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王様とおっさん~異世界はキャットGPTとともに~  作者: PYON
第五章 ガルバン帝国

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ガルバン帝国 ベリアード大帝09

 やがて準備は整ったようだ。

 櫓は組み上げられ、砲も投石機も所定の位置に据えられている。

 私は中央の高櫓に昇る。

 ここからなら戦場全体が一望できる。

 ここから号令を下し、数万の歯車を一斉に回すのだ。


 声を張り上げる必要はない。軍配一振りで命令は伝わる。

 合図は全員に浸透している。

 指揮がきちんと伝わって初めて、軍としての体裁が保たれるのだ。

 戦場では情報伝達が大事なのだ。

 わたしのところにすべての情報を集め、それを一兵卒にまで伝える。

 帝国は訓練によってそれができるのだ。


 見下ろせば整然と並ぶ行列が広がっていた。

 圧倒的な訓練と規律??それは一目でわかる。

 力とは見ただけで伝わるものだ。対する相手は、砦の中に籠もり、その背後にまとまらない群れがあるだけに見える。

 侮りか諦観か、どちらにしても戦意が揺らいでいる。

 はったりで切り抜けてきた者たちがいるのかもしれぬが、今回はそれが通じる局面ではない。

 練兵ではこちらが圧倒的に上だ。


 こうした緩みを残したまま、我が帝国と戦おうというのか。

 嘲るように、私は軍配を高く掲げる。

 これを下ろすとき、全軍は機を得た猛獣の如く動き出すだろう。


 号砲を合図に、我が軍は一斉に前進を始めた。

 投石機は巨大な石塊を投じ、砲身は轟音とともに火を吐く。

 砦の外壁は土煙を上げて崩れ落ち、堅牢と思われた防御も徐々に体を開く。

 時間の経過は我が軍の味方だ。

 穴が開けば、突入は一瞬だ。


 先導するは大盾を構えた重装歩兵、側面には疾走する騎馬隊が待ち受ける。

 砦の壁がついに崩れ、私は軍配を振った。

 合図を受けて部隊は整然と、しかし猛然と砦へなだれ込んでいく。

 訓練された列は乱れることなく、我が国の意志そのものとなって敵陣を貫いた。

 この戦いける。 

 わが軍の士気、闘気、すべてが相手に優っている。

 どう考えても、向こうに打つ手はない。

 わが軍は相手の砦になだれ込む。

 相手の兵は逃げるだけだ。

 もしかして、罠。

 その可能性もあるが、ここは責める一択。

 すこしくらいの抵抗はあっても、引くことはダメだ。

 わたしは突撃の合図をやめない。

 その指揮どおりに兵たちは突っ込んでいくのだった。

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