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「シロちゃーんいっぱい買ってきたからカレー作ってほしいんだぜー!」
コクが寝ているものとは別のソファでくつろぐハクに買ってきた荷物を全て押し付ける。
ハクは一瞬驚いたような面持ちになるがすぐに、しょうがないなと笑って許すのだ。
ハクは荷物をキッチンに持っていき、ノアはその後を追うようにぱたぱたとハクの元へ向かうのだ。
「食材、多すぎると思うのてすが大丈夫ですか?」
ノアはキッチンのテーブルに食材をおいた。それをいうとハクは深く重いため息をつくのだった。
「そうわたしも思いたかったのだがなぁ」
ハクは再びため息をつくと、キッチンの収納からこれまた大きな鍋を取り出した。
「てつだいますよ」
「そうしてくれると助かる」
なんだかハクが不憫に見えて、ノアはマフラーを外し髪を結う。後から聞いた話なのだが、レイルはとてつもない大食らいで、かつ部屋も掃除できないタイプの人間の様だ。
そこでハクとコクがたまに家に訪れるのだが、そこには沢山の掃除と調理が待っていると言うのだ。
「幼なじみだからといってこうもやっかいごとを……!」
ざく、と勢い良くニンジンを両断する。
ハクの鬼のようなその様にノアはびくりと身体をこわばらせると、くすりと笑った。
「なんだ、何かおかしいか」
「いえ、ほんとにレイルさんのこと大事に思っているんですね」




