表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第九章
68/167

11


「何を考えているのかはしらんが、わたしはついて行くぞ」


「俺も、ハナからついて行くつもりだったぞ。めんどくせーけど退屈じゃねぇしな」


そう答えたのはハクとコクだった。

ノアにとってその申し出はどれ程嬉しいものか。


だがグレンデルの言葉がノアの心に深く刻みこまれる。

自身の周囲には法獣の危険が伴うと、自身の周囲は不幸になると。


その言葉を聞いてしまえば断るしかなかった。


「私といては、何度も法獣が襲ってくるかも知れないんですよ……!そんな危険な旅に巻き込むだなんて……!」


「紫ちゃん、オイラもついていくぜ。昨日言ったぜ。

迷惑だろうからじゃなくて、助けてって言えば助けてくれる。

それが友達だって。友達だから、困ってたら助けるんだぜ」


レイルがにこりと笑う。


「ひとりぼっちはさみしいぜ。紫ちゃんはもうひとりぼっちじゃないんだぜ」


彼はいったい何を知っているのだろうか。

ずっとひとりぼっちで旅をしてきたノアの心を見透かしているかのようだった。


「そうだ。お前はもう一人ではないのだ」


続けてハクがそう答える。

ノアの両目からは自然と大粒の涙が溢れていた。


「ありがとう、ございます……。どうか、私を助けてください……っ!」


かくして彼女のひとりぼっちの旅は終わりを告げた。

一人じゃない。その言葉が彼女にとってどれ程嬉しいものか。

彼女の旅は真に幕をあける。

物語の行く末も知らぬまま。





第九章「フィーニス」終了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