第3話
もうちょっとその後のあれこれを・・・
「あなたが祐一さんの恋人とか言う方」
うわぁ・・・
なんか来たんですけど。
それにしても、祐一さんの苦手なタイプ堂々第一位の見本みたいなのが来たな、と自分を睨む女性を無ながら思う。
高飛車なお嬢様系の女性。
秋穂の知る限り、古賀祐一と言う男のタイプは分別のつく大人の女の見本みたいな女性だ。間違ってもこんなお嬢様丸出しの女じゃない。
秋穂だって自分が女でなかったら口説き落としたいくらい素敵な方ばかりだったように記憶している。
「・・・」
「ちょっと、聞いてるの」
邪魔だなぁ。
でも穏便に追い払いたい。
蝶々もこうなってくるとただの害虫でしかない。
この後の予定ってどうなってたかな?まだ時間の余裕はあったかしら?などと頭の中で予定表を思い出しながら対応を考える。
「だいたい、なんであなたのような方が祐一さんとお付き合いしてるのよ」
そりゃ、あの男に聞いてくれ。
私だっていったい何があの男の琴線に触れたのか自分でもいまいち理解してないんだから。
「あなたなんてしょせんお遊びなのよ」
もう、籍入れちゃったんだけどな。
「知っていて、私、祐一さんの婚約者なのよ」
そりゃ知らなかった。びっくり初耳!
でも、日本は重婚できないぞ。
そう法律で決まってるからね。
頭沸いているのかねこの娘?
病院に行ったほうがいいぞ。
「義姉さん?」
「秋穂」
颯爽と登場したのは、古賀兄弟。
本当は見ていたのか、と疑いたくなるほど絶妙のタイミングで入ってくるなよ。
「あら、祐一さん。私この方にご自身の分というものを教えて差し上げているの」
さも勝ち誇ったかのように言う女性に少しだけ同情する。
目の前の男がちっとも笑っていないのが分からないのだろうか?むしろ、何人か殺ってきたかのような視線を向けられてそれだけのことがいえるのはいっそ尊敬に値するぞ。
「といっているようだが」
「はぁ、まあ・・・」
「分をわきまえていないのはどっちだか」
「私、本当のことを言って差し上げただけですわ」
「本当のこととは?」
「私が古賀祐一の婚約者ということです」
言った!
本当に言いやがった!
本人目の前にして。恐ろしい・・・
お口は災いの何とやらというが、元どころか完全に導火線に火を放ったよこの女。
「ほう」
「ふーん」
しかも一つのみならず二つ同時に。
「おかしいね、兄さん。それとも、僕の耳がおかしくなったのかな」
「そんなことは無いだろう」
「そう?だとしたら婚約者とかいう単語が聞えてきたけど。おかしいな、日本では重婚はできないはずなんだけどな」
「俺だって妻は一人しかいらん」
「祐一さん」
ここにきて、女性が古賀の冷めた視線に気づいたようだが、時すでにおそしである。
公開処刑とはまさにこのことだな。
この男ならやる。間違いなく再起不能まで追い込む恐れがある。
そして、秋穂が巻き込まれる可能性大だ。
「まだ、社内でも数名しか知らないのだがね・・・」
鬼!
言わないで穏便に運ぶ事だってできるでしょうに!!!!
しかもチラッとこっち見たよ。
やな予感する・・・むしろ、それしかしない。
夏でもないのに背中に汗をかき始める、冷や汗という名の汗を・・・
おい!
みたいなところで終了。
お約束の展開の始まりでした(笑)
古賀氏そうとうやんちゃしていたご様子。
まぁ、秋穂ちゃんもその辺は朧さんから聞いて知っています。(喜々として朧さんが古賀氏のあれこれをしゃべっていたのは内緒)
そして、何人かは秋穂ちゃんも知っているという状況に。
まぁ、昔のことだし、しかも割り切った間柄、そしてその後とやかく言わない相手というのが古賀氏の女性を選ぶときの基本姿勢。
鬼畜!
この一言に尽きます。
もちろん今は秋穂ちゃん一筋です。
浮気なんてしたらきっと二度と会ってくれないでしょうね・・・
結婚式・・・なんて昨日は言っていたのに舌の根も乾かぬうちに違う話を書いております。(申し訳ない)
まぁ、結婚式までの道のり?見たいな感じのものを・・・(言い訳)
だって、本編結構すんなりくっついちゃったからちょっとしたごたごた?があってもいいじゃないか。(よくない)
がんばります!!(あっ、逃げた)




