81話 段階的加速
私は焚書を開いて目の前にいる生物のページを見つけた。そこに書かれていた能力、それは段階的加速という文字だった。
(段階的加速というのはいったいなんだ?段階的に何かが加速するのか?)
私はゴルゴンの頭の鎧を脱がした。すると可愛らしい顔が現れた。
「……どうして脱がすの?」
「目の前の青の鎧の子って脱がしてもいいの?」
「多分大丈夫だけど……」
私は目の前にいる生物の頭の鎧をすっぽ抜いた。するとそこにあった顔はなんだかゴルゴンと似ている顔で髪が青く輝いていた。
「ゴルゴンとほとんど一緒だね、もしかして姉妹?」
「姉妹と言えるか怪しいね」
私は青の鎧の子が持っている焚書の切れ端を貰えないか聞いた。
「ねぇ、焚書の切れ端を貰えないかな?」
「やだ、強くなさそう」
その言葉に私はカチンと何かが吹っ切れた。
「強くなさそう?一応私は魔王の娘なんだけど……戦ってみる?」
「いいよ」
そう言うと青の鎧の子は一瞬後ろに下がり、反応できない私に拳を叩きこんできた。
「なぁぁああ!?!?」
(なんだあの動き……動きが加速していた!!!まさか段階的加速はこういう……!!)
もうすでに空に青の鎧の子居て私を踏みつけて地面に叩きつけようとしていた。
(このままだとさすがにまずいかも、魔力でも落下の衝撃を防げなさそうだしどうしたらいいんだ?)
この光景を見ていたゴルゴンが光になって私の中に入ってきた。そして地面に叩きつけられたが全く痛みを感じなかった。
「……主従契約を結んでるのか」
「これはゴルゴンの能力?」
(もしかして主従契約をした魔物や生物の能力を主人は自由に扱えるのか?そうだとしたら勝機はありそうだ)
私一人だとしたら勝ち目が無かったがゴルゴンの能力を扱えるのなら勝機がありそうだ。
「でも速さは目でとらえられない」
青の鎧の子が私の目でも捕らえられない速さで動いて行った。
(この速度だと全く攻撃が来るタイミングが分からない、捕まえるのも手だな)
「こい!私が動きを止めてやる!」
そう言った瞬間、私の右から青の鎧の子が攻撃をしてきた。
「うっ!!」
「捕らえた」
横からの攻撃で私は苦悶の表情をしたが私は青の鎧の子の腕を捕らえた。
「捕まえた!」
「力が……」
急に青の鎧の子が力を失い、私が急に優位に立った。そして私は青の鎧の子に馬乗りになった。
「これでチェックメイトだけど続けるの?」
「ずるいぞ……ゴルゴン」
すると私の意思は関係なくゴルゴンが出てきた。
「主従契約をした魔物や生物の能力を主人は自由に扱える、その事を瞬時に判断した主は賢いな」
「ああ、それでどうだ?続けるか?」
「……完敗だ。ゴルゴンが人と主従関係を結ぶなんてな、人が変わったのか?」
「いや、魔王の娘だからと言う点もあるが私には何かが見えたんだ」
「何かって。まぁいいや、これをやる。だから少し休憩をさせてくれ」
そう言うと青の鎧の子が私の体内に入ってきた。
「そういうオメーも主の事を気に入ったじゃないか」
「疲れた……とりあえずこれでいいって事ね」
「ああ、私も中で眠る」
ゴルゴンが光になって体内に入っていった。
「ご主人、なんだかすごかったよ~」
「サバニャは遠くから戦いを見てたのよね、どうだった?」
「なんかズバーンでドカーンだった!」
サバニャは戦いの迫力でアホになっていたのだった。
「それしか感想が無いのね」
「本当にすごかったよご主人~」
「それじゃ、船に帰ろうか。さすがに私も体の節々が痛いよ」
こうして私とサバニャは焚書の切れ端を回収ることができ、船に帰ったのだった。そしてこれから私は加速度的に強くなっていくのだった。
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