171.かぐやさまを、助けたい!
デュラハンのゆらちゃんが仲間になった。
『ぴゅい~! ゆらちゃん背ぇたかーい!』
ぐーちゃんが楽しそうにそういう。
ゆらちゃんは背が結構高い。190くらいあるのかな? 巨人であるデッカーちゃんと、同じかな?
胸も結構あるし、背も高い、それでいてすらっとしてる。
スタイル抜群ね。これはさぞ男性にもてるだろうと思う。
ゆらちゃんの頭にぐーちゃん、肩にムイちゃんとすらちゃんが乗ってる。
すっかりみんなになじんでるみたい。
『ゆらちゃん! おいらも抱っこ!』
「うん♡」
よいしょ、とゆらちゃんがくま吉君も持ち上げる。
なんだか止まり木みたいだわ。
「姐さん、先へ進みましょう」
そうだったわ。
まだ迷宮探索の途中だった。
「……先?」
こてん、とゆらちゃんが首をかしげる。
「わたしここの、元迷宮主の人を探しに来ているの」
「! 【かぐや】様の……こと?」
「? かぐやさま……?」
初めて聞く名前だわ。
『ゆらちゃん、かぐやさまってだぁれ?』
くま吉君が尋ねる。
「……封神の塔の、元々の迷宮主。……わたしたち、魔物の……お母さん。力を……くれてた」
「! まさか……魔王種?」
魔王種。最上位の魔物のこと。
聖十二支だとアニラさんや、メデューサちゃんがそれに該当する。
……あと、なぜか人間であるわたしも。
「魔王種が居ても、負けてしまうとは……今の迷宮主は、相当強いのでございますね」
「……うん。強くて怖い……」
ゆらちゃんがしゅん……と肩を落とす。
「かぐやさま……ほんとうはとても強い。でも……わたしたち魔物をかばって……それで……」
なるほど……。
かくがやさまは、お優しいかたなのね。
ゆらちゃんがポタポタ……と涙を流す。
わたしは……明るい声で言う。
「だいじょうぶ! かぐやさまは、また復活するわ!」
「! ほ、ほんとぉ?」
「ええ!」
なぜなら……。
「ノアール様が……」
『『『キリエ様がいるからね!』』』
ええ~……またぁ。
『ねーちゃんがいれば、死んだやつだっていきかえる!』
『ぴゅい! キリエ様がいれば、だいじょうぶ!』
『なんとかなーる!』『むい!』
うう……わたしが何かしてるわけじゃないのに。
「キリエ様……たすけてくれる……?」
助けてくださるのはノアール様だ。
でも……神は忙しくて、いちいち地上の小さな悩みに取り合ってる時間は無い。
……問題を解決するのは、神の使徒である、わたしの使命。
「ええ、まかせて! かぐやさまは……わたしが助ける!」
『『『かっけー!』』』
じわ……とゆらちゃんが涙を流す。
わたしはハンカチを取り出して、涙を拭った。
「だから泣かないで?」
「うんっ!」
【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】
新作の短編投稿しました!
タイトルは、
『スキル【無】の俺が世界最強〜スキルの無い人間は不要と奈落に捨てられたが、実は【無】が無限に進化するSSS級スキルだと判明。俺をバカにした奴らが青ざめた顔で土下座してるけど、許すつもりはない』
広告下↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。
https://ncode.syosetu.com/n7314iz/




