136話 並行世界
私たちは早速校長にこの事を言いに行った。
「司書さぁん!!今ドヒマですか!?」
「……うるさ」
「暇ですか?」
「暇だがどうしたんだ?」
「あの文化祭が短縮になった原因の奴の」
「何だと!?今すぐここに連れてこい!」
私が物事を言う前に司書さんが物凄く食いついてきた。
「あの~、まだ話をしてる途中なんですけど」
「すまない、続けてくれ」
「文化祭が短縮になった原因の奴の妹がいるんですが……」
「へぇ、妹がいるんだ……もしかして捕まえた?」
「いえ、文化祭が短縮になった原因の奴を追ってここに来たらしいです」
すると司書さんは椅子から腰を上げた。
「分かった、話をするからその子を呼んでくれないか」
「分かりましたよっ」
私はリネンさんを校長室に呼び込んだ。
「何の用?」
「ごめんね、あなたのお姉さんについて聞きたいんだけど、いい?」
「いいですけど多分理解できないと思う」
そしてリネンは私と先生に話したことを言っていった。だが司書さんは何となく理解しているようだった。
「なるほど、別次元から来たのね、でもあなたがいた別次元はどういう場所なの?」
「何もない場所。そして私たちの能力は次元と自由に行き来する能力なんだ」
「私たち……もしかしてお姉さんの方も同じ能力なの?」
「ええ、それで頭に入れておきたいことがあるんだ。何か消えてもいいものはある?」
「何か消えていい物……この貨幣はどうだ?」
「ありがとう、ちょっと失礼するよ」
リネンは持っていた鎌で空間を切り裂いた。そしてどこからか貨幣を持ってきた。
「これは並行世界の貨幣。そしてこの貨幣は誰もいない校長室から取った貨幣。つまり渡してくれた貨幣と同じなんだ」
「つまり並行世界と言われる場所にはそれと同じものが何十個もあるって事?」
「ええ、そしてこの世界の貨幣と並行世界の貨幣がぶつかることによって私たちの能力の特異点が発生するんだ」
リネンが二つの貨幣を上に投げると貨幣同士が引き合い、そしてぶつかると白い光を放って消滅したのだった。
「貨幣が消えた……どこに行ったんだ!?」
「これが特異点、同じ物が二つ交われば消滅するんだ。だけど人は同じものは存在しないんだ」
「どうしてなんだ?並行世界にも私みたいなやつがいるでしょ?」
「この人みたいな人は並行世界に居る、だけど考え方が違うし精神も違う。だから消えない」
「そうか……そもそも並行世界って何なの?」
私はふと並行世界について流されそうと思ったので聞いた。
「ん?並行世界ってのはこことは違う世界、近い並行世界はこの場所と似ているけど遠い並行世界ではこの学校自体が無いっていうこともある」
「なるほど……つまり並行世界があるという事だけ覚えておけばいいのね」
「そう覚えてくれると助かる。それでこれからどうするか考えてる?」
「とにかく君のお姉さんを探す、そこからだな……」
司書さんは少し考えこんだ。
「よしっ。ステラ、疲れてるところ悪いがこの子を連れてお姉さんを探す旅に出てくれないか?」
「それって二度目の遠征ですか?」
「そうだ、アインツベルンには言っておく。だから準備をするようにクラスメイトに言ってくれ」
「分かりました、行ってきます」
「それでこの子は少しここに残ってくれ。大事な話がある」
こうして私はみんなに再び遠征をすると言いに行ったのだった。そしてここから再び長い旅をおこなうのだった。
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