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「じーつーはー、ソファイアって不老の種族で、ほんと昔、オイラがまだ10代だった頃に一回バケモノ扱いされましてー……。
そこからちょーっと歳ごまかす様にしてたんだぜ」
レイルは指先をもじもじとあわせて、そう小さく呟いた。
高い知能を持つ不老の種族、ソファイア。
ノアも初めて聞いた時こそ嘘だと思ったが、その知能が不老による積み重ねのものならソファイアが博識なことにも納得が行く。
レイルの時代の人間は何もわからず、ただ無知からかバケモノと呼んだのだろう。
「バカだなレイルは」
「ああ、バカ者だ」
バケモノと口にしたレイルは少しだけ気を落としていたが、それを笑い飛ばす様にハクとコクはくすりと笑っていいのけた
「わたし達がお前をバケモノと罵ろうものか。それだけお前とは付き合いも長いんだ」
「まぁ俺達の付き合いは5年程度で140年も生きたレイルからすれば短いだろうけどな」
ハクとコクにとっての5年はとても長いものだが、140年の内の5年。
それは確かにとても短いものに思えた。
だがレイルはその言葉を聞いて、一筋の涙を伝わらせる。
「全然短くないぜ、すっごく、すっごく、長いんだぜ」
ぼたぼたと大粒の涙を流すが、レイルはどこか安心し、嬉しそうに見えた。
ハクがレイルを柔らかく抱きしめ、その上からもコクは二人を抱き寄せる。
聞こえるのはレイルのしゃっくりのみで、ノアは邪魔をしないようリビングを離れ、そっとレイルの家を出た。




