第76話 弱者の策、強者の策
その男は、中央広場のポールに帽子をかけた。
「ここを通る者、すべからくこの帽子に頭を下げよ」
その自治領において、支配力を強めようとしたのである。その男はそのポールを自分に見立て、そして帽子を被せたのだ。
――だがある日、彼は帽子に頭を下げなかった。
彼は不敬であるとされ、逮捕された。そして待っていた罰は、おそらく最も屈辱的なことである。
「射撃の名手であるならば、この程度は楽にこなせるであろう」
彼はクロスボウの名手であった。
故にその男は、自身の息子の頭にリンゴを乗せて、たったの一射で見事に打ち抜いて見せよと言ったのだ。
「外せば息子を、自分の手で殺してしまう」
その下種な罰を受けざるを得なかった彼は、その男を大いに憎む。
――そして運命の日。
彼は見事に打ち抜いたのだ、息子の、頭の上に乗ったそのリンゴを。
「なぜ矢をもう一本持っている」
確かにたったの一発で射抜いて見せた。しかしなぜもう一射持っているのだと、その男は言ったのだ。
なぜならその男は、その自治領の支配力を強めたかったからこそ、彼に息子の頭を射抜くことを望んでいたのだから。
故に、もう一射あるという心の余裕があってはならない。その思惑を外されたその男は、大いに怒り、大いに咎めた。
「もし失敗したならば、この矢でお前を射抜いて殺してやろうと思っていた」
男の怒りも最高潮となった。
狂ったように怒鳴り散らし、そして彼を連行する。
そうして彼は――
[to be next scene...]
「彼は――ウィリアムはその後、そのオーストリア人のゲスラーを射殺し、町へと帰還したんだ。英雄としてね。そうしてこの事件は反乱の口火を切り、スイスの独立に結びついた。故にウィリアム・テルはスイス人の誇りであり、英雄にもなったんだ」
「「へー」」
ヘルフリートくんとキリヤちゃんがしきりに頷いた。
「ただリンゴ撃った人じゃなかったんだ」
「ゲスラーまじ下種だな!」
「下種ラーだけにの!」
私を含め、二人は押し黙る。
「下種ラーだけにの!!」
二度言っても変わらないのに、閣下はもう一度、念を押すようにそれを口にした。
「……じーちゃん、無理はすんなって」
「こーゆーのをトシヨリのヒヤミズってゆーんだろ!」
「間違ってはいないね」
年寄りのくせに無理をするからこうなるんだ、と言う意味で。
「で、この話を俺らにするのはなんか意味あんの?」
「くだんの合言葉に関して、だね……まぁ、君たちはそもそも違うと分かっているから言ってしまうけれども」
「それって言ってダメなんじゃねーの!?」
「さすがに合言葉自体は言わないさ。それならセーフのはずだしね。ただ、ウィリアム・テルという人間がどういう人物であったかを知って欲しかった……学校ではあまり教えてくれない、ちょっとした歴史の授業だね」
「し、知らず知らずのうちに勉強させられてたってわけかよ……!」
「まぁ、手が空いていたから、という理由もあるんだけれども……多少なりとも知識があれば、目星をつける手伝いをしてもらえるかな、という期待を込めての説明だったのさ」
「うげ、そこまで手伝わせんのかよ……」
「使えるものは何でも使っていかなきゃね――さて、息抜きはここまで。話を今の戦局に移そうか」
現在は夕食も終わって、ドラマやストリーム配信のピーク時も過ぎた頃だ。さすがにこの時間帯に襲ってくることはない――とは思っていたけれども、気がついたら補給部隊を三つほど叩かれてしまっていた。
襲われたのは、そのピーク時でも動いていたメンバーだ。ドラマやストリーム配信に興味のないプレイヤー達、その中でも、私達の陣地よりも遠い、敵陣に近い場所まで買出しに行ってもらっていたプレイヤー達になる。
「私としては、補給部隊を叩くことはあまり旨みが少ない行為だとたかを括っていた……でも彼らにとっては意味のある行為みたいなんだよね」
難を逃れたと言っていいかは分からないけれども、ログインしてすぐの補給部隊たちには荷物を捨ててでもこちらに逃げてくるよう指示を出した。
旨みは少ない――でも結局は補給部隊も戦う力があるプレイヤーには変わりがない。だから少しでもこちらの戦力を削ることにしたんだろう。
「作戦勝ちでなければ、敵軍の李儒さんは自身の勝利条件を満たすことが出来ない。私よりも優れた軍師だと認めさせたいのなら、わざわざ相手を疲弊させて『当然の勝利』を得られるような戦局にしないはずなんだ」
そう――おかしな心変わりだ。
私が篭城してしまう、ということについては開幕直後から既に気付いていてもおかしくはない事実なのだから。
「単純にねーちゃんのトラップが鬼畜だからじゃね?」
「鬼畜? どこがだい?」
「「「全部」」」
三人の声がハモったよ……私を一体どういう目で見ているんだろうね?
