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「それじゃあボクは退こうか。
またね、ノアのお友達君達」
グレンデルは後ろに下がる。
もちろんその先は海だ、グレンデルは迷わず海に落下する。
「逃がすものか!」
ハクは急いで船頭へとかける。グレンデルが落下する直前、刀を振るうがグレンデルに容易く避けられてしまった。
グレンデルは海に落ちる瞬間、グリフォンを召喚し遥か上空へと飛び去ってしまった。
「ちっ、逃がしたか」
ハクが大きく舌打ちを漏らす。
「それよりシロちゃん、オイラ状況あんまりわからないけど、紫ちゃんを介抱する方が先だとおもうぜ」
「ああ、そうだな……。コク、ノアを部屋に運ぶぞ」
「お、おう」コクは少し狼狽えた様子でノアを抱き抱える。
「奴が何者なのか、教えてもらうぞ、ノア」
ノアを連れて三人は客室へと戻る。
もうすぐ夜を迎える夕暮れだけが、どこか物悲しくその場に残された。
第四章「グレンデル」終了




