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不思議なペンダント

ベルはまるで遊ぶかのように魔法を学んでいった。

ファナーカもベルののみ込みの早さとその姿勢に色々と教えていったがベルはその力をイタズラに使ったりしなかった。


ある日ファナーカではなく母親のユキがベルを見ることになった。


ユキはファナーカと同じ魔法使いだが得意としていたのは肉体強化による体術だ。

ベルには魔法だけに頼るのではなく武術も学ばせようと思ったのだ。


肉体強化魔法や治癒魔法は身体に流れている魔力の流れをうまく循環させるイメージが必要だ。

初めは苦労していたが才能かなメキメキと腕を上げていった。

両親から色々と教えてもらい。友達とよく遊び月日は流れた。


ベルが10歳になった頃森の魔獣も簡単に倒せるようになっていたベルはテッドと狩りに出掛けていた。


テッドもあの日の出来事から父親やユキから武術を学んでいた。


ベルは

「まだ時間もあるしもうちょっと奥まで探索してみない?」


とテッドに聞いた。

この先は障気も濃くなってくるが過去に聞いた障気の出所が気になったのだ。


テッドは以前起きた魔獣との事件を思い出したが前よりも遥かに強くなっている自分の力をもっと試してみたかったし何よりベルの上達を身近に見ていたので。


「行ってみっか! 俺とベルなら絶対負けないしな!」

テッドは障気の濃くなっていく森を奥に進み出した。


「多分ここら辺が一番嫌な感じがする でも魔獣の気配はしないな」

テッドは辺りを窺いながらいった。


奥に一際大きな木が目に入った。その木の前に立った時ベルの角が少し痛んだ。

急に何だろうと思い上を見上げると枝に何か光るものがあることに気付いた。


ベルは木に登りその枝に紫色の何の石か分からないペンダントが掛かっているのに気付いた。

ペンダントを手に取った瞬間不思議な感覚に包まれ誰かの声が聞こえてきた。


その声は弱々しく

「これも定めか……」

と言っていた。下にいたテッドに


「今何か言ったー?」

と訪ねたがテッドではなかった。


ベルはその怪しい光を含んだ紫色の石のペンダントを首にかけた。

すると不思議な事に今までしていた嫌な雰囲気が森から無くなっていった。

どうやら障気の正体はこのペンダントだったようだ。


森の障気が無くなった事は村の大人達も気付いた。もちろんベルの両親ファナーカとユキも。

「嫌な予感がするな……」

心配するユキの肩を抱きファナーカは言った。

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