表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真っ赤な車  作者: ツヨシ
7/9

7

「どうして死んだのか。何か知っているのか」


「僕のところに来たと言うことは、そっちでもだいたいわかっているんじゃないのか」


「だからそれを詳しく知りたい」


 元は大きく息をつくと言った。


「いたんだよ、あそこに」


「幽霊かなにかがか」


「そう。殺された母親と娘がね。最初は家の中にいたんだが、みんなが車にらくがきしだしたら、車の中に入って来た。運転席に母親。そして助手席に女の子が座っていた。最後は車と一体化していたよ」


「車と一体化してたって?」


「ああ、幽霊は肉体を持たないからね。生きた人間に出来ないことができるんだ」


「でもどうして車と一体化なんて……」


「それは僕にもわからない。僕の霊感と言うのはその場の怪しいものを見たり感じ取ったりはするけども、それだけだから。幽霊の細かい思考や心理までは、さすがにわからないよ」


「それでそいつが沖田と相場を殺したのか」


「そうだと思うよ。殺されるところを見たわけじゃないけどね。とにかく半端なくやばいやつだから」


「そんないやばいのか、そいつは」


峰元はもう一度深く息をついた。


「ああ、めちゃめちゃやばいよ。最初見たときから、その目に極めて強力な憎悪を宿していた。殺された恨みだろうね。それが車を傷つけられたとき、憎悪が殺意に変わるのがはっきりとわかった」


「……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