金曜日の夜だから
日が暮れるのが
早くなったなと
歩きながら気付く
いつもとは少し違った
帰り道
真っ暗な神社への入り口が
なんだか暗すぎて
別の世界への入り口みたい
風に大きく揺れる木の影が
子どもの頃に見た
映画の中の怪獣みたい
ここを潜って行ったら
どこか別の世界へ
飛び込んで行けるかな?
足を止めて
ぽっかりと口を開けて待っているような
暗闇と向き合ったけど
結局
その異界への入り口には
足を向けずに帰ってきたんだ
臆病者だから
今が苦しくて
過去から抜け出せないで
ずっと自分を雁字搦めなはずなのに
眼の前に訪れた
せっかくの機会
今回だけじゃない
こうして尻込みして
何度も見送って来たんだろうな
実際今回も
こうして真っすぐ帰ってきてるし
今日金曜だし
明日から土日だし
踏み込むなら
月曜日の帰り道でも
ただ
これまでと少しだけ
違うのは
声が聞こえた気がしたから
かな
ずっと一人だと
思い続けてきたのに
どこからか
僕を呼んでくれる声が
聞こえた気がしたから