イケメンには勝てなかったよ……
ブクマ一つありがとうございます。
四話目でブクマ4つは順調な気がします。
初心者過ぎてその辺よくわからないのであれですが
読んでくれてありがとうございます。
ただ嬉しいです。
そして三ヶ月が過ぎた。
言葉もそれなりに理解し、カタコトに喋れるようになった。アルシェの人体改造が効いてるようだ。異世界言葉は慣れないとしゃべりづらい。
フーンフーン♪朝から鼻歌を歌ってしまうほどのご機嫌な理音であった。今日は奴隷を買う日である。
エルフ、ドワーフ、獣人、亜人、混じり者♪♪
混じり者とは、この世界ではハーフやクォーターなどの混血を嫌う風習があり、
曰く、他種族と交わるのは種族としての尊厳や誇りも何もない、そして両方の種族の特徴を中途半端に引き継いで例外なく魔力が上手くコントロールできず、眼や髪が褪せた色になっているため一目でわかる。この世界の人たちは髪が色鮮やかなだけに混ざり者だと髪の色や眼が二色でオッドアイやメッシュみたいになっているから余計に悪目立ちする。
あれはあのゴリラことゴウリーと王都探索中に奴隷の存在を知った。
意外にゴウリーさんは面倒見がよかったのだ。
俗にいう誰得のツンデレというやつで今はデレ期のゴウリーさん俺はゴリサンと呼んでいる。
王都ですれ違う他種族の人をガン見したりしてたら首輪をつけ薄汚れた肌色ぽい服を着てる人を発見した。
「ゴリサン、ゴリサンアレナニ?」
「リオ様、あれは奴隷って言うウホ」
「ドレイ?」
「奴隷は簡単に言うと身分が一番低い人ウホ。主人が奴隷の所有権を持っていますウホ。主人に寄りますが人の扱いを受けることが少ないと思われウホ」
「フーン」素っ気なく返事した。
俺は内心奴隷キターとテンションのパラメータが振り切り興奮した。だが此処で好意を示せば手に入らないように先手を打たれる気がする。居候で勇者の力が必要で召喚されたのに未だにゴリさんより弱いからな。奴隷を確実に手に入れようと決心した。
そして王宮に戻り作戦を立てる事にした。
先ずは種族だ。次の日にリリアナの授業中に聞いてみた。
「オウトニ、イロンナシュゾク、イタ、ドンナシュゾク、イルノ?」
「先ずは私達人間ですね。それから獣人に亜人例外ですが魔人や魔族もいますわ」
あまりにも簡潔だったので詳しく聞くと、獣類や虫類系なリアルフェイスを持った人を一区切りに獣人というらしい、亜人はエルフやドワーフや犬耳とか猫耳がついてる人間は亜人に分類されるみたいだ。
やはりいたかエルフ。
魔人や魔族はずっと北にある黒の大陸に住んでいて今も魔王の復活を待っているとか。
俺が本気で奴隷を欲しがってるかわかってもらえるために密かに本を見て学習し、リリアナの授業中にリリアナに教わってない文字を披露した。
『奴隷欲しい』
リリアナは顔が青くなり「奴隷なんていらないですわ」と泣き出した。
このままでは俺の奴隷が手に入らないじゃないかと逆に泣きたくなった。
そしてリリアナを宥めた後、王様の元に向かい
五体投地をし、
「シュバルツコクオウ、オネガイデス、ドレイホシイ」と懇願した。
「リオ殿その格好は……」
「ソコクノサイシュウオウギデ、ゴザイマス。サイダイゲンノオネガイスルトキツカイマス」
それを王様の前で数分し、ドレイホシイと連呼。余りの俺のしつこさに王様からの許可を得ることに成功したのだ。
王宮の中に奴隷を入れるのは禁止らしいので、俺を召喚したあの小屋を改築してもらい、俺のマイハウスができた。
完成まで二日だった。魔力が使える人集めるとすぐ完成するね。身体強化で高速改築だったゴリサンも手伝ってくれてすごく輝いてたからバナナあげたくなったよ。この世界にバナナなくて残念。
そして新しいベットとソファーと机を運び、風呂とトイレと台所を付けてもらい申し訳ない程度の二階も作ってもらいそこは薬草栽培スペースにする予定。
壁についていた水晶は、本来魔力を内蔵していたが俺の召喚に全魔力を使ってしまっていらないと言われたのでもらった。今後の実験材料確定。
マイハウスと内装も完璧にしたので、今日が奴隷とドキドキしちゃうデーであった。
王様は買うならいい奴隷を買いなさいと値段は気にしなくてもよいと言ってくれて感謝の極み。
奴隷は新品つまり一回もご主人様がいない初物奴隷だと基本割高、種族や容姿、スタイル、魔術適正、家事などで値段が跳ね上がり、
一度でも主人がいた中古の奴隷は値段が下がり、犯罪奴隷や混じり者などは格安で手に入るとのこと。
国民の皆さんの血税を大事に使わせていただきます。
王宮から浮遊する馬車についてる荷台で行く。これは浮遊車と呼ぶとアレックスが教えてくれた。
運転席にいる運転手に挨拶して、荷台の中に入るとけっこう豪華な造りになっており対面式の座席となっており中にもう一人いた。
