リジェネレイション≫が使用できない。
魔物から逃げるために何度か同じような、唐辛子の粉を使ったことがあるけれど……実際に対人に使ったことなんてなかった。
だからこそ実感する。
コレはヤバい。
喉と鼻に来るから魔法やスキルが上手く使えなくなる、つまり対人用の戦術に組み込める。風向きによっては自滅する可能性すらあるが。
(これ正体分かっててもヘタに突っ込めなかったぞ?)
正味、耐えられるヤツって相当我慢強いヤツか――マゾぐらいなもんだ。
俺の場合は料理バフである程度は慣れているとはいえ、アスールみたく我慢強いわけじゃない。今でも本気で辛い。
辛くて辛い。
「これ絶対修正パッチで弱体化する……」
といいんだけどな。
まぁ期待はできない。変な方向に突っ切るからな、運営。
「まぁ、それでも……なんとか街中に入れたのは僥倖だな」
アスールはセットしてあった≪テレポート≫も使えなくなってしまっている。持っててよかった冒険者セット、の中のロープ。
これでなんとかアスールを塀の中へ引っ張り上げることに成功したのだから、基本はやっぱり重要だな。基本こそ全てと言い張るお父さんからもしごかれてなきゃ、今頃アスールは塀の外でおとなしく待つしかなかっただろう。
――北門攻略組みたいに砦攻め用のゴーレム部隊を用意しておけば、わざわざこんな回りくどい方法を使う必要もなかったわけなんだけれど、俺もアスールもゴーレム使うのに慣れてねぇしな。
ヘタに城壁壊したら弁償しなきゃならんかもしれないし、結果としてよかったと思っておくことにするか。
「とにかく作戦を確認するぞ?」
「ふぁい」
仕方がないとはいえ、気が抜けるな……。
「息を殺して探索……見つけ次第静かに接近、レンの首を最優先でとりつつ」
「皆殺し……暗殺者みたいだにぇ~」
「まぁ、なぁ……」
堂々と奇襲宣言してるんだから暗殺もへったくれもねぇとは思うんだけど。
……まぁいいか。
「とりあえず、篭城するなら……」
「金をくれ?」
「……アホか。俺は司令部になってる場所だと思うんだけど、お前はどう思うか意見を聞きたかったんだよ」
「ガリャンさんとおにゃじ……ていうか、そこしか考えりゃれにゃい」
「まぁ、そうだろうな」
レンのことだし、バリケードぐらいは張ってそうだ……そうすると実に厄介なんだよな。
「じゃぁ、そこ目指していくぞ……目の前に広場があるから、迂回する感じで」
「ふぁい」
西も東も街のつくりはほとんど一緒だ。作り直される過程で細部が――まぁ、いわゆる宿舎の位置や路地が――微妙に違ってくる程度でしかない。
足元に注意しなくていいぶん気楽だが、それでも迷子になる可能性はある……面倒くさいが、方向感覚を失わないよう、頭の中でマッピングしつつ中央の司令部目指していくしかない。
(――暗殺者の名前、広まりそうで嫌だな、マジで)
そういうのって普通広まっちゃいけないだろうし……そもそも、俺個人としては汚名でもあるしな……。
なんて考えていた時代もありましたとさ。
「――よし、帰るぞ」
「ガリャンさんっ!?」
物陰に隠れて移動していた俺たちが見たのは、レンに向かって全員が一斉に『それはない』とツッこんだところだった。
正確にはもうすこし前から見ていたんだけれども。
「作戦! 作戦!!」
「んなもんあの状態になってもはやなんの意味があるんだってーんだ」
あと暗殺者の汚名なんて、もう二度と着たくない。
「ああやってお互い睨みあい続ければ最終的に向こうの本隊がどーにかするだろ……自殺してでも帰るぞ、俺は」
なんだろうな、なんなんだろうな。
レンが勝つビジョンは見えないが、決してタダで負けるビジョンも見えない。
そしてこの場で突っ込んでいったら俺確実に罵られる。暗殺者とかそういう意味ではなく、純粋に「よくも私の事を売ってくれたね」とかそんな感じで。
――まぁ大まかな企みはだいたいバレてるだろうしな。これ以上傷を負う必要もない。
持ちかけたの俺だし。
企画したのはムギだし。
それに乗っかったのはあそこに居る李儒だ。
(正確には俺が全員にけしかけたんだが……)
李儒は勇者様系とは別の意味で問題児だったからな。新ジャンルっつーかなんつーか……ま、俺は直接関わってねーけど。
あとはレンにも微妙に問題があるしな。コミュニケーションを狭いところで完結させている、というか受身、というかすぐ俺を頼る、というか……それを改善して欲しいところだったんだが、まぁ李儒と会わせたんだし、多少は改善していくだろ。
李儒のほうが俺より絶対話が合いそうだし、李儒と絡んでいけば自然と俺離れしていくはずだ。
「ともあれ、俺がここで出ても意味はねぇ。っつーか確実に俺の傷口が大きくなる」
ヘタすると俺の店が吹っ飛ぶ。
「どうせ逃げる手段は二、三用意してるだろ」
「……そにょ二、三のうちの一つがガリャンさんだと思う」
「じゃぁ一つか、何も問題はないな」
「アタシ、せめて軍師にトドメ刺すのはガリャンさんじゃないとダメだと思うにゃ~……」
「んなことしたら余計に恨まれるわっ!」
今でさえ、確実になんらかの愚痴をネチネチと言われそうな状況だっつーのに。
「じゃぁ……せめて最後まで、にぇ?」
一緒に謝るから、なんて舌っ足らずな口調で、涙目でこちらを見上げてくる。
――まぁ、アスールとしては「自分のライバルが~」的な考えなんだろうが、正直俺にそれを守る義理はないんだよな。丸聞こえの淑女協定交わしてるのは周知の事実っつーか、公然の秘密っつーか、なんつーかだし。
(だからそういう目で見るな、って言えればなー)
レンは別に俺の事をどうとも思っていない。頼りになる先輩程度だろう。
アスールは……まぁあんだけアピールされて分からんほど俺は朴念仁じゃねぇ……気付かないフリしてしてりゃ、中学生のアスールならいずれ諦めるだろうと考えている程度だ。ハシカみたいなもんだし。
そして俺は、どっちに対しても、ただの手のかかる妹程度の感情しかない。
つーか、ゲームでその手の感情を持ったことはほとんどない。
だから正直、アスールの言葉に付き合ってやる必要はない――
「じゃ、最後まで傍観な?」
――が、手のかかる妹とはいえ、そいつの頼みごとなら……ま、聞いてやらんでもないわな。
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