20話 過去の大戦
自室に戻った私は未だ奴の言っていた主君について気になっていた。
(あんな慕われているのなら有名な人なのかもしれない。図書館に奴が言っていた主君が記載された本はありそうだけど……)
私は奴が着けていた仮面のマークを紙に書き、非公開図書館に向かった。
(もし知らないと言われたらどうしようかな)
私は司書さんに紙に描いたマークを知らないかと聞いた。
「このマークか、少し待ってろよ」
司書さんは奥の部屋に行った、そして少し時間が経ち奥から物音が鳴った。
「うわぁああ!!」
(本が崩れる音だ、もしかして雪崩を引き起こしちゃったのかな)
そして司書さんがボロボロになりながら一つの本を持ってきた。
「これをどうぞ」
「これってどういう本なの?」
「これはとある島であった勇者と魔王の戦いを描いた本」
「勇者と魔王……勇者っていたの?」
「本が残ってるのだからいたと思うぞ」
私は椅子に座って本を開いた。その本は挿絵があり、読みやすかった。
(この本の著者はローズ・ミラーという人か、確かこの本の中にもローズ・ミラーっていう人がいるけど同一人物なのかな?)
もし同一人物だとすれば実体験したことをそのまま書いているのだろう。
(なるほどね、ひと昔前は魔族と人間との溝が深かったのか、まぁ敵同士ってのがあるのか)
読み進めると例の模様について書かれていた。
(この模様……魔族を信仰する人間が着けてた仮面に書かれてた模様だったんだ、だとすると私を連れ去ろうとした奴は魔王を復活させようとしていたのか?)
本の結末は勇者が魔王を打倒したという事が書かれていた。
「まぁベターな終わり方だね」
私は本を司書さんに渡し、自室に戻っていった。
(全く、私は一体どんな爆弾を抱えてるんだ?)
するとサバニャが部屋に入ってきた。
「ご主人~」
「サバニャどうしたの?」
サバニャは喉を鳴らしながら私にすり寄ってきた。
「だからどうしたのよ?」
「撫でて?」
サバニャが体を私に擦りつけてきたので私はサバニャの頭を撫でた。
「うへへ~」
(今はこんなところにいるけど将来、どうなるんだろう)
私は将来について全く考えたことが無かった。
(まぁ今後の事は学校生活をしている途中で思いつくでしょ)
そして私はサバニャの頭を撫でながら無心で壁を見ていたのだった。
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