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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第一章
8/167

3

「んじゃ、まずはお互い自己紹介でもするか。

俺はコク。リュウの民が一人、コク・リュウだ」


「私は、ノア・レヴァリエと申します」


そう名乗ると、コクと名乗った少年はノアさんか、と呟いた。


「じゃあ早速法具についてだが……。

あー、俺からやるのが礼儀か」


コクはそう呟いて着ているコートの袖を捲る。

そこには怪我でもしているのか、白く細い帯が包帯の様に巻かれていた。

コクはそれを解く。


「んじゃ、まず俺の法具からな。法具名、シロガネだ」


シロガネ、その名と共に帯はピンとひとりでにはりつめ、かと思えばその姿を白銀の小太刀へと変化させた。


「これが俺の法具。能力発動トリガーは強く握ること」


コクはシロガネをぎゅっと握る。するとシロガネの近くに薄く透けたもう一本のシロガネが現れた。


「そんでこれが、シロガネの能力。

シロガネの影とでも言うか、本体の分身をつくる能力だ」


コクはシロガネ本体を指揮棒の様にすうっと動かす。

するとそれに釣られて踊るように、シロガネの影はふわりと空中を漂った。


「影は俺の意思で好き勝手動かせる。本数も、法力がある限り無限に精製できる」


法力。

それは人の体内や自然界に漂う一種のエーテルの様なもので、この世界に生きる者なら全てが持っているものだ。


コクがシロガネ本体をすいすいと動かせば影は踊り、本数は増え、扇の様に広がった。



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