表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第五章
36/167

2

グレンデルと名乗った昔の彼の手には、十字架を模した様な細剣が握られており、グレンデルの後ろには血を流して倒れる両親の姿があった。

少女はその現実を受け入れたくなくて、ずっと嘘だ嘘だと叫んでいる。


「私は、あの方を知っていた……」


ノアは泣き叫ぶ少女、楽しそうに笑う少年を見てぽつりと呟く。


「だって、あの方は──」


その言葉と共に映像の向こうの少女は倒れ、辺りに光が満ちる。


ノアは悪夢の世界から戻り、ぱちりと目を開けた。

どこかの民家のベッドに寝かされており、真っ先に天井が目に入る。


辺りを見回すとそこにはいくつもの本がつみかさなっていた。


「ここは……」


ノアはベッドから抜けると窓の外を見渡した 。

どこかの民家の二階の用で、そこにある目と鼻の先にある巨大な一本の緑葉樹がよく見える。


そしてそれを取り囲むように民家がたてられた里だった。

別名、叡知の里と呼ばれるソフィアール。

巨大な一本の木は神木、ソピアーとして里の名の由来となっていた。


そこには妖精種ソファイアが暮らしており、妖精らしく羽を持つソファイアと、羽を持たぬソファイアの二種類がいた。


ノアは訪れたことこそ無いものの、知識としてだけは知っていた。

時刻はすでに夜を迎えており、そらは深い紫色に染まっていた。


「あのあと、私は一体……」


そう呟くとノアの脳裏に思い出したばかりの記憶が溢れる。


「っ……!」


ぞわりと背筋が凍るような感覚に陥った。

あの夢がノアを恐怖に掻き立て、足は震えてその場にへたりこむ。

ノアは身を抱いて、はぁはぁと荒い呼吸を繰り返した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