56話 焚書されたもの
謎の少女が戻ってきたが時間が経ちすぎていたのだった。
(日が落ちてるしどれだけ肉塊を痛めつけてたんだ?)
「待った?魔王様」
「待たせすぎかもしれないな……日がとっくに落ちてしまっている」
「魔王様、帰りましょ!」
謎の女の子が私の手を引いてどこかに連れて行こうとした。
「ねぇ、この子どうしたらいい?」
その事に先生は母親に何か言った。
「あの子を預かってくれませんか?一応あなたと謎の女の子は部外者なんでね」
「そうだね、あの子を一旦宿泊場所まで連れていくよ。それから考えようかな」
こうして謎の女の子は母親の脇に抱えられた。
「離せ―!」
「一応私は魔王なんだけどな……認めてくれるまで何とか教え込まないとね。それではまた明日~」
そう言って母親は窓から飛び出していった。
「明日って言ったぞステラの母親」
「明日も見に来るのか……なんだか落ち着かないんだよな」
「じゃ先生、私は寮に帰ってるね~」
「ああ、さよなら」
先生は地下の空間を見に行き、私は寮に帰ったのだった。
(先生一人で地下の空間に行ったけど大丈夫なのかな?)
そして私は風呂に入り、ベッドに潜り込んだ。
(しかしサバニャがまだふにゃふにゃだったな、どれだけふにゃってるんだろう)
そして私は眠り、明日の授業に向けて休憩したのだった。
翌日、授業が終わった私を先生が引き留めた。
「ステラ、すまないけどここに残ってくれないか?」
「いいですけど何ですか?」
「話がある、ちょうどステラの母親が虫のようにへばりついてるからそこに居たゴキブリを見せてみようか」
先生は素手でゴキブリを掴み外に出た。すると母親の絶叫と共に壁から落ちていった。
「いやぁあああ!!!」
「あら、魔王でも虫は苦手なんだ」
「いやゴキブリを素手で掴む先生は言わずもがなゴキブリを近くで見せつけられるとそりゃ驚いて飛び降りるでしょ」
「そう?ヌルヌルの触手つかめないの?私はつかめる」
「掴めるわけねぇだろ!?」
そして母親が部屋に入ってくると先生はとある物を出した。
「昨日、地下の空間を探索していたらこんなものを手に入れた。何だと思う?」
それは焼かれた形跡がある一枚の紙だった。その紙からほのかに魔力を感じた。
(どうして紙に魔力が感じられるんだ?魔導書の一部か?)
「先生、その紙から魔力を感じられるんですが」
「なら魔導書の一部って言う事か。試してみろ」
先生は私に紙を渡してきた、私はその紙に魔力を流し込んで何かを出した。
「これは魔法陣……召喚魔法だ!」
出てくる者、それは金色の鎧を纏い、何かの生物が出てきた。
「魂を抜き出す奴じゃなくてよかった」
「だけどこいつは一体何だろうか?」
私は出てきた奴をくまなく観察した。
(なんだか強そうな風格を醸し出してるな……なんだ?)
「私はこの生き物知らないぞ?」
「私も生きてきて全く見なかった生き物だ」
先生と母親も知らない生き物のようだ。
「そういえば母親の宿泊場所にいる謎の女の子は何か言ってた?」
「魔王様と恋しがっていた。そして地下で出した生き物のスケッチを簡単にしてもらった。腕は蟹で青っぽくて下半身が霧って言う奴」
「何だか異形だね」
私は歩き出し、あたりを歩き回った。すると私が呼び出した奴は私の後を追ってついてきていたのだった。
「ステラ、呼び出した生き物が後追ってるぞ」
「確かに追ってるね、もしかして私を主として認識しているのかな」
(もしかしたらこの紙……相当実力があった人が書いたのか)
私は渡された紙を片手に、その場に止まったのだ。そう、この紙を書いた人がこの世にいるという可能性が出てきたのだった。
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