外伝その3持ち込み戦士!ダイマンガーZ!!
ジテン&ズモモ&ルゥ&デベッソン、こたつinテレビの前に鎮座。
テレビ《ぽっぽっぽっぽっぽーん♪ 午後六時をお知らせします》
ジテンら「ふおおおおおおお!!」
キャンディ「どしたどした」
テレビ《一発当てれば〜◯◯の作者〜♪》
ジテンら「そうっ! 呼っばれるっから!一発当てたいぜえええ!!」
キャンディ(耳を抑えながら)「うっせ」
テレビ「頼むぜ!俺らのダイマンガーZ!!
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ジテンら頼むぜ!俺らの!ダイマンガーZ!!」
キャンディ「うるせェなあ…」
テレビ《第八百二十六恒河沙話!!》
キャンディ「うそつけェ!」
テレビ《頼むぜダイマンガーZ!!》
キャンディ「やりすぎてタイトル追い付かなくなってんじゃねえか!」
ジテン「うひょおおあお!今日のシズン・カーターのお風呂の入浴剤はヒノキだぜえ!!」
キャンディ「どこでコーフンしてんだよ!」“ったく…あたしというもんがありながら”
ルゥ――こたつの中でごそごそ。
キャンディ「お前、ここでは明らかにできねーことすんな!!」
ルゥ「…でもせっかくのヒノキだぜ…?」
キャンディ「お前もそこでコーフンしとったんかい!」
“ガスン!”と、そのままルゥの横に座るキャンディ。
キャンディ「…で? これのどこがおもろいのよ」“述べてみんしゃい”
ジテン「いや、聞いてくださいよキャンディさーん! 主人公はマンガ家を目指す宇宙ロボパイロットなんですけどね?」
キャンディ「…ほむほむ」
ジテン「毎回、マンガ描き終わるぞってトコで敵が現れて見事描けずじまいに終わるんですよね〜!」
キャンディ「なんで?」
ジテン「なんで?って、オチ前に敵がくっからですよ!」
“ばちーん!!”キャンディの背中に大平手。
キャンディ「…いてて…え?原稿燃えたりすんの?」
ジテン「…ゲンコウモエル…??」
キャンディ「なんで分かんねえんだよ」
“ちらっ”。一同を見渡す。
一同「「「…ゲンコウモエル…???」」」
キャンディ「いいよもう!つまんねーな!調子乗りやがって!」
ジテン「原稿は燃えないっすよー!なんだなんだで描けまへんでした!で終わるんすよ! 細かい事はいいんㇲよ!!」
キャンディ「コレ、コマケーカナ??」
ジテン「ほれ、見ててくだせえ」
キャンディ「…」
テレビ《うわあッ!てきだーッ!わー!わー!わわーわー!わわわわー!》
《ぼがー!》
《チェッ!今週も相変わらずの描けずじ まいだったぜ!!》
《ちゃー♪ちゃー♪》
ジテン「今日もダイマンガってたぜ…」(キリッ)
ぞろぞろ。こたつから離れていく一行。
キャンディ「ちょちょちょ!待てい!」
ジテン「なんすか?」
キャンディ「え!?これで終わり!?」
ルゥ「流石に今回ばかりは描けちまうかとヒヤヒヤしたぜ」
と、身震いをしてみせるルゥ。
キャンディ「うそつけい!どこでだよ!」
デベッソン「尺が5分ほど余った時には一巻の終わりかと思ったデベ」
キャンディ「あ、マンガ描けたって意味で!? ウマいな、デベ。デベソのくせに」
※カエルのくせにではないのか?
ズモモ「これはコーサツのシガイがあるぞーッ!」
ズモモの前足の高鳴りを見送るキャンディ。
言葉の意味が分かっていないのは明白であった。
キャンディ「いやあのさ、バトルシーンは?」
ジテンら一同「…はい?」首をひねる。
キャンディ「いや、だからバトルシーン! 終始わーわー言ってただけなんだけど…」
ジテンら一同「………ふっ」
デベッソン「これだからトーシローは…」
アメリカンやれやれ。
ズモモ「トーシローワ!!」
キャンディ「これロボットものだろ!?」
ジテン「はい。まあ、それだけには留まらないですが」
ルゥ「キャッチコピーは生命の答えがここにある」
キャンディ「……」
イマイチ腑に落ちないキャンディ。
ジテン「キャンディさん、あんた分かってないぜ☆」(ニヤリ)
一同もニヤリ。
ルゥ「ここは俺様に任せてくれないか…?」
“きょろきょろ”一旦、壁を探し、そこに背中を預けてから今一度こちらへ。
キャンディ「…なんで一回斜に構えた?」
ルゥ「言っとくが、キャンディ♡。エヴァの第一話だって戦闘シーンは――ねェンだぜ?」
キャンディ(溜めたなあ)
ルゥ、一同に振り向き「ね〜っ」
一同も「ね〜っ」
デベッソン「ロボットものだからって必ずしもバトルが描かれるとは限らないデベ」
振り向き、「ね〜っ」
一同も「ね〜っ」
キャンディ「それとこれとは話がチゲーだろ! これ、バトルが裏で起こってたとかでもなかったぞ!」
一同、サッ。
首を傾げつつ、輪を作り、キャンディに向けてくちゃくちゃ言う一同。
キャンディ「…あとさ、一番気になる事言っていい?」
一同「ダメ」
ボガパコビベペス!!
たんこぶを頭の上に孕む面々。何故かジテンだけ段々のふたこぶ。これも愛の為す技(?)なのか。
掌をぺしぺしと叩き合わせるキャンディ「あのよ。最後、今週も結局描けずじまいだったぜ!って言ってたよな」小さなほこりがぽろぽろり。
たんこぶの分、よろめきながら立ち上がり、バランスを崩しつつジテン「へい。言ってましたね。ヘイ」下段のこぶをさすりさすり。
キャンディ「“今週の”とか言うんじゃねえよ。物語が冷めるだろ」
…
……
………
キャンディ「あーしらが言える立ち場じゃねェか」