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Prince of Stealer  作者: FEN
2/16

夢想

「やれやれ…今日は面倒事が重なるなぁ…生き倒れだぜ」


野太い低い声で目が覚めた。

まだ意識が朦朧としていて、気を抜くと気絶してしまいそうだ

起き上がろうとしたが、やはり全身に力が入らない。


「おいコイツまだ生きてるぜ…

どちらにせよ、カシラのトコに持っていかないとだな」

ウンザリしたような別の声が聞こえる。

突然体が軽くなり、もさもさとした臭い何かに乗せられた。


「子供で助かった、大人だったら重くてかなわんからなぁ」

野太い低い声が言った。


遠くなる意識の中、今後どうなるのかよりも

この臭いはどうにかならないものかな。と思っていた。


「王子いい加減に起きてくださいませ」

いつもの召使いの声で目が覚めた。


「…!」


酷い夢もあったものだ

自国の王座が簒奪される夢を見るなんて…

悲劇の主人公になりたい願望でもあるのだろうか。


夢であった事に気を良くし、さっさと着替えを済ませた。


「今日は随分と機嫌がよろしいですねぇ。

 いつもはムスっとしていて

 何から何まで私たちのせいに致しますのに…

今までで一番王様らしいですよ。」

などと皮肉られたが、今日の所は反撃しない事にした。


朝食を済ませ、挨拶をする為に父上・母上の元へ

召使と共に向かった。


既に公務の時間となっている為、謁見の間へ向かうと

謁見の間の手前で、慌しく歩き回る大臣の姿があった。


大臣は自分の姿を見つけると

驚いた様に庭園の時計と自分の顔を交互に何度も見た。

「何時もより二刻以上も早くご支度されるとは

働き過ぎで幻覚が見えたのかと思いましたぞ。」


全くひどい話だ。


ほんの少し早く支度をしたぐらいで

みんな寄って集ってそんな風に言うなんて!と

ふくれながら父上へ謁見する。


「おお、早いな。

 ようやくお前にも王の貫禄がついてきたかな?」


「そんな事ばかり申しては、この子が可哀想ですよ

こんなにふくれて…

きっと皆からも囃されたでしょうに…

早く起きた分、勉強の遅れを取り戻すよう励むのですよ」

大笑いしながら言う父上を、母上が制しながら言った。


挨拶も終わり

謁見の間を後にする為、扉を開け放った瞬間

外の強い光が目の前を覆った。



目を開けるとそこは、見たことのない場所で

固い地面に申し訳程度の布が敷かれた場所へ横たわっていた。


見上げると布のような天井が見えるだけだ…

外から射し込む日の光と、地面の冷たさが現実であることを

否応なしに知らせてくる。


「そんな…」


激しい絶望が口を吐いた。

その瞬間、乾いた音と共に水音が耳へと入ってくる。


同じ歳程度であろうか

少女が驚いた表情をこちらへ向け走り去った。


逃げるべきだろうか…

立ち上がろうとしたが身体がいうことを聞かず

仕方なく運命へ身を任せることにした。


暫くすると大男と細身の男と共に

ガタイの良い男が入ってきた。


他人のそら似だろうか、何処かで見た覚えがある。

が、王宮に平民が出入りをしている訳もない。


「まず名前から聞こう

 それから何故俺達の縄張りで倒れていたのかをな

 お前を、どうするかは…

 それを聞いてから判断するとしよう。」

ガタイの良い男は、何かを思い出すように

自分を観察しながら話していた。


今は誰が敵か味方か解らない状況だ、ここは一つ…


「何もわかりません…

ここはどこで何があったんですか?なまえ…名前?」


と記憶がないふりをし、口ごもって見せた。


するとガタイの良い男は何かを思い出したかのように

ハッとした表情を見せた。


――――嘘だとばれたか…

そう思った瞬間!ガタイの良い男は、突然その場に平服した。


大男がたじろぎながら、野太い低い声で言った。

「カ、カシラ一体どうしたっていうんです!?」


そこにいた人達にも動揺が広がった。

「馬鹿野郎!さっさと平伏しねえか!!

このお方は俺たちとは身分の違いすぎるお方だ…

そして俺の命の恩人だ!」

過去にオカシラとどんな縁があったのかは

次回という事で!


使い方がよくわからないまま

投稿してしまっているので

読みにくかったらごめんなさい。


感想とかお待ちしています。


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