「ダレデスカ……?」
「こちらは帰りの運転手の方です」
「お初にお目に掛かります。デイジンです」
「リオデスオネガイシマス」
乗り心地は思ったより悪くない。
浮遊する感覚もないしこれで酔わなくて済む。
魔道具の力で浮いてるとのこと。
ちなみに風呂とかも魔法具だという事が判明した。魔力を注入すると中の水が温かくなるらしい。
付き添いは私服のアレックスである。お目付け役なのか?でも実質男で会話するのアレックスとゴリさんくらいしかいないしゴリさんとは最適な旅できる気しないし。
一時間くらい経ち俺は暇だから木の窓を開けると目の前に大自然が広がる風景が見える。地には草原、上を眺めると雲一つない空だ。
そういえばずっと空なんて眺めたことなかったな、引きこもりだったし。
少し過去の生活が恋しくなった。
草原をかなりの速度で突き進む浮遊車。
ふと昔ネットで聞いたことある伝説を行なってしまった。
窓を開けて手を出すと大自然の優しさ溢れる柔らかい風が俺の手を指を包み込む。
「リオ様何をやっておられるんですか?」
「コレハ、カゼノメガミサマノ、オクリモノ、テヲダスト、ヤワラカイ」と語ると
アレックスとデイジンさんも手を出して柔らかさを堪能した。
なんなんだこいつらは。
「到着〜♪」
俺は浮遊する浮遊車から飛び降りた。
少しは落ち着ついてくださいと諭されたのはご愛嬌だ。
そうするとズシンと浮遊車が着地した。
運転席を見るとはぁはぁゼェゼェ言っている運転手がいた。運転席には微量に魔力が回復するエーテルの瓶が数本散乱していた。
どうやら魔力を酷使すると疲れるみたいだ。エーテル飲んだくらいじゃ魔力回復しても疲労は少しでもとれるのか取れないのかわからない。今度魔法の授業で聞いてみよう。
浮遊車運転するの命懸けなんだなと運転手さんに感謝した。
奴隷商から奴隷商人が出てきた。
「リオ様、アレックス様ようこそおいでくださいました。お話は聞き及んでいます。どうぞ中にお入りください」
奴隷商に入り奴隷商人がアレックスと会話し要望を言っている。
アレックスにエルフ女エルフ女エルフ女エルフ女って俺の熱意を伝えといた。つまり女の奴隷が欲しい。全部の奴隷を吟味したいいい。
客間だと思われる椅子に座りしばらくしてくると商人と奴隷のエルフちゃんがやってきた。なぜわかるって俺の魂がエルフちゃんと共鳴してる。ただ単に耳がとんがってるの見て判断しただけだけどね。
「エルフ族のリーシャです。よろしくお願いします」
エルフ?そんなこと見てわかっとるわ!!ロリで巨乳だとっっ素晴らしい♪
エルフって日本の文化のせいで金髪碧眼でちっぱいかと思ってた。
「リーシャチャンコンニチハ」
「こんにちは」
ピンク色の髪の毛がとってもラブリーなリーシャちゃんが笑顔で挨拶を返してくれた。
「私はまだ経験がないのでもしご主人様になられたら優しくしてください」
頬を染めて恥じらうリーシャちゃん。
恥じらうくらいなら言わなければいいのではと思いつつも同族意識というのかな?処女と童貞はお友達になれると思うの。
「リオ様は愛玩奴隷のつもりで購入するわけではないので安心してほしい」アレックスの補足に俺はえっそうなのという眼差しを送るが気付いていないようだ。
リーシャちゃんと少し会話し商人がどういう事情で奴隷になったとかの経歴と性能とかを述べていく。
リーシャちゃんは世間知らずなご様子。
将来ついついダブルピースしてしまう奴隷になるだろう。
そして奴隷選びにマジなアレックス、この子は購入おけーですとお許しが出たがまだ早い焦るな。全部の奴隷を見たいのだ。
リーシャちゃんがぺこりとおじぎをし奴隷商人と出て行く次に青色の髪の奴隷が奴隷商人と来た。
「ドワーフ族のドルチェ……デェース」
デェース娘のようだ。
十五人くらい紹介された。
奴隷堕ちの人は家名が没落したレイプ目の貴族の娘、賭け事で借金した人や村から売られてなどだった。
俺が奴隷を買うのに奴隷達はアレックスのほうをちらちら見ながら雌の顔。
レイプ目なのにアレックスを見たとたん目の色彩が復活した没落元貴族娘を見たときはイケメンの強さを知った。イケメンには勝てなかったよ。
商人が奴隷たちがこんなに自分の売り込みが積極的なのを久しぶりに見たと感激してた。
あわよくばアレックスに買い取りしていただきたいという事だろうか。
奴隷も人間だし、仕える人を選びたいよね。
賭け事の怖さと世間の厳しさを教えてくれてありがとう。
「ワケアリ、チュウコ、ワケアリ、チュウコ」
「この中からではだめなんでしょうか?」
「ゼンブ、ミタイ」
別にアレックスの方をちらちら見てたのが気に入らなかったってわけじゃないという事を言っておこう。