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消える『セカイ』と笑う『ボク』  作者: 生贄さん
第2章 『神の契約』
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第十九話 待ち遠しく感じる放課後

残りの模擬戦闘も終わり、放課後となった。

結局、『異能』を使ったのはたったの2人だけだった。一人は七香、そしてもう一人は…


「あいつも「永代の能力者」か。」


俺たちのクラスにいる「永代の能力者」。その3人の内の最後の一人。

「確か、掌也(しょうや)だったか。」

「彼は確か、「爆砕の魔王」という二つ名があるわ。」

「そうか。」

彼…小黒(こぐろ)掌也(しょうや)は、適性値測定においても、このクラスで一番数値が高かった。火属性が 37 風属性が 35 土属性が 30 と、3つ測定しており、どれも 40 手前ある。中々の実力者だろう。


「私はあいつのこと嫌いだわ。」

と、竜那が言う。

「なんでだ?」

「力を自慢しているのよ。あんたは詳しく知らないだろうけど、結構うざいよ。」


「おうおう。光の神子さんと闇の神子さんじゃねえか。「永代の能力者」ともあろう者が負けるとはな。いい試合だったぜ。」

と、掌也が近づいてきて、竜那と竜佳にそう言葉をかけて去っていった。


「何なのあいつ!!ほんっとムカつくわ。」

竜那がかなりキレかけてる。

「落ち着けよ…」

「はぁ…いつかぶん殴ってやるわ。」

最初会った時と全く性格が違うような気が。


「竜那、そろそろ帰る?」

それとは変わって竜佳は第一印象のまんまだな。本当に口数が少なく、落ち着いている子だ。

「そうね。…絡斗はどうするの?」

「俺も帰るとするか。七香たちも帰ってるし。」

七香と結乃は哀川さんの所へ行ったあと、一緒に喫茶店に行ってくると、先程Rineが来たのだ。


「そう。じゃあね。…よし、竜佳今日も頑張ったね!」

あれ?

「…うん!頑張ったからお互いにご褒美だよ!」

ん?

なんか急に抱きついているが。

「ほんと幸せ〜。」

「竜那いい匂い〜。」

……

前言撤回。…最初のおしとやかどころか、これじゃあ


「ただのシスコンだな。…お互いに。」






俺がいるにも関わらず何やら二人の世界に入ってしまったので、そろりと教室を退出した。


「…真っ直ぐ家に帰るかな。」

どこに寄ろうとも、特に用がないので直接帰ることにした。

すると、

「…ちょっと、待ちなさいよ!」

後ろから声が聞こえる。

「…なんだ?」

竜那と竜佳が走ってやってきたのだ。


「…話があるのよ。勝手に帰んないでくれる?」

「いや、あそこに俺がいちゃまずいだろ。」

「いやいや居るの知ってたから。問題ないし。」

何が問題ないんだか。

「それで話って?」

「あんたの家に行くわ。」

…は?


「いや何で?」

「手を組んでって言ったでしょ。まずはあんたの家くらい確認しておかなきゃ。」

わざわざそんなことしなくても。

「…それと、私たちだけが絡斗にお願いしてる。対等にするために、私たちも絡斗に協力する。」

と、竜佳が横から説明をしてくる。俺が考えていた事でもあり、説得する手間が省けるのは助かる。


「ちょっ、まだ言わなくていいじゃん。」

「…口が滑った。」

面白い姉妹だな。…だが、

「俺に協力するということはかなりきつい日々になるぞ?」

「問題ないわよ。私たちは強くなるためにあんたと手を組むんだし。」

「問題ない。」


「そうか、分かった。それともう1つ。俺の家に来るなら、覚悟はしてほしい。」

「…か、覚悟!?まさか、変なこととか…」

「俺の家にいるやつらのことを見て、襲ったりするなよ?」

「しないわよっ!」

と、そんなことがあり、俺は2人を連れて家に帰ることに。






「ここがあんたの家か。」

「そうだ。」

俺は玄関の扉を開け、中に入る。2人もその後についてきた。

「おかえり〜。って、あれ?女の子?…しかも見たことない。」

最初に出迎えてくれたのは、いつもながらのカナデだった。

「…え。」

竜那がカナデを見て固まった。竜佳も驚いた顔をしている。

「安心してくれ。悪いやつじゃないから。…説明したいことがあるから中に入ってくれ。」

と、俺は2人を中に入るよう促した。



そして、ここまでの出来事、カナデたち「他種族」との関わり、先生たちが言う言葉は正しくないことなど、一通り全てを説明した。


「…む、難しいわね。」

少し混乱しているな。

「竜佳は分かったか?」

「…なんとなくは。先生たちが言うほど「他種族」は酷い人たちではなく、魔物が悪い存在なのは本当。…ってこと?」

「ああ、そんなもんだ。」

「なるほどね。」

今の説明を聞いて、竜那も納得した。

「ほんとは、あと一人、フレイヤさんっていう人もいるんだけどな。」

フレイヤさんは変装をして、再び『アルフセカイ』に戻っている。フレイヤさんの言う、信頼できる人に接触して、今の自分の居場所を伝えることと『アルフセカイ』の現状について聞くことが目的だそうだ。