地雷の埋設。
石兵に埋め込んだ機雷。
空挺部隊が空からの突入を躊躇うようにするため、そして石兵八陣を最も有効に活用するために、屋根の上や城壁の外で焚かせている煙幕の天蓋。
――とどめは細々とした嫌がらせのブービートラップ群。
「どう考えたって、簡単に蹂躙できる。私でさえいくつか対策が思いつく程度の子供だましなのに?」
このすべてが突貫工事。ゲームだからこそ実現できた、ゴールデンタイムが終わる直前に完成した作業だ。
これほどまでに穴だらけなのに、どうして対策が思いつかないのか……本当に不思議でならないよ。
「時々さー、俺様よりもねーちゃんのほうが頭が悪いよーな気がするのは俺様の気のせいか?」
「あ、オレもそう感じるときあるわー」
「馬鹿と天才は紙一重というしの」
「失礼な」
第一、私はその言葉が大嫌いだ。天才を馬鹿にしているようなセリフだからね。
問題はその天才に私が含まれないから、偽善者ぶっているように聞こえてしまっているように思えてならないことなんだけれども。
「まぁ、大方<ロブスター>をこちら側に取られたと思い込んでの、戦力差を元に戻すための行為なんだろうけど……」
ただ、その場合であればあるほど、余計にこちらの戦力を削らないように立ち回ったほうがいい。そうすれば、兵力差が均衡している状態で篭城している相手に作戦で勝てる、という状況が生み出せるのに。
――トップが入れ替わった、とは考え辛いんだよね。
なにせ、閣下はともかく私をあんな用意周到に捕まえた策士だ。一手潰れても二手三手と考え付いたっておかしくない。
で、あれば。
自分が他のプレイヤーに取って代わられる、なんて安易な事は起こさないよう調整することだって容易なはずだ。
しかも傍にはあの“人斬り小五郎”ともなれば、なおさら。
(……小五郎の策略かな?)
