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第十四話

クレイが反乱軍の拠点に借りた部屋で出発の準備をしていると扉をノックしブルージュ宰相とクラリスが入って来た


「クレイ殿、フォルト殿」

「ブルージュ宰相どうかしましたか?」

「今後の国の運営についてお二人にも会議に参加してもらいたいのだが」

「俺達に政治は出来ないぜ」

「政治は専門家にお任せします」

「どこかへ行かれるのですか?」

「帝国の皇帝を潰して来ます」

「帝国に攻め入るおつもりですか!しかもたった二人で!」

「私もご一緒させてください」


ブルージュ宰相と一緒に来ていたクラリスが真剣な目でクレイを見つめている。


「クラリス騎士団長はこの国の防衛責任者なのでは?」

「その役は副団長に任せます!どうかお願いします」

「いやしかし、ブルージュ宰相もあなたがいなくなると困るでしょう?」

「クレイ殿、クラリスは長年国を守る騎士団長として立派に役目を果たして来た、確かにこの国にとって必要な人材です」

「ブルージュ宰相!」

「まあ待ちなさい、クレイ殿は帝国にレジスタンスの組織があるのをご存じですかな?」

「いいえ」

「クラリスは帝国のレジスタンスと繋がりがあります、きっとお役に立てますぞ」

「クレイ様お願いします!」


レジスタンスとの繋がりは確かに役に立ちそうだ、だが戦力としてクラリスは役に立つのか?レベルは高いが装備が貧弱すぎる、そこをクリアできれば・・


「一つ条件があります、この国にあるもうひとつのダンジョンに僕達も入れるようにしてください」

「クレイいいのか?帝国に行くのが遅くなるぞ」

「撤退の影響は大きい、帝国もすぐには新たな軍を送り込んで来れないんじゃないかな?」

「兵士は逃げたが司令官や幹部の大半はやっつけたからそうなるか」

「クラリス騎士団長はレベルも高いし装備さえ整えれば戦力になると思う、政府専用ダンジョンに入ってみたいってのもあるけどそこで装備を調達できたら一石二鳥だよ」

「ダンジョンに入る許可はフォルト殿が反乱軍に加わった時点で登録済みです、自由に出入りしてください」

「じゃあ連れて行ってくださるのですね、クレイ様ありがとうございます!一生お供します!」

「い、一生!」

「それと、私のことはクラリスと呼び捨てでお呼びください」

「俺もフォルトでいいぜ」


こうして新たに仲間に加わった騎士クラリスの装備を調達するため、政府専用ダンジョンへ準備を整え入って行った。

ーーーーーーーーーーーー

帝国最高会議の議場に慌ただしく兵士が入って来た。


「ご報告します、反乱軍のブルージュが共和国の独立を宣言しました!」

「共和国が独立しただと!」

「レンブル伯爵はどうなったんだ?」

「レンブル伯爵及びインペリアルガードのガルガン将軍は討ち死にされたとの報告が来ています」

「なんだと!」

「バカな!」

「現在敗残兵の撤退が続いております」

「一体なにが起こってるんだ!」

「その情報は本当なのか!」

「共和国の反乱軍は鎮圧したんじゃなかったのか!」

「帰還した兵士の話では多くの指揮官が捕縛または殺害され航空部隊も全滅したと」

「航空部隊が全滅だと」

「反乱軍が新兵器でも開発したのか?」

「ダンジョン内で発見されたのではないか?」

「それにしても全滅とは信じられん」


議場は騒然としているそんな中これまで沈黙を保っていた男が発言する。


「皆さん静粛に!情報が真実なら新たな占領軍を組織しなければなりません!」

「そうだな指揮官は誰が適任だろうか」

「フレミー伯爵では?」

「いや、軍事に精通しているトーレス伯爵が適任では?」

「皆さん、トーレス伯爵は遠征から帰ったばかり、ここはリチャード様にご出陣願うのが最上と考えますがいかがでしょう?」

「リチャード王太子だと!」

「確かに戦意は上がるだろうが万が一があればどう責任を取るつもりだ!」

「そうだ!反乱軍はガルガン将軍を倒したのだろう!」

「インペリアルガードを二人いや三人付けるそれでどうでしょうか?」

「インペリアルガードは帝国に五人しかいないのだぞ!」

「ガルガン殿が討ち取られたのが真実なら現在四人、更に三人も派遣すれば帝国の守りはどうするつもりだ!」

「皆さん、リチャード様が負けると思っていらっしゃるのか?必勝を期すのです、今帝国が共和国を属国に出来なければ未来は無いのですよ!」

「私は賛成する」

「私もだ!」

「決を取ります反対の方は挙手願います!」


反対する者は僅かで賛成多数となり共和国占領軍が新たに再編成される事となった、大軍を編成するため多くの兵士や兵器を運搬する車両それに食料も必要で出撃までにかなり時間が掛かる、だが失敗は許されないそのため過剰とも言える戦力を準備し始めていた。

ーーーーーーーーーーーー

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