何かあれば、転移してくるとも言っていたので大丈夫だろうとは思っている。


「…で、あんたに双子の妹がいるんだね。それを探してるの?」

「ああ、そうだ。」

もちろん、カナデとフランに秘密にしている、結乃の正体は伝えていない。

「…神に会う…やばくない?」

竜佳も苦笑いをしている。

「流石に敵の限度があるでしょ…」

竜那も呆れてはいるが、

「でも、協力するって言った以上、私たちも協力するわ。」

竜那も竜佳も前向きに捉えていた。


「2人ともありがとう。…これで戦力が増えたな。」

2人のことをすぐに七香と結乃に説明した。そして、明日学校で話を聞くそうだ。






ーーー次の日。今日は各自特訓となっている。

校庭にて、それぞれが自分の力を鍛えるために魔法や『異能』を行使している。

「…掌也の『異能』ってのは…」

「掌也君は「爆砕」だよ。」

と、雄二が隣に近づいてきてそう言った。

「…だからあんな二つ名なのか。」

「確か、手で物体の心臓となる中心部分を掴むことで、その物体を爆発させることができるみたいだよ?」

少し使いどころが難しそうだな。

「それって生き物にはできるのか?」

「どうだろ?危険だからって言って、人に向かってやったことがないみたいだけど。」

危険だからやらないのか、できないのか。…まぁ、どちらでもいいだろう。


「…よく雄二はツッコミをいれないわね。」

雄二と一緒にやってきた七香がそんな事を言ってくる。結乃も一緒だ。

「…絡斗君に友達が増えたね?」

「中々酷いツッコミだな。」

3人とも、俺の隣にいる竜那と竜佳を見ている。


「おーい、雄二。ちょっと特訓付き合ってくれ。」

と、掌也が雄二を呼んでいた。

「…ということで悪いけど行ってくるね。」

「あんなやつのとこ行かない方がいいと思うけど。」

竜那がそう雄二に言うが、

「一応僕よりかは強いからね。ちょうど鍛えられるんだよ。」

と、そう言って雄二は掌也の所へ向かった。


「竜那ちゃんと竜佳ちゃんだっけ?2人は私たちのこと聞いてるの?」

七香が2人に問う。

「もちろん。七香ちゃんも結乃ちゃんも絡斗と同じく力を隠してるのってのは聞いたよ。」

「…あと、妹探し。」

俺から聞いたことを2人は言った。

「あと1つ、2人には言わなくちゃいけないことがある。」

「なによ改まって。」

「結乃は…星ノ使徒だ。」

「「…!!?」」

瞬間、4人は同時に驚く。結乃と七香は何故今伝えたのか?と。そして、竜那と竜佳は聞き間違いではないのかとこちらを見てくる。


「昨日は俺の家で話したから、伝えられなかったんだよ。」

と、結乃と七香に伝える。

「ちょっと絡斗。今の本当?結乃ちゃんが…星ノ使徒?」

「ああ。だが、俺たちに敵意はない。そこは安心してほしい。」

それから少しの間、結乃について説明しておかなくてはいけないことを2人に説明した。






「…分かったわ。なんか、3人ともやばいわね。」

「まぁまぁ。竜那も竜佳もよろしくね。」

と、結乃が2人にそう言った。

「よろしく。敵意がないってなら別に問題ないわね。」

「うん。私たちの敵は魔物と悪い人たちって聞いたから。」

「その悪い人を自分で判断するんだからな。…ここの学校は少し大袈裟(おおげさ)だ。」

と、ひとまず説明は終わり2人もある程度こちらを理解しただろう。


「で、俺は2人に何を協力すればいいんだ?」

「私たちは強くなりたいから。だから、そういった危険なとこにも連れてって。それが協力する条件ね。」

なるほど。足でまといだと思うなってことか。

「2人の実力は本物だからな。そんなことは思わないさ。」

「まぁ、まだまだ強くなれると思うけどね。」

と、結乃が言う。

確かに、「融合魔法」には驚いたが、それ以外はそこまで飛び出ているわけでもなく、平均的だ。


と、そんな俺に1つのRineが届いた。


「なんだ?今授業中…!!?」


そのRineには驚くべき事が。

「何よ?」

「…マキナの居場所を特定したって。」

「ほんと!?」

そこにはエルからそう書かれた文が届いていた。しかも、


「…ここ『ヒュームセカイ』にいるらしい。」


この発言に再び全員が驚きの表情を浮かべる。






ーーーやけに放課後までの時間が長く感じた。流石に授業の途中で抜け出すといったことはできず、放課後になるのを待つことにした。

「行こっ!」

俺たちは制服のまま、エルに指示された目的地に向かうことに。その場所とはーーー…


「ーーー能力者派遣組織『WFPWA』の本部付近だ。」

小黒(こぐろ)掌也(しょうや)

17歳、誕生日は4月15日。血液型はAB型。『異能』は「爆砕(ばくさい)」。

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