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第九話

100階までのモンスターは素早く飛び回るメタルビートルやブラックマンティスそれにギガントスコーピオンなどの昆虫系モンスターが多く生息していた、防御力が高く攻撃を当てにくい、しかも魔法耐性が高く普通なら戦いを避けながら慎重に進む階層だが、クレイは高速で飛ぶメタルビートルを大剣で切り払いブラックマンティスを鎌ごと切り伏せギガントスコーピオンをなぎ払いながら駆け抜けるドロップも拾わず2日で100階まで到着した。


「創造主と書いてあります」

「それだけだと分からないな入ろう」

「了解しました」


扉を開け中に入ると老人が待っていた


「クレイだな」


頷くとついてくるよう合図された、奥にいくつか部屋があり客間に案内された、ソファーに座るとメイドが紅茶を運んで来た。


「ジン様から話は聞いている、何をしたい?」

「帝国に滅ぼされた共和国を解放したいです、協力してください」

「まずはまともな装備が必要だな」


老人は黒い光沢のある鱗を10枚テーブルに置く。


「竜鱗?」

「古竜の竜鱗じゃ、まあワシの鱗じゃがな、その大剣と盾では扱いにくかろう、これで作り直せ、鎧はこれをベースにすればいいだろう」


漆黒の鎧もテーブルに並べる。


「ありがたいですがどうやって作ればいいんですか?」

「奥に工房がある、お主はエルダードワーフのスキルも使えると聞いているぞ」


そう言えばそんなのあったなと思い出した。


「初めてだし自信ありませんけど、とにかくやってみます」


工房に入ると石のテーブルに素材を取り出しエルダードワーフのスキルを検索する。


「匠のハンマー、これか」


スキルを選択すると素材で作成できる武具が空間に現れ選択画面が表示された。


「大剣か長剣なら長剣だな」


選択すると設定画面が現れる。


「能力値を参照でいいのかな?」


画面が切り替わり完成した姿が表示される。


「これで完了を選ぶんだな」


素材が輝き溶けるように混ざるハンマーで打てと表示されたので工房にあったハンマーを持つと金色に輝きだした。


「この通り打てばいいのか」


カンカン、トントントンとリズムよくハンマーで叩き最後に力を込め力強く叩くと素材の光が強くなり長剣が完成した。


「これで完成か大地の大剣より攻撃力・耐久力共に上がっているな」

「ご主人様、これは素晴らしいロングソードですね」

「うん、他のも作るか」


クレイはロングソードとシールドそれに鎧を作成した、創造主に頼みフォルト用のベース武具も用意してもらいショートソードと弓それに鎧を完成させた、弓は矢が魔力で自動生成される矢筒とセットだフォルトの魔力切れで矢が作成されないのは困るので矢筒への魔力供給は魔法石と装備者の魔力どちらでも作成されるようにした。


「上手くできたようじゃな」

「有難うございます」

「ここからは情報じゃ、帝国は隷属の契約で探索者を傭兵にしておるのは知ってるか?」

「はい」

「傭兵は契約魔法を解除すれば殺さずに済む、問題は傭兵以外じゃが将軍クラス以外はレベルが低い」

「そうなんですか」

「帝国の兵士は剣や魔法をあまり使わんからの、装備は科学技術兵器が多い、それじゃとダンジョンに入れんからレベルは上がりにくい」

「装備はサンダー系の魔法で破壊出来るか」

「飛行戦力も乗り物を破壊すれば制圧出来るじゃろうな、将軍達は元々帝国内の高レベル探索者じゃがお主の敵ではないじゃろう」

「なら皇帝を捕まえてしまえば帝国に勝てるか」

「まずは共和国内にいる支配者の貴族を倒せば共和国を解放出来るじゃろう、皇帝とその側近や貴族は高度な科学技術兵器で武装しておる、今作った防具でもダメージを受けるかも知れんがレッドドラゴンを圧倒するお主ならなんとかなるじゃろう」

「なんとかなるか」

「ただ、お主だけでは皇帝を倒したあと市民の混乱が治められんじゃろう」

「政治のできる人材が必要ですね」

「良識ある帝国の政治家を探すしかないの」

「仲間のフォルトに聞いてみます」

「では行け、帰りは転移装置を使うが良いすでに起動済みじゃ、お主と仲間以外は利用不可能じゃぞ」

「最後に名前を教えてもらえませんか?」

「ワシか?古竜ワーグリットじゃ」

「行ってきます」


一礼して転移装置に入るとダンジョンの入口まで転移したこれは魔力も使わないのでかなり便利だ、転移した先は小さな隠し部屋になっている、部屋から出るとフォルトのカプセルへ向かった。

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