プレイヤーを罠にハメることに関しては、小五郎自身もかなりのものだ。
そうすると、だ。
「ちょっと予定を繰り上げて、早急にベテランプレイヤーを引きずり出さなきゃならないかもしれないね」
「ふむ……しかし目星は着いているのか?」
「絞ってはいるんだけれどもね」
本当は、明日の夕方ごろに行うつもりでいたのだ。補給部隊も全部こちらに引き上げさせた上で。
だから、ほとんどついていない、と言うのが正しいかもしれない。
嫌がらせについてももう少し考えていたんだけれども、こんな嫌がらせが未完成の状態でやらなければならないだなんて――
「――してやられたっ!」
思わず声に出してしまう。
「何がじゃ!?」
「最初からコレが狙いだったんだ!」
そう、閣下の顛末はともかくとして、私を用意周到に捕らえた策士がこの程度の事を予想できないわけがないんだ。
きっとかなりの事前調査を行ったことだろう。私達の中に一人、ベテランプレイヤーが紛れ込んでいることぐらいはお見通しに違いない。
そしてこのタイミング、小出しながらもチクチクと戦力を削れば私達は早急に戦力の増強を図らなければならない。
で、あるならば。
不完全な情報で、誰がベテランかを慎重に探らなければならない状態に陥るのは目に見えている。失敗する公算のほうが高い。
万が一成功しても相手は数が多いから対処は容易だ。
失敗すれば私達は完全に初心者だらけの烏合の衆だ。
「そもそも人海戦術でねじ伏せられるほどに人を集めたのは、私達に篭城という選択肢しか与えないための作戦だったのかもしれないんだ!」
「な、なんだってー!?」
「いや、ここボケるところじゃねーと思うぞ? ヘルフリート」
「と、いうかの? さすがにそれは考えすぎじゃとは思うぞ?」
「私もそう思うさ。でもね? 相手は私が軍師になったっていうのが気に食わなくて戦争をふっかけてきた相手だよ?」
私達を確実に捻り潰せるほどの兵力がある、ということは、裏を返せばあえて私達と同等の戦力しか出さないこともできるということだ。
――つまり、兵の大半を遊ばせながら、策略で勝つということが可能ということ。
「もう少し早く気付いていれば……!」
「いや、じゃから……そんなことはないと……」
李儒というプレイヤーとは面識がない、けれども、恐ろしく頭の回るプレイヤーなんだろうね……!
実に恐ろしい。
ああ、本当に、実に、恐ろしい。
このゲームで、初めて、脳筋じゃない、純粋な策略で戦えることができるだなんて――!
「ふふっ……まるで軍記モノの主人公にでもなった気分だよ……ふふふふ……っ!」
嬉しくて思わず、笑みがこぼれてしまう。
なにせ、ついにようやく、脳筋じゃないプレイヤーと出会えるんだから。
「ついにねーちゃんが壊れた!?」
「レンちゃんは最初からどこか壊れているところがあったがの……まさかとうとう壊れるとは……」
「あー、次は何の労働なんだろーな……」
「――君たちは何を失礼なことを言っているんだい?」
本来なら憤慨するところなんだろうけれども、今の私は嬉しさのあまり気が昂ぶっているからお咎めなしだ。
(李儒さんもさぞかし苦労しただろうね……でももう心配しなくていいよ)
お互い、ようやく脳筋じゃない相手と知性を競い合えるんだ。ここからは正々堂々、思考の滑らかさ、柔らかさで競い合おうじゃないか。
「今まで挑発してきたのは実に失礼な事だった。ここからは本気で、真面目に、真剣に――策を弄した戦いをしようじゃないか!」
どうしよう。
嬉しくて笑いが止まらない。押さえられない。
口の端が、自然と吊り上がって――
「ねーちゃんその顔こえーよ!?」
「悪人じゃねーか!」
「軍師がご乱心じゃー! ご乱心じゃー!!」
「君たちは実に失礼だね!?」
[to be next scene Side Ri-ju...]
