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シル・ストア~第0部 風の生まれるところ  作者:


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16/16

16_バイク車

この話が7話のバイクに繋がります。

ジーンはアニメのバイクの方に気がいっていますが・・・

カミラたちの要望についてガイは暫し考える。

かってトライオッドで広く使われていたコアを使わない自転車。

ハーレンの車のベースとなった自動車の他にそちらにはバイクという自動二輪車があったという。

守護神達は自分達では使っていなかったのと機械系は苦手で詳しい構造が分からないということもあってそれの再現は見送られていた。

最近やってきたジーンはトライオッドの守護神達が来た世界と関りがあるようだ。

夢の世界では自転車を補助して坂道や重たいものを運べるようにした電動アシスト自転車なるものがあるようだ。

また向こうのTVではそんな自転車やバイクの後ろに荷台や客車を付けて街中を走る様子が映っていたという。


自分達で使うならともかく一般で使えるようにするなら使えるコアは汎用コア。

車の場合、現在ハーレンで使われているものは最低でも10個以上のコアが必要だ。

だけど既に存在するコア無しの自転車をアシストする形にすればコアは1,2個で押さえられる。

使うコアの数が少なければ少ないだけ扱うことのできる人の割合も増える。

現在ハーレンで使われている車はハーレンで何でも屋ランクがC以上の能力が無いとまともに動かすことができないのだ。

ここにいるカミラやベンジーなら問題ないがハーレンの車を持ってきたところでまともに運転できる人間が何人いるか?

またそういう人間は主要なポストで働いているだろうから難民問題にそうそう関われるとは思えない。

となると勧めるのは車よりバイクの方ではないかと思う。


「ギルド長、車だとまともに動かせる人間はどれ位確保できますか?」

カミラは渋い顔になる。

「居るにはいるが運転手も依頼した方が現実的だろうね。」

ここに居る能力者達は車があれば欲しいだろう。

だが短期ならともかく長期に渡って難民問題に関われるほど暇でない。

そしてその現状はハーレンでも同じだ。

車を動かせるような能力者を長期に渡ってレナ・カサルに派遣できるような余力はない。

今はまだ廃都周辺にだけの問題だがこれから問題の根本解決が成される見通しが立っていない以上、長期に渡って規模が拡大すると思って計画を立てる必要がある。

「それならバイクはどうでしょう?」

「バイク?」

二人は首を傾げる。

「トライオッドの自転車はご存じでしょう?」

「ああ、知っている。

だが、自転車なら使えるだろうが廃都の荒野を抜けるのは無理があるぞ。」

「歩きよりは抜けられる人間が増えるだろうけどね。」

「自転車にコアを使ってアシストさせるのです。」

ガイはジーンから聞いた電動アシスト車の話をする。

その内容にカミラの渋い顔は晴れない。

「そのやり方なら使える人間は多いだろうが・・・」

カミラ達が車と言ったのはハーレンのコアを使いこなせない弱者を考えてのこと。

体力のない人の移動に使えない様では魅力が半減する。

そこで3輪タクシーの話を追加した。

電動アシストよりは使用するコアが増えるだろうが車よりは圧倒的に少ないコアで実現できる。

そもそも今ハーレンで作られている車は一般車と言うより4輪駆動のオフロード車、

使用環境は都市ではなく草木の生い茂る密林を突破することを想定して作られている。

使用条件が違い過ぎるのだ。

だからこそカミラは技術者を派遣して車の開発設計から始めようとしていた。

今ならそれをするだけの時間的な余裕があると信じて。


暫く3人でメリット・デメリット、課題とその対策について話し合う。

「そのスペックならデ・カサルに協力を頼めば運用可能だな。」

「車は車で欲しいが優先順位は下げても問題は無い。」

「電動二輪なら1年以内、三輪車でも数年で試作品は出来るだろう。」

その期間なら難民問題が本格化する前に道筋は付けられそうだ。

「よろしく頼む。」

そう言ってカミラは頭を下げた。

閲覧、有難うございます。


この時点ではまだ異能者の割合が少ないのでハーレンでも車を動かせる人は少数です。

その後の省力化や住人の能力向上で佳澄がこちらに来る頃にはヤーレの住人の半分位は車を動かせるようになっています。

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