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転生者なので進化可能です  作者: コロン
惑星アクリス編
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第三十八話

町を出てクルマに乗りドワーフの村へ走らせる、山岳地帯なので予想はしていたがかなり険しい坂道はクルマで上れず途中から徒歩での移動となった、モンスターも多くサンダーコンドルが上空を旋回している。


「あの岩のところで休憩しよう」

「ドワーフの村はまだ遠いのか?」

「近くまで来ているはずなんだけどな」


巨大な岩を人工的にくりぬいたような広さのある場所で休憩するには丁度良かった、しばらく休んでいると獣人が三名クレイ達と同じように休憩しにやって来た。


「兄様、人がいますよ!」

「本当にいますね、しかも一人はとても気持ち悪い」

「すみません、兄様は人間が嫌いなもので」

「いいえ、構いません僕はクレイです」

「私はイルマです、こっちは兄様のセリで二人はラビット族です」


白髪の兄妹で妹は人懐っこい話し好き兄は警戒心が強く慎重派のようだ。


「ラビット族ですか、初めて会いました」

「こっちは妖狐族のキユウです」


小柄な白髪の少女で魔法師の杖を持っている。


「俺も紹介してくれ」

「フォルトとクラリスそれにティアです」


ポケットから顔を出すティアを見て三人の警戒が緩んだ。


「こんなところで何をしているんですか?」

「ノーム族の村長から紹介されてドワーフの村へ行くところです」

「私達と同じですね、一緒に行きましょうか」

「イルマ、信用するには早い」

「えー!フェアリーがいるのに?」

「俺達は亜人の村を渡り歩く行商人だ、今までも強力なモンスターと出会ったし竜王国や魚人国の王にも謁見した、だがお前の体からあふれる恐ろしいほどの魔力はそれ以上だ、一緒にいるだけで気持ちが悪い」

「すみません兄様は魔力が視認出来るんです」

「僕が君達の敵ならすでに殺してると思わない?」


クレイは魔力を練り上げ全身にまとわせる、凝縮された魔力が青い光を放つとフォルトやクラリスは戦闘時に見慣れているがセリには禍々しく見えイルマには神々しく見えていた、キユウはセリの後ろに隠れている。


「兄様!人間にもこんなに強い個体がいるのですね、兄様とどっちが・・」

「離れろイルマ!」


あわてて下がるイルマの前にセリが立ちはだかる。


「俺達の闘気とは違う、こんなの人間ではありえない」

「人間だよ、それに危害を加えるつもりは無い」


冷や汗が背中を伝う、セリが戦ってどうにか出来る相手ではない生き残る最善を考える。


「いいだろう!信用はしないが村までは案内してやる」


戦闘態勢を解除し魔力を抑えにっこりと笑う。


「よろしくね」


ドワーフの村までは二時間で到着した、岩を組み上げた場所に入り口がありその奥へ行くと門番が立っている。


「ノーム族の紹介か、まずは村長に会いに行け、おーい村長の家まで案内してやれ」


イルマ達は村の広場に店を開くらしい。


「ではまた」

「またねイルマ」


イルマ達と別れ案内してくれるドワーフについて行く、岩で出来た家が並んでおり庭木には赤い実が実っている、小高い丘に向かって歩いていると子供のドワーフが集まって来た。


「人間が珍しいんだ」

「こんにちは」

「こんにちは!人間?何しに来たの?」

「こらお前達向こうへ行け」

「いいじゃん!ケチ!」


丘の上にある家の前で止まるとドアをノックする。


「村長!旅の人間を連れてきました!」

「入れ!」

「ではどうぞ」

「ありがとうございました」


村長の家には数人のドワーフが集まっていた。


「ノーム族の村長から紹介状を書いてもらってます」

「うむ」


紹介状を確認し手紙を読む時々鋭い目でクレイ達を見る。


「精霊銀の鉱石を預かろう、インゴットに加工して針を作ればいいんじゃな」

「お願いします」

「ところでこの手紙によるとかなり腕が立つらしいの、一つ仕事を依頼したいのだがどうだ」

「どんな仕事です?」

「ここから南に五日、鉱山の町ウエムで最近奇病が出ているらしい」

「奇病ですか」

「そのせいで採掘作業が止まって我々ドワーフの仕事も減り困っておるのだ」

「ジャイナ王国からの支援も来ているのでしょう?」

「王宮魔法師が来ておるが成果は出ておらん」

「分かりました様子を見てきます」

「このメダルを見せれば鉱山区域に入れる、頼んだぞ」


村長の家を出て商店街へ向かう目的は武具の店だ、ドワーフと言えばルーン文字だ、クレイのスキル匠のハンマーでも武具にルーンは刻めない、単独行動するためフォルトとクラリスには消費アイテムと調味料の補充を頼んでおいた。


「いらっしゃい、人間か珍しいな」

「見てもいいですか」

「構わねえよ」


並べられた剣を見る刀身にはやはりルーン文字が刻まれていた。


「ルーン文字が彫ってありますね」

「最大で五文字だ、よく切れるし耐久性も強化してあるよ」


ロングソードとショートソードが並んでいる棚、その角に安物の剣が立て掛けてあった。


「そっちは安物だ」

「でもこれはルーンが六つありますよ」

「あー、それは失敗作だ、装備すると弱い呪いが発動する」

「呪いですか」

「魔力が吸われるんだ、少しだから気にしないなら安物にしてはいい剣だぞ」

「他にもありますか?」

「今はそれだけだ、呪いの影響が大きい品は破棄してるしそもそも数が少ない、それに何よりこの剣を作った鍛治師が呪われているからな」

「鍛治師が呪われてる?」

「呪われた品しか作れないそうだ」

「その鍛治師はどこにいるんですか?」

「ジャイナ王国の王都にいるはずだが会いに行くなら口実がいるだろ?それを買って持って行くのはどうだ?」

「そうですね、じゃあ買います、このナイフも一緒に」

「まいど!」


武具屋を出て村の入り口に移動すると門の近くでフォルト達が待っていた。


「お待たせ」

「何かいい物あったのか?」

「ルーン文字の刻まれた武器を買った」

「クレイが作る剣の方が性能はいいだろう?」

「ルーン文字に興味があってね」

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