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辺りを静寂が包む。
その静寂を打ち砕くのはレイルだった。
「わはー!勝った勝ったー!やっぱりクロガネの能力はすっごいんだぜー!」
ぴょんぴょんと楽しそうに跳ね回り、先程の事などまるでないように嬉しそうにハクの周りを跳ねる。
「精神集中が能力発動トリガーだけど代わりに一撃の威力を重く出来るなんて素敵な法具だぜ~、ぜひオイラのコレクションに加えたいんだぜ!」
レイルがきゃいきゃいとはしゃぐ様を見て、ようやく戦いが終わったのだとハコブネをマフラーに戻した。
レイルもアルカナロッドをヘアピンへと戻し、髪につける。
残りの二人も倣うように法具を戻した。
「皆の者!魔物を退ける事はできたようじゃな!」
髪をツインテールに結い上げたルルニアが戻ってくる。
その表情は安堵感に満ちていたが、小規模とはいえ焼き付くされた里の惨状を見て苦々しく顔をしかめた。
「ともかくお主らも良く戦ってくれた!あとは我ら騎士団の役目ぞ!」
ルルニアは先の狐戦にて手も足も出せずにいた騎士団を率いてノア達の前に出る。
「ティターニアのチェンジリングで一般市民から怪我人は出ておらぬとはいえ、騎士団の人間からは痛手を受けておるからな。これより作業に入る。お主らは休んでおれ」
「あいあーい!はー疲れた疲れたんだぜー!」
レイルが大きく手を振って、その場の全員はルルニアとすれ違おうとする。
そのすれ違い様にルルニアはぽつりとつぶやいた。




