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コクはルクスリアとの距離を詰め、二刀のシロガネの乱舞を繰り出す。
ノアもそれに続き、流れるように傷を重ねていく。
それを何度も繰り返していると、ルクスリアの身体は次第にボロボロになっていった。
「あーくっそ、こんなとき姉さんがいたら、な!」
コクは双剣でルクスリアを斬りつけ、そうぽつりと呟く。
「……ああもう、めんどくせぇ!一気にいくぞ!」
コクは大きく舌打ちを漏らし、ルクスリアに向けて構えた。
するとシロガネは小さく輝き、辺りには何十、何百、何千ものシロガネの影が出現する。
「コクさん!何を……!」
「巻き込まれんじゃねぇぞ……!」
コクはにやりと不敵に笑った。
「白刀乱舞!!」
コクは何千ともある刀の軍勢を、一気にルクスリアへと射出する。
雨と言うにはあまりにも暴力的なそれは暴風雨となってルクスリアに降り注いだ。
甲殻は弾け飛び、足はもがれ、ルクスリアは苦しみ悶えるように地に伏せる。
「ノア!今だ!」
「はい!」
コクが作った大きな隙を無駄にしないよう、ノアはルクスリアに向けて一歩踏み出した。
「もう、誰も殺させない……!守るんだ、全部、全部!」
その思いに呼応するように、ハコブネは淡く光を放つ。
「はぁぁぁぁぁっ!!」
声を張り上げ、ノアはルクスリアに向けて大きく斬りつけた。
その瞬間。
ルクスリアは大きく悶え苦しみ、身体をのけぞらせたかと思えば、身体は泥状になり溶けていった。
ルクスリアを退けたが、その後も緊張の糸ははりつめたままだ。




