62話 火の粉
私たちは先ほどまでいた街に訪れると街の中には少ないが人がいたのだった。
「もしかして隠れていた人たちなのかな?」
「恐らくそうだな、見つからなくてよかったよ」
「私が街の人を集めてくる、そして今から連れ去られて命を奪われた人たちを葬ることを伝えに行く」
母親がそう言うと街の人にこの事を伝えに走っていったのだ。そして私たちは馬車を街に乗り入れ、広場に遺体を並べていった。
「髪の毛で顔が隠れないようにしておいて、もしこの人たちの家族が生きてたらその人たちに最期を見てほしいんだ」
「先生、どうしてそんなことを考えてるんですか?」
「……過去に私は街の人たちを見殺しにしちゃったんだ、そして遺体を並べるときにそう言われたんだ」
「先生もかなりつらいことがあったんですね」
「そんな事言ってなかったじゃないですか~」
「……そう言えばお前、人の記憶で鳴けるんだよな」
「涙もろいから本でも人の記憶でも泣けるんです~」
司書さんは先生の悲しい記憶を聞いて泣いていた。
「それで街の人たちが広場に集まってきているな、しかしこれは王国の注目を向ける出来事になるかもしれないぞ」
「王国……か、首を突っ込んでくる可能性があると」
「首を突っ込んでくる以上、マリーらが来るだろう」
「マリーさんが来るんですか?」
「そうだ、キメラ技術が関わっているとなると私たちは動かなければならないんだ。これは久々に痺れるぞ」
そして母親が帰っていて街の人たちが集まってきた。
「とりあえず街の人たちには家族が居ないか探してって言った」
「ありがと、家族もろとも死んでるんだったらこのまま火葬ってことだよね?」
「そうだ、火葬した後は街の人たちが外に合同墓地を作ってくれるらしいから後の事は任せた方がいいね」
こうして街の人たちは家族を探し、見つけたら家に連れて帰ったのだった。そして身元不明の街の人の遺体だけが取り残されたのだった。
「この人たちを火葬したらいいのね」
「そうだ」
母親が火を点けると一気に燃え始めた。
「とにかく来世は平和に過ごせることを祈ろうか」
「ん」
私たちは死んでしまった人たちに祈りを捧げ、その後は馬車に乗って帰っていったのだった。
「ゼブラーが目を覚ましたらここに連れてくる、その時は話を頼むよ」
「分かった、よろしく頼む」
母親が帰ると私は寮に帰ったのだった。そして先生は司書さんと共に何か話し合いをするようで非公開図書館に入っていったのだった。
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