111話 守るため
翌日、私は教室に向かうと黒板に自習という文字がでかでかと書かれていた。
「ラゴニア、今日って自習なの?」
「らしいぞ。だが長時間外に居たんだ、まともに自習すると思うか?」
「確かにやらなさそう……」
(しかし予告なしの自習か、一体どういう事なんだ?)
私は静かにノートを広げ、遠征の前にやっていたことを復習し始めた。その時先生とエリカ先生は地下の空間に居た。
「こんな学校に生徒を閉じ込める場所があるなんて思わないぞ」
「ですね~それで話はぶっ飛ぶけどどうしてベルンの魔力が増えてるの?」
「戦いの時に備えてリミッターを外したんだ」
「へぇ~私が不慣れな魔法で作ったリミッターを……でもまぁ魔力の安定方法を確立したね」
「不慣れだから簡単にリミッターを外せた、そこは感謝かな」
あの時先生が燃やしたリミット、それはエリカ先生が徹夜で作った魔法らしい。不安定な先生の魔力を鎮静させ、出力を押さえる目的だったらしい。
「それでもう準備は出来ているんだろうな?」
「ええ、手や足に拘束具、口には犬が着けてるような拘束具、あと手の拘束具には押せばドリンクが出てくるチューブがあるよ」
「要るのか?その機能」
「要る」
そして先生たちはエラストと向き合った。
「まず最初に言わせてもらう、どうして奴らの仲間と同行していたんだ?」
「……拒否する」
「そうか、それでこの事を知った父や母はどう思っているか分かるか?」
「……分からない、だが僕は父や母の安全のために戦っただけなんだ」
「私はエラストの父と母にこの事を伝えた、するとどんな反応をしたか分かるか?」
先生はエラストに問いかけた。
「分からない」
「私たちのために戦っているんだと言っていたそうだ」
先生は遠征の前にエリカ先生にエラストの話をひっそりと話していたという。
「エラスト、お前が奴らに脅された事を話してくれないか?」
先生はエラストの拘束されている手を握った。
「ううっ……」
エラストは何故先生が優しくしてくれるのか、何故温かいのか分からずに泣いていた。
「ベルン、これ以上話しても関係が悪化する、続きは明日にしよう」
「分かった、明日も来る、その時に何を脅されたのか聞かせてくれ」
そう言って先生とエリカ先生はその場を離れた。
「どうだった?」
「エラストは明らかに反省の色を出しかけている、あと一押ししたら元のエラストに戻るかもな」
「戻ればいいんですけどねぇ~」
先生とエリカ先生はそう言いながら私がいる教室に向かっていったのだった。そしてこの後先生は私に個人授業を教えてくれるのだった。
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