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シル・ストア~第0部 風の生まれるところ  作者:


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01_始まり 佳澄5歳

5歳の誕生日、佳澄は数冊のノートを兄から貰った。

礼を言って中を読みと兄の文字で色々書かれている。

「これって」

そう言って兄の顔を見る。

「そう、僕が聞いた話をまとめたものだよ。」


もう一度ノートに目を通す。

不思議な夢の世界

ジーンと呼ばれる自分。

ジーンもまた私のこと、こっちの世界の話を両親にしている。

向こうでは一人っ子なので兄や弟がいるのが羨ましいらしい。

時々兄弟が欲しいと言って向こうの両親を困らせている。


父が読んでいないノートを手に取って読み始めた。

「おや、こんなことがあったのかい。」

どうやら知らない話が結構あるらしい。

弟がノートを読もうとするので飲み物やお菓子を遠ざける。

「汚したら駄目よ。」

母の言葉に頷いた弟はノートの読める文字だけを読み上げ始めた。


暫く兄がまとめたノートを読んでいると父が言った。

「佳澄、自分で書いてみるかい?」

大きく頷くとその日の内に家族で文房具屋に行くことになった。


「これ見たい!」

悟はクレヨンや色鉛筆に夢中になった。

家でもチラシの裏に色々描いている。

年が年なので凝ったものは描けないが中々味わいの深い絵を生み出していた。

そんな弟の傍で母は試し書きが出来るものを店員に聞いている。

あの二人は当面そこから動かないだろう。


二人の年齢を見て学習帖の方に案内する店員に断りシンプルなB4サイズのノートのコーナーに3人は向かった。

「無地、罫線、方眼、どれが良い?」

父がサンプルに何種類か佳澄の前に広げる。

悟ほどではないが佳澄も夢の内容を説明するのに良く絵を描く。

「うーん、どうしよう。」

佳澄は暫く悩んだ挙句、方眼紙を選んだ。

父は普通の幅の広い罫線のノートと佳澄の選んだノートを5冊ずつ手に取り今度は鉛筆のコーナーに移動した。

「当面は4Bかな。」

それも一箱手に取ってレジに向かう。

「かあさん、そっちはどうだ。」

二人は手ぶらで戻ってきた。

「良いのかい?」

「今日は佳澄の誕生日、悟の分は悟の誕生日にするわ。」

母の言葉に弟は渋々という表情をしている。

「その日までにじっくり探そうな。」

父の言葉に嬉しそうな顔になった。

「あのね・・・」

次々とお気に入りの話を始める弟の頭を撫ぜて会計を済ませた。


閲覧、有難うございます。


寛や佳澄のノートは家族全員で読んでます。

文章の書き方などはこの時以降、両親から習っているので寛や佳澄は読書感想文や休みの日記に困ったことはないです。

担任には子供らしくない・・・と言われいますが・・・


悟の文房具好きはここが原点

彼は本屋よりもこっちの方が好き、部屋は色々な文房具で溢れています。

寛と佳澄は断然本屋派です。

二人共文房具は大好きでこだわりがありますがあくまでも道具という認識

時々悟から文房具を借りてます。


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