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魔法潜水艦オシリス  作者: 天空ヒカル
第1部 北太平洋の覇者
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第18話 【潜航テスト】

アキヤマ中佐がグレートヘイブンに着任して3日後、オシリスは出航準備を整えつつあった。


「アキヤマ副指令、君のようなプロフェッショナルがオシリスを理解するには、実際に乗艦するのが一番早い。

都合の良い事に、オシリスは明朝7時から12時間の予定で潜航テストを行う。

そこで君もオシリスに乗艦し、魔力特化型潜水艦がいかなるものか、体験してくれたまえ」


タナカ少将の指示により、アキヤマ中佐はオシリスの潜航テストに参加する事になった。


================================================================


「深度2000m」


オシリスの発令所でシオリの報告を聞いたミカミ艦長は、アキヤマ副指令に対し、改めてテストの概要を説明する。


「現在の深度までは、何度か到達しています。

今日の潜航テストではまず、深度2200mを目指します。

深度2200mならば、計算上はヨロイ少尉の魔法装甲だけで十分カバーできますが、念のためシオリも魔法装甲をかけます・・・シオリ」


名前を呼ばれたシオリがコクリと頷くと同時に、艦内の空気が一気に赤みを増し、発令所が薄暗く感じるほどの、凄まじい魔力が艦内に充満する。


魔法装甲を日常的に経験しているアキヤマ副指令でさえ、初めて見る光景である。


準備が整ったところで、ミカミ艦長が発令する。

「第7次潜航テスト開始、深度2200mまで潜航」


「深度2200mまで潜航」

シオリが復唱すると、オシリスは無音で沈降を開始する。


ミカミ艦長の隣にいるアキヤマ副指令は唖然としていた。


アキヤマ副指令にとっては、深度2000mでさえ到底あり得ない深さである。


ミカミ艦長は、そこが単なる出発点だと言っているのだ。


オシリスの圧倒的な性能に、アキヤマ副指令は今更ながら衝撃を受けていた。


「深度2200m」


「シオリ、いけそうか?」

「まだいける」


「だ、そうです」

ミカミ艦長はアキヤマ副指令に向かって一声かけると、間髪入れずに命令する。

「深度2500mまで潜航」


オシリスはさらに沈降し続ける。


「・・・・・・・」

アキヤマ副指令の全身から冷や汗が流れ落ちる。

もし、この深度で魔法装甲が中断したら、いくらオシリスでも圧壊は避けられないだろう。


そんなアキヤマ副指令の緊張をよそに、クルーは平然としたものだ。


「深度2500m」


オシリスが何事もなく目標深度に到達したところで、テストは最終段階に入る。


「シオリ、各機関をチェック」


「航行、異常なし

水密、異常なし

魚雷、異常なし

酸素濃度、異常なし

チェック完了、オールグリーン」


「レイナ、索敵はどうだ?」

「今試してる・・・索敵完了、周囲に敵影無し」


「潜航テスト終了、深度400mまで浮上する」

「深度400mまで浮上」


オシリスは水深2500mという前人未到の潜航を、いとも簡単にクリアした。


目前の事実に、アキヤマ副指令も、オシリスの圧倒的優位を認めざるを得ない。


オシリスの前では、第4世代艦のふゆしおなどオモチャ同然である。


「これがオシリスか・・・」


『一対一では無敵』というタナカ少将の言葉に何の誇張も無い事を理解したアキヤマ副指令は、感慨深げにそうつぶやく。


テストを終えたオシリスは、何事も無かったかのように悠々とグレートヘイブンへと戻って行くのだった。

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