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王様とおっさん~異世界はキャットGPTとともに~  作者: PYON
第五章 ガルバン帝国

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ニャール国副将軍ダオウルフ三世02

 通信が入ると胸の内が熱くなった。

 キャルロッテ王からの出撃命令だ。

 待っていたぞ、という気持ちが湧く。

 砦の中の連中は既に片付けた。

 味気ない相手だったが、これから出てくるのはそうじゃない──魔王軍だ。


 魔族は噂どおり強い。オーガは人間離れした怪力を持ち、獣人は獣の鋭さで戦う。

 そんな相手と互角にやりあえるのは、王が与えてくれたこの武器があるからだ。

 偃月刀という槍の先に刃の着いた武器。

 馬上での戦いに適した武器だ。

 鉄や岩さえも断ち割ると言われるその刃はオリハルコン製だ。

 キャルロッテ王がわたしのためにあつらえてくれた武器。

 これはもはや「刀」以上のもの――王の信頼の象徴でもある。


 狙いは明確だ。

 魔法陣を展開して術を詠唱する術者を潰すこと。

 あれが発動すれば、砦も王も一発で吹き飛ぶかもしれない。

 王の命は我が命。あの魔法が完成する前に術者を斬り倒す、それだけだ。


 門が開き、馬の鞍が馴染む。

 いい馬を与えられている。

 風を切って駆けると、視界に魔王軍の姿が広がる。

 狼の獣人、巨躯のオーガ、術者を守る壁のような配置――だが怖気づく理由にはならない。

 わたしはギオルグ族だ。

 仲間を率い、王に仕え、かつての屈辱を晴らすために剣を取った。

 そして、誇りを取り戻した。

 放牧の地を与えられ、ギオルグ族はすべてをとりもどした。

 その恩を返す時だ。

 魔族の首を王に捧げよう。

 そうすれば、この戦は終わる。

 草原の狼と呼ばれたギオルグの本当の力を見せてやる。

 「五分で片をつける」――心の中で誓う。

 詠唱の秒針はすでに刻まれている。

 騎馬の足音が大地をたたき、偃月刀の刃先が太陽を反射する。

 わたしたちが出る限り、あの魔法は実現させない。

 構築が終わるまでに術者を叩き切ってやる。


 王を救い、かつての農奴たちに誇りを取り戻させるために、わたしは真っ直ぐに魔族軍へ突っ込んでいった。

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