66話 過去の闇
先生は昨日ゼブラーが培養カプセルに入れられていたことを話した。するとゼブラーはかなり動揺していたが場の空気を盛り上げていった。
「もしかして俺様は人造人間!?ウヒャースゲー!」
「ゼブラーはそういう空想系の話が好きだよね」
「ああ、しかしこの間勇者に斬られて死んだときなんだか体がふわふわ浮かび上がってたんだよな……もしかして自由に空を飛べるようになったと思ったぞ」
「そうだよね~」
「そう言えば、魔王様と勇者、戦ったんですよね、もちろん生きてるんですから勝ってるんですよね!?」
ゼブラーは母親に期待感マックスでそう聞いた、だが母親が暗い顔でこう言った。
「いや、勇者に負けて私は死んだ。そして数十年の間人間によって魔族が奴隷になった」
「……そうですか。許せないですね」
ゼブラーの右手の手の甲に血管が浮かび上がってきたが母親が怒りを抑えることを言った。
「だけどその数十年後に魔族と人間の溝を埋める凄い魔族が現れたけど、それはゼブラーは信じるかい?」
「ええ、正直今この事を聞かされたことに驚きですが魔族と人間の永遠の溝を埋めた人物には興味ありますね」
「それでこの子が私の子供っ!」
そう言って母親は私の肩をがっしり掴んだ。
「えっ……この弱そうで踏みつぶしそうな子が……魔王様の子供!?と言うことは既婚者なのか!?」
「そうでーす~ゼブラーより先に結婚しました~」
「……なんだか恥ずかしいよぉ」
「それでなんだけどさ、ゼブラーはこれからどうするの?戦いを求めて自由に旅をするのもよしだよ」
ゼブラーは一瞬だけ悩み、答えをすぐに出した。
「俺様はやっぱり魔王様のそばにいないと駄目だ、そばに居させてくれ!」
「いいけど昔みたいには活発じゃないよ。それに人助けをしてるからね」
「人助け……魔王様のためならなんだってやりますよぉ~」
ゼブラーは母親にごまをすり始めている光景を私と先生は見ていたのだ。
「先生、これがごまをするって事ですね……」
「そうだな、しかし私たちは何を見せられてるんだ……?」
こうしてゼブラーに今現状の状況を伝え、そして一旦は帰ってもらったのだった。
「しかし当時の魔王軍の幹部と会えるとは、私はなんて幸運なんだろう」
「先生……多分私が引き寄せる縁が先生にも影響してるんですよ」
「ずっと一緒に居てくれよ~」
「ベルン……一応ステラは学生だよ?」
「養子に迎えるからさぁ~」
「私にはお父さんがいるの!だから嫌だ!」
私は先生の誘いを豪快に振ったのだ。
「まぁそうだよね~学生と先生の関係だもんね~」
「ベルン泣かないで~」
エリカ先生は先生を落ち着かせようとしていた、そして私は寮に帰ることにして休日を過ごすのだった。
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