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やはり返事はない。
俺はたたみかけた。
「関係ないと決め付けて、そのままなかったことにしていいのか。おい。命がかかってんだぞ。命が」
ようやく一人が口を開いた。
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「峰元だ」
「えっ?」
「あいつは霊感がある。あの時、あそこに行くのも車にいたずらするのも止めていた。何か知っているはずだ」
「そ、そうだな」
「ああ、そうだ」
「今から峰元のところに行くぞ」
「うん」
「そうしよう」
「それがいい」
四人で峰元のアパートに足を向けた。
着いてチャイムを鳴らすと、ドアが開いて峰元が顔を出した。
「来たか。そろそろ来るころじゃないかと思っていたよ」
俺は言った。
「おい、沖田と相場が死んだぞ」
「知っている」




