99話 雪だるま
寒地にたどり着くと私たちの体が震え始めた。
「さすがに防寒着なしだと凍えるね……」
「さすが人が住めない土地、とんでもなく寒いよぉ」
寒地はとても寒く薄着の私たちにとっては過酷すぎるのだ。
「今すぐ防寒仕様の制服に着替えてくる」
「私も……」
流石に先生でもこの寒さには耐えれない様子だった。
(確か防寒仕様の制服はこれか、厚みがあるから防寒ってことか)
私は防寒仕様の制服を着た、すると体から出る熱が服を反射して暖かかった。
「温かーい」
「ご主人も着替えたんだ~温かいね~」
「だね~」
サバニャの防寒仕様の制服は一味違う、獣人族は元々から気温に慣れていて普通の防寒着を着れば暑すぎて倒れるらしいのだ。そのせいで獣人族の制服はオーダーメイドになっているのだ。
「しかしその装飾いるの?」
「いるの」
そして甲板に出るとあたりは凍り付いていてスイさんがガタガタ震えながら舵を取っていた。
「スイさん大丈夫?」
「ああ、なんとか意識をつないでいる……防寒着を直前で着ようと思ったがこうなればもう大丈夫だ」
「大丈夫じゃないよね」
そして焚書の切れ端がある場所にたどり着いた私たちは降りる準備をした。
「しかしこの寒さでも船は落ちないのね」
「丈夫に作ってくれたからね、ありがたいと思うよ」
「なら降りるよ」
私とサバニャが船を降りて焚書の切れ端を探しに向かった。
「雪だー」
「こらこらサバニャ、あまり遊ばないの。風邪をひくぞ」
サバニャは顔から雪に突っ込んだ。
「これ楽しい~」
「まったく、風邪をこじらせても仕方ないからな」
焚書の切れ端の場所に向かっていくとそこに居たのは身を寄せ合って温め合う英霊たちだった。
(あれは英霊だよな……何だこの小動物は……)
「ねーねーあなたたち焚書の切れ端を持ってる?
サバニャは無鉄砲に英霊たちに尋ねた。
「……寒い」
「寒いよぉ」
「うぅうう」
(ならなんでここに来たんだよ……)
私は自然とツッコミを入れてしまった。
「何か温かくなる物持ってない?」
「温かくなる物か、なら魔法は?」
私は火魔法で英霊を包んだ。
「ほんのり暖かい」
「これだこれ」
「癒される」
「とりあえずは大丈夫かな」
落ち着いた英霊三人組は固まって話し始めた。
「焚書の切れ端が欲しいの?」
「そうだね」
「何のために集めているの?」
「魔族を信仰する奴らが悪用しないために集めてるんだ」
「そうなのか」
そう言うと3人一斉に焚書の切れ端を渡してきた。
「これ、あげる」
「いいの!?」
「うん、変なのに奪われるよりぬくぬくしてたい」
(なんだかニート味があるけどなぁ……うーん)
そして私は焚書の切れ端を3枚手に入れ、その3人はぬくぬくホームの生活を手にするのだった。
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