「はぁ……」
思わず、ため息が出てしまいました。
少々の休憩をとっていた隙に、レン軍師が布陣を完成させていたのです。
(いえ、きっと、あれでもまだ……未完成なのでしょう)
それでも数名の偵察が迷子になりました。
それでも数名の斥候が死亡してしました。
散り散りになった彼らからもたらされた情報は実に悩ましく、それでいて嫌らしいトラップ群の数々……その上、どうにか手に入った地雷のサンプルについては、構造以外は詳細不明。
「……あなたの従姉は、死の商人か何かですか?」
今この場にいる、あの女をよく知るであろう従妹のアリスさんに問いかけてみます。
「お姉ちゃんは、その、時々、おかしな本も、読むから……」
「ミリタリー関係の本を読んでもさすがにこれはないと思いますが」
ですが、真実なのでしょう。
サンプルとして鹵獲できた地雷の構造はひどく単純なものです。火種と火薬が別々になっていて、踏み抜くと着火し爆発する……たったのそれだけ。幼稚園児でも思いつきそうな構造です。
それなのに、その特殊な効果については一切判明しないという不気味な兵器……爆破処理もおいそれと出来ないという悪辣さ。
「本当に嫌らしい女です……!」
身内がいるのは分かっていますが、さすがに悪態をつかずには居られませんでした。
「確かに……胸とか、腰のラインなんか特に」
「ガランさーん、それセクハラですよー?」
「だが、言いたいことは分かる。分かるぞ、朋友よ!」
「うっせーよ黙れ中二」
「ふっ……我と朋友の、アスールのこの対応の差よ……」
「だって中二は生理的に無理だし」
「……さすがの我も、ちょっと傷つくぞ?」
「だがまぁ、『エロイ』は褒め言葉であると聞いたことは有り申す。えげつない、ろくでもない、いやらしいの頭文字でござるな」
「あー、聞いたことはあるな。ありゃぁなんのゲームだったか……」
「むぅ! 知っているのかガラ電!」
「だからうっせーいってるだろーが中二」
――以前もあったような気がしますが、また話が脱線していきます。
どうしてこうも彼らはそういうふざけたところが抜けないのでしょうかとも思いますが……しかしなかなかどうして、その会話で思わず「なるほど」と納得してしまう自分も居るのも事実。
軍師軍師ともてはやされたのは、あの「エロい」身体とこの「エロイ」思考能力が合わさってこそなのでしょう。
私のように、風聞に聞くところによる尊敬するガランティーヌさんが好みそうな、この貧相な身体つきではそもそも軍師になるには無理であったということになります。
――実にふざけた仮説ですが。
「まぁ、とりあえず、おいとこう」
その一言でガランティーヌさんがここまでの流れを一旦区切り、
「ぶっちゃけ、アレ、もう手がつけられねぇんじゃね?」
達観した、と言うよりは諦観に近い言葉を口にしました。
――つまるところ、ガランティーヌさんはここが落としどころだと言いたいのでしょう。
「我もそうは思う……が、漢には引けぬ戦いもある……しかし、朋友の言うこともまた一理あり。故に、我はどこまでも朋友を支持するぞ」
「引けぬ戦い云々はさておき、拙者はそうは思わぬな。篭城程度なれば、まだ戦えよう」
ダーククロウさんは持って回った言い方をしていますが、結局はガランティーヌさんに賛成。対して小五郎は反対。
「アタシは最後までガランさんの味方だしー? っていうか、戦局なんてわかんなーい」
「まだバレてないだろうけど、あんな罠に嵌めた手前、お姉ちゃんに勝たないと私酷い目に遭う気がするから止まれない……」
アスールさんは結局のところ思考放棄のガランティーヌさんまかせで、賛成。アリスさんは、個人的かつ消極的ではありますが、反対意見。
――意見は、見事に真っ二つ。
「民主主義的に言えば、私の意見が今後の作戦を左右するというわけですか?」
「いや、あくまでも無理って進言なだけだよ、俺は。どうせ勝とうが負けようが、アリスと同じく、レンを売った罰を受けさせられるんだろうし……最終的に判断するのは軍師の役目だ」
まるで私を軍師として育てようといった腹積もりのような、そんな言い草でした。
おそらくはそういった気もあるのでしょうが――
「まだ目がある、のであれば最後まであがかなければなりません」
非常に、非常に癪な話ですが、
「不利な状況を五分までもっていってこそ、ひっくり返してこその軍師です」
<ロブスター>の伝えた、あの女のセリフと似たような言葉を吐きました。
「じゃ、従うまでだな」
