152話 魔法全封じ
私と司書さんは影についての本を探し始めた。だが特定現象を事細やかに書かれている本は無いのだ。
「うーん、無いなぁ」
「特定現象だけを書かれた本なんて、そうそうないからね。あったとしても売れてない。それに影についての魔法が書かれた本なんてなかったはずだ」
(となると長く生きてきた母親に聞いてみるほかないのかな……)
「ねぇ、私の母親に聞いてみるのは?」
「魔王か……いいんじゃない?何か分かることがあるだろうし」
私は母親にこの事を聞こうとした、だが今母親は何処に居るか分からないのだ。
「司書さん、人探しの魔法ってないですよね」
「無いね~」
「そっかぁ……なら今、私の母親が何処に居るか分からないって事ですね」
「そう言うことになる。それよりもステラが言っていたのはあいつだろ?」
司書さんは机の下に指を指した。そこに居たのは私をずっと見つめてくる人影だった。
「そうだ、あいつが私をずっと見てくるんだよ!」
「なるほど、近づいたら逃げるの?」
「ああ、影さえ無くせば移動できないんだ」
「……分かった。今からあいつの移動方法を封じる。だからステラは奴を引きずりだせ」
「移動方法を封じる……?」
司書さんは一冊の魔導書を取り出すとその魔導書を開いた。
「影縛り……そして魔法を封じる魔法をかけたから引っ張り出せ」
「分かりました……オラァ!!」
私は机の下に居る人影を引っ張り出した。そして司書さんは人影を見るのだった。
「うーん、かなり真っ黒だね。こいつがステラに纏わりついてたの?」
「そうなんだよね、一体どういう理由で見つめてるんだろうか?」
私と司書さんがこいつの扱いに悩んでいる時、先生がやってきた。
「おーい、誰かいるか?」
「ここに居るよ~」
「あっ、ステラもいるじゃんか。何をしてるんだ?」
「付きまといを始末してるところです」
「付きまといなんてモテてるじゃないの?どうして始末するんだ?」
先生はこっちに来ると私と司書さんが取り押さえているのを目撃した。
「……反応は無かったんだけどな……魔力も漏れ出てないしそいつ一体何なんだ?」
「知らない、ずっとステラの事を見てるんだ」
「そう、ストーカーされてるの」
「そもそもそいつ生きてるのか?」
「生きてるぞ」
先生は人影の頭を撫でた。
「確かに生きてるな……それでこいつはどうするんだ?」
「このまま放置しててもステラの事を見続けるだろう。だから魔王にこいつはどういう奴なのか聞こうかなと」
「なるほどな。こちらで魔王の居場所を探しておく、ステラは少しだけ待っていてくれ」
こうして私は先生に母親の居場所を探してもらうことになり、少しだけ暇が生まれたのだった。
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