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テッド救出作戦2

声が示した方向へ走っていくと人の気配を感じた。

複数いる。戦ってるんだ。

走るベルの拳に自然と力が入る。

シエル、ルドンはベルの存在に気付いた。


「何でこの空間にあの子がいるの?」


シエルは自分の作り出した特別な空間に他者が干渉することは絶対にないと自信を持っていた。今回の作戦もこの空間魔法に対する自信から考えられたものだったからだ。

そしてテッドを未だに仕留め損なっている苛立ちでシエルはベルに狙いを変えて


「何なのよあんたたちはー!」

「シエル! よせ!」


ルドンの制止を無視してベルに向かって無数の鎖を飛ばして相手の動きを拘束するチェーンロックという魔法を掛けようとした。


この隙をテッドは見逃さなかった。

テッドは必死に2人の攻撃をかわしながら諦めてはいなかったのだ。

テッドは一瞬自分から目を反らしたルドンに向かって入学試験で見せた渾身の衝撃波を放った。


「ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


ルドンは衝撃波を避ける事が出来ずに数十メートル先まで吹き飛んでいった。

テッドは最後の力を振り絞ったのかそのまま倒れそうになったがシエルの魔法攻撃をかわしたベルが倒れるテッドの肩を抱いた。


「おせぇよベルー……」


傷だらけのテッドを見てベルは優しく地面に横たわらせると


「もう大丈夫だよ! さっさと終わらすから少し待ってて!」


ベルはテッドを背にして答えた。

久々に込み上げてくる怒りに我を忘れそうになったがベルはその怒りに流されてしまわないように深呼吸してシエルに目をやった。


シエルはベルの魔力がどんどん高まっていくのを感じてどうやって対処しようかとルドンの方に目をやった。

ゆっくりだがルドンはこちらに向かって歩いてきている。


獣人の方はもう動けないだろうし2人でならなんとかなるかもしれない。

そう思いベルに視線を戻すとベルは右手を前にかざしている。

ベルは自分の魔力を黒い雷のようなものに変えて右手から放った。

その黒い雷はシエルとルドンの横をかすめてシエルの作り出した空間の壁に大きな穴を空けてしまった。


その黒い雷のあまりの速さにシエルもルドンも気付けず

ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!

という音を聞いて後ろを振り返った時、自分の空間に穴が空いているのを目の当たりにして何が起こったのかを察した。


シエルは現実を理解した瞬間ローブに隠し持っていた煙玉を使って煙幕を張った。ベルはその場で構えて様子を伺っていると何も気配を感じない。煙幕が消えるとそこにシエルの姿は無かった。

おいていかれたルドンは目の前の巨大な力に抗う術がないと感じて膝から崩れてしまった。


ベルが空間を破壊してしまったのとシエルが逃亡したことによって維持出来なくなった空間は徐々に消えていきベル達は屋上に戻ってきていた。


「ベル! テッド!」


リン、ダッド、シャルが2人に駆け寄ってきた。

テッドの傷を見たリンはテッドの側にいき回復魔法をかけ始めた。


「待っててテッド 絶対に助けるんだから!」


「兄ちゃん! 大丈夫?」


心配で泣きながら聞くダッドにテッドはやせ我慢をして


「こんくらいの傷舐めときゃ治るから泣くなみっともない」


「みんな! 無事か?」


リンの出した蔦を登ってきたファナーカは慌てながら屋上を見渡してベル達がなんとかしてくれたのを確認して。


「お前達!よく頑張ったな!リン!テッドはどうだ?」


「怪我はすごいけどどれも直ぐに治せそうだよ」


「良かった テッドが無事で……医務室に運ぼう」


そういうとファナーカは項垂れているルドンの方を見て


「お前には聞きたいことが山ほどある 拘束させてもらうぞ!」


「今更逃げる気なぞハナから無い」


ファナーカはルドンの両手をチェーンロックで繋げてテッドを抱き抱え校内の医務室に連れていった。

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