ガランティーヌさんは……私を育てるためにこんな茶番を仕掛けたとしか思えないようなほどにあっさりと頷きました。
それはまるで、全てが彼の手の平の上で転がされているようで――いえ、今は考えないでおきましょう。
「ではまず、斥候が命を賭してまで持ち帰った情報の整理をしましょう」
「で、ござるな。敵を知り己を知れば百戦危うからず、と古来より申すもの。情報戦であればこちらに一日の長有り、故にまだ負けではござらぬ」
「ええ、実に頼もしい言葉です」
私は、斥候よりもたらされた情報を書き連ねたメモを手に取ります。
「一つ目に上げられることといえば、敵が街を覆い隠すようにスモークを焚き始めたことでしょうか?」
「毒ではないようでござるな」
「毒だったらあいつら集団自殺しているようなもんだろうが……」
「そうですね。そもそも催涙……いえ暗闇効果を受けたという報告も有りません。ただ、呼吸不全のスリップダメージは受けるようです。ダメージについては動物実験ですが、ダメージ算出方法は同じであるはずなので確かでしょう」
「れ、練炭自殺……?」
「さすがに街への流入を防ぐ対策はされているはずです。もしくは、煙に対抗するための安全地帯が設けられているか」
どちらにせよ長時間の活動を妨げ、かつ八陣図の計を有効に使えるような環境にするためのものだとすぐに分かります。
「あわせて、上空にもこのスモークはあるようですね」
「着地地点が見えねば、空襲は難しい……さすがは軍師レン、エロイことを考える……!」
「エロイ云々はさておき、目的としてはそうでしょうね。逆に言えば地上からの攻撃に晒され辛い、というメリットを得たわけですが……空爆は戦後処理も考えると使えません」
これで、ダーククロウさんの率いる空挺部隊の運用が難しくなってしまいました。
「対応策としては、≪スコール≫でしょうか? 火のないところに煙は立ちませんので」
「厄介なのは、あれが術者中心であること、でござるな」
「そうなりますね」
水属性固有劣化魔法である≪ブリザード≫の下位互換、スタミナにダメージを与えるバッドステータスを与える≪スコール≫の難点は敵味方無差別というところが問題ですね。
術者を突出させれば遠距離攻撃の集中砲火を受けるでしょうし、突出させなければ味方のスタミナが削れて戦いづらくなる……ただの煙のくせに、実にいやらしい話です。
「死ぬよりは戦いづらくなるほうがいいと思われるので、消す方向でいきましょう。うまくいけば、≪スコール≫範囲外からダーククロウさんの空挺部隊による空挺作戦が出来ます」
「死ななければ撤退するだけでござるからなぁ」
問題は、撤退後に再度同じくスモークを焚かれてしまえば同じことの繰り返し、ジリ貧になる可能性があるということでしょうか。
「地味に厄介な地雷ですが……構造上これも≪スコール≫で無力化できそうですね」
「ただ、レンがその程度に気付かないわけがない、というところだろうな」
「そうですね……しかもスモークの影で何をしているかはさっぱり分かりません。そのせいで、今回は貴重な戦力が何人も犠牲になったわけですから」
城壁にはおそらく≪ソナー≫持ちの射手がいるのでしょう。地味に最初地雷原ではなかった場所にまで地雷が埋設してあったり、鳴子のトラップもあったとの報告が上がっています。
目くら射ちだとしても、何人もの射手が矢を放てば何本かは当たってしまう確立が高い……というよりも、実際に運悪く膝に矢を受けてしまった斥候もいました。
≪ソナー≫スキル自体、初心者向けとして紹介されているスキルであるため初心者支援ギルドが定期的に手に入れることが多く、単価が低くなっています。相手はほぼ初心者で構成されている軍、戦争が始まる前にこれをセットしているプレイヤーには事欠かなかったからこその戦術と言えますね。
「ですがスモークさえなければどうにかなるトラップも多いようです」
ゲリラがよく使う、とげのついた板を利用したトラップ――シーソーのようなものですね、踏むとトゲの突いた箇所がちょうど胸や顔面に突き刺さる危険なものです――もあったという報告がありましたが、見えていれば対処は楽なほうです。
「ひとまずあのスモークを一度消して、敵の陣を軽く削り取っておきたいところ……ですので」
かなり反則ギリギリですが、この際、いたしかたありません。
「明日から敵軍に、電撃戦を仕掛けていきます」
レンちゃんはえっちです。
誤字脱字、ご意見ご感想お待ちしております。




