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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第四章
33/167

8

ノアは思わずその場にぺたんと座り込む。

流れてくる記憶の波に、追い付くのがせいいっぱいだった。


どうして忘れていたのか。

その思いがただ胸中を巡る。


「嘘……、嘘……!」


ノアはうわ言の様に繰り返す。どれだけ否定しても、戻った記憶は残酷に現実を突きつけるのだ。


「嘘!嘘だ!嘘だ!!だって、だって貴方があんなことをするはずがない!」


「ノア。言ったでしょ、"嘘じゃないよ"って」


その言葉を聞いて、心臓がどくんと大きく鳴り響いた。


「は、ぁ……っ、はぁっ、は、ぁ……っ!」


少しずつノアは呼吸が荒くなる。

まるで呼吸の仕方を忘れているかのように、なんどもなんども荒い呼吸を繰り返す。


「はっ、はっ、はっ、はっ……!」、


荒い呼吸と共に、世界がぐにゃりとねじまがった様に思え、ノアの身体は甲板へと伏せられた。


「ノアっ!」


コクとハクがノアに駆け寄る。

コクがノアを抱き起こすと、ノアは気を失っていた。


「なになに、紫ちゃんどうしたんだぜ!?」


何も知らないレイルは狼狽えるばかりで、何度も彼女の名前を呼んでいた。


「貴様!ノアに何をした!!」


ハクはクロガネを取り出し、その切っ先をグレンデルと名乗った人間に向けた。

グレンデルはそれを一瞥するとぽつりと答える。


「何をって、見てたでしょ。

ボクはノアに挨拶しに来ただけだよ」


グレンデルはどこか不機嫌そうに顔をしかめた。



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