57話 文の癖
※今話から文章の書き方が明らかに変わっている部分があります。ご了承ください
「ステラ、こいつについて何かわかったことあるか?」
先生は私が呼び出した生き物の事を聞いているようだった。
「分かったことが一つ、こいつは私を主と認識しているという事だ」
「主として認識しているんだとしたらもしかして戦闘に参加してくれるのか?」
「多分戦闘に参加してくれると思う、実力はどんな感じかは分からないけど」
召喚した生き物はどんなスペックなのか分かりきってないのだ。当然不確定要素が付きまとうのだ。
(戦闘していて急に倒れられたら困るからな……実践投入はまだかな)
すると母親が急にこんなことを言いだしたのだ!
「その紙の切れ端、もしかして本が燃えた後の切れ端?」
「えっ?そうなの?」
私は母親に紙の切れ端を渡した。母親は光を紙に当てて何かを確認し始めた。
「これが書かれた年代はそう遠くはない、一体誰が書いたんだ?」
「何をしてるの?」
「筆跡を見ているんだ、有名な魔導書書きでも字の癖はある。先生、ちょっと非公開図書館に行ってもいいかい?著者ごとに一冊ずつ確認する」
「いいけどその紙に書かれてる字に癖はあったのか?」
「ああ、とびっきりの癖があったぞ」
そして私たちは非公開図書館に向かい、明らかに異質なオーラの奴が非公開図書館に入ってきたという学生の一声で周りがざわついた。
(なんだか周りがざわざわしてるけど……もしかして母親が魔王だと分かってるのか?)
すると司書さんが母親に話しかけてきた。
「本物だ……握手」
どうやら司書さんが本物の魔王に出会えてものすごくうれしいようだ。そして有名な著者の代表の本の字を読み始めた。
「しかしこんなに文字がびっしり書かれている魔導書を読むのは初めてだな……だけど本から凄い魔力を感じる」
「魔導書のページって魔力が流れてるの?」
「流れているさ、魔導書が作動する原理教えてないの?」
母親は先生に対して説教をしていた。
「私たちには分からないんだ、ただステラのノートは何故か魔力を注入したら触手が召喚されるんだ」
「ねぇステラ……もしかして性欲を発散出来てないの?おもちゃ送ろうか?」
「要らないし失礼だし!!!」
私は母親の誘いを丁重にお断りし、本のページをめくっていった。
「魔導書の原理は本に宿っている著者の魔力と己の魔力が合わさることで発動できる魔法を保管する本ってところだね」
「もしかして私のノートが魔導書になってたのって無意識に魔力が流れてたってこと?」
「魔導書の原理をあてはめたらそうなるね」
私はいつの間にか魔導書を作っていたようだった。
「有名な著者の魔導書を見ていたけど全く癖と合致する奴はいないぞ?」
「有名な人の魔導書とこの紙に書かれている筆跡の癖が合致しないのなら有名じゃない人が書いたと思う」
(だけど有名じゃない人がこんな強大な召喚魔法を作り出せるのか?)
母親は司書さんに有名じゃない人が書いた魔導書を持ってきてと頼んだのだった。
「ごめん。有名じゃない人が書いた魔導書、あったら持ってきてくれる?」
「分かりましたー!」
その間に母親は硬い紙にペンでちゃっかりサインを書いていたのだった。
(母親有名人気取りしてるなぁ……気に食わないなぁ)
そして有名じゃない人が書いた魔導書が来ると私たちは癖が無いか読み始めた。
「これは違う、これも違う……」
「すべて違うな、なら誰がこれを書いたんだ?」
「司書さん、この文を書いた人ってわかります?」
母親は紙きれを司書さんに見せた、すると司書さんは驚いていた。
「この紙質にこの筆圧……!!」
「何か知っているのか?」
「はい、これは数十年前にとある王国にて焚書された本……!」
司書さんはどうやらこの紙きれの事について知っているようだった。そして私たちは司書さんにこの紙きれの元となった本を探してくれと頼んだのだった。
最後まで見てくれてありがとうございます。